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【アピタル+】患者を生きる・スポーツ「熱中症」

 スポーツをしている時に起きる熱中症は、7月下旬から8月上旬に多発します。熱中症を防ぐにはどんな服装がよいか、被服環境学が専門の横浜国立大学の薩本(さつもと)弥生(やよい)教授(53)に話を聞きました。

 ――スポーツウェアでよく見かける吸水速乾性素材とはどんなものでしょうか。

 表面に穴が開いていたり、溝があったり構造を工夫した化学繊維などです。汗を繊維の表面に素早く取り込み、広げるので、吸水性に優れ、乾きも速いです。高齢の方はポリエステルというと水を全く吸わないイメージがあると思いますが、最近は繊維の構造に工夫がなされ、吸水速乾性を持ったポリエステルも出てきています。

 ――よく下着は綿素材がいいと聞きます。

 綿は気体となった水分、つまり湿気を吸い取る性質「吸湿性」に優れています。日常生活でじわりと汗をかいたり、蒸れたりするような時は綿の下着がいいです。しかし、スポーツで大量に汗をかくようなときは吸水速乾性の素材のウェアを1枚だけでサラリと着た方が快適です。

 ――学校の体操着はどうでしょうか。

 最近は学校でも吸水速乾性の素材の体操着を採用するところが増えています。綿の下着を着けて運動する場合は、運動を終えた後に下着は替えた方がいいでしょう。そのままだと不快ですし、汗が乾くときの気化熱で体が冷えすぎてしまう場合があります。

 ――剣道など重装備の防具をつける競技ではどのような点に気をつけたらよいでしょうか。

 練習はなるべく軽装備の方がいいですが、やむを得ない場合はこまめに休憩をとるようにします。その際には、装備をゆるめて、水を飲んだり、体を冷やしたりしましょう。

 ――屋外で運動する場合の帽子選びはどのようにしますか。

 帽子の中の湿度が一番低く保てるのはメッシュ帽です。しかし、温度も同時に低く保てるのは麦わら帽やパナマ帽など繊維が立体的に編み込まれた帽子です。色は紫外線を防ぎたいなら黒、太陽の日射による熱を防ぎたいなら白がよいでしょう。

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<アピタル:患者を生きる・スポーツ>

http://www.asahi.com/apital/special/ikiru/(水戸部六美)