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【まとめて読む】患者を生きる・スポーツ「ぜんそく」

 クロスカントリースキーの選手だった新潟県小千谷市の広井葵生(ひろいあおい)さん(18)は、レース中に胸が苦しくなり、せきがとまらない症状に悩まされてきました。体力測定の際に受けた問診で、運動をきっかけにして症状が悪化するぜんそくが原因だと判明。治療を継続し、症状が徐々に治まるにつれて、競技成績も向上していきました。

レースのあと、せきが止まらない

 真冬になると3メートル前後の雪に覆われる新潟県小千谷市。この地で生まれ育った広井葵生(ひろいあおい)さん(18)は小学3年生の時、クロスカントリースキーをする地元のスキークラブに入ることになった。

 兄と弟が入りたいと希望したことがきっかけだった。自分はあまり運動が得意でなかったので、最初は渋々だった。「体が強くなれば風邪をひきにくくなるのではないか」と、母直子(なおこ)さん(44)が背中を押した。

 クロスカントリースキーは、スキー板を履いて平地を走ったり、起伏のある斜面を上ったりする競技だ。脚力に加えて、ストックで地面を押し出す腕や上半身の力のほか、持久力が必要とされる。力が付いてくると次第に競技が楽しくなり、中学時代には全国大会で上位に入るまでになった。

 しかし、競技で5キロのコースを走り終えると胸が苦しくなり、せきが止まらないことがあった。寒い日に冷たい空気を吸い込むと、特にせきが出やすかった。レース後、数時間して家に帰るころに、ようやくせきが治まった。

 「疲れたせいだろう」。レース直後にせき込んでいる選手はほかにもいたので、自分も同じだと思っていた。ただ、ほかの選手と比べ、せきがなかなか止まらないことは少し気がかりだった。

 

 2015年、県立小千谷高校に進学した。クロスカントリースキーを続けようと同校のスキー部に入った。

 7月、体力測定のために県健康づくり・スポーツ医科学センター(新潟市)に他の部員と訪れた。定期的に選手ごとのデータを取り、課題を見つけてトレーニングの計画に生かすのが目的だった。血液検査に加え、垂直跳びなどの基礎体力を測定。ランニングマシンを疲れ切るまで走り、最大酸素摂取量や呼吸器の機能も調べた。

 いずれの結果からも、体の異常は見つからなかったが、問診した新潟大学医歯学総合病院魚沼地域医療教育センター(新潟県南魚沼市)の田中純太(たなかじゅんた)教授(53)は、「運動の後に苦しくなることはありませんか」と尋ねた。「たまにあります」という答えに、田中さんはすぐにピンときた。「それはぜんそくが原因かもしれない」

乳児ぜんそく「治ったと思っていた」

 新潟県立小千谷高校スキー部でクロスカントリースキーをしていた広井葵生(あおい)さん(18)は、レース後にせきがとまらなかった。

 2015年7月、体力測定を受けた県健康づくり・スポーツ医科学センター(新潟市)で「ぜんそくの疑いがある」と、受診を勧められた。

 気管支ぜんそくは、気道に炎症が生じて狭くなり、息切れやせきなどの症状が出る。特に運動で吸い込む空気の量が多くなると、大気中の汚染物質やアレルギーを引き起こすホコリや花粉などの刺激で、発作が起きやすくなる。

 元々ぜんそくの人が運動をする…

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