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【まとめて読む】患者を生きる・スポーツ「靱帯損傷」

 ひざの関節は4本の靱帯(じんたい)に守られています。そのうちの一つ、前十字靱帯を損傷すると、方向転換ができなくなります。手術以外に治す方法はなく、本格復帰に8~9カ月はかかります。女子サッカーチームのセレッソ大阪堺レディースのFW、玉桜ことのさん(20)は、2年前に右足、復帰して20歳以下のワールドカップ出場を目指していた今年4月に今度は左足の前十字靱帯を、それぞれ損傷しました。2020年の東京オリンピックで、なでしこジャパンのメンバーに選ばれることを目標に、懸命にリハビリに取り組んでいます。

練習試合中、ひざが「ぐにっ」 強烈な痛み

 ひざがぐにっと曲がり、その場に倒れ込んだ。2016年11月、大阪市内であった中学生男子との練習試合中だった。大学に通いながら女子サッカーのセレッソ大阪堺レディースに所属する、FWの玉桜(たまざくら)ことのさん(20)は、右ひざに痛みを感じた。

 相手選手とボールを競り合った際の一瞬のできごと。右ひざが内側に折れたようになって着地した。激しくぶつかったわけでも、何かが切れた音がしたわけでもない。だが、痛みは強烈だった。不安が押し寄せてきた。

 

 玉桜さんがサッカーを始めたのは、小学2年のときだ。2歳上の姉の背中を追うように、地元の奈良のチームに入り、男子に混じってボールを蹴り始めた。

 ちょうど中学1年になる10年から、セレッソ大阪が女子チームを立ち上げると聞いた。友人と1期生のテストを受け、合格した。放課後に、奈良から練習場のある大阪まで移動し、サッカーに打ち込むようになった。

 チームは13年から、女子サッカーの「なでしこリーグ」の下部に相当する「チャレンジリーグ」に参入した。若いチームで、試合に勝てず、泣いてばかりだった。だが、そのころから、チームの仲間が、世代別の日本代表に選ばれ始めた。「いつか、自分も」。はっきりとした目標ができた。スピードを生かしたプレーを身につけると、試合でもゴールを決められるようになった。

 16年9月、18歳以下の日本代表候補の国内合宿に初めて招集された。18年の20歳以下のワールドカップ(フランス開催)に、日本代表で出場するのが新たな目標になった。「もっとレベルを上げて、がんばっていこう」と母親(45)も応援してくれた。16年は公式戦で計10得点以上をあげた。チームはなでしこリーグ2部で3位になり、1部昇格も見えてきた。

 右ひざのけがは、そんな矢先のことだった。前十字靱帯(じんたい)を損傷し、半年以上復帰できずにいる後輩たちの姿が頭をよぎった。

 翌朝起きたら、右ひざが曲がらず、大きく腫れていた。大阪市内の病院を受診した。画像検査の後、医師に告げられた。「前十字が切れています」

前十字靱帯の再建術、リハビリの日々

 女子サッカー、セレッソ大阪堺レディースのFW玉桜ことのさん(20)は2016年11月、練習試合で着地したとき、右ひざをひねり、激痛に襲われた。病院に行くと、右ひざの前十字靱帯(じんたい)を損傷していた。

 太ももの骨とすねの骨は4本の靱帯でつながっている。そのうち、前十字靱帯はひざをつっぱる動きや方向転換に欠かせない。損傷した場合、手術以外に治す方法はない。一般的に、手術から試合に本格復帰するまでには、8~9カ月かかるとされる。

 手術するのに迷いはなかった。18歳以下の日本代表の候補に選ばれ、チームはなでしこリーグ2部で3位になる力をつけていた。「早くリーグに戻りたい。もっとうまくなりたい」。竹花友也(たけはなともや)監督(44)からも「1年間がんばっていこう」と励まされた。

 12月、手術のために大阪市立大病院整形外科講師の橋本祐介(はしもとゆうすけ)医師(46)を訪ねた。手術は「再建術」で、痛めた靱帯を取り出し、太ももの裏から取り出したすじを、太ももの骨とすねの骨にそれぞれ1・5センチほど開けた穴に通し、すじの両側を金属で止める。

 「いつから走って良いですか。…

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