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【まとめて読む】患者を生きる・スポーツ「肺血栓塞栓症」

 サッカーのJ2大宮アルディージャのDF畑尾大翔(はたおひろと)さん(28)は、大学時代に息切れやせきが出るようになり、肺の動脈に血のかたまりが詰まる「慢性肺血栓塞栓(そくせん)症」と診断されました。カテーテルによる治療を経てプロ入りし、現在も薬をのみながら活動しています。

試合中に息切れ…「ただちに入院を」

 「年一(年に一度)の検査に来てます」「点滴スタート!」

 サッカーのJ2大宮アルディージャのDF畑尾大翔(はたおひろと)さん(28)は、自身の病気についてツイッターやブログで発信を続けている。体内に血のかたまりができ、肺の動脈に詰まる「慢性肺血栓塞栓(そくせん)症」。シーズンオフに受ける検査と毎日の薬の服用は欠かせない。

 

 異変を感じたのは早稲田大でプレーしていた2012年2月。主将になったばかりだった。練習から帰ると左胸が痛み始め、座っているのも苦しくなった。「肋骨(ろっこつ)が折れたのかな」。整形外科で調べたが、骨に異常はなかった。

 練習や試合には痛み止めを飲んで参加した。だが次第に、動くとすぐに息があがり、せきがでるようになった。練習の終わりに仲間を集めて話をしたくても、せきがひどくてしゃべれない。駅の階段でも息切れした。

 試合でも、相手のコーナーキックで自分がマークしていた選手にゴールを決められた。ばてて追いつけなかった。「これは何かが起きている」。不安になった。

 近くの内科で検査すると、肺に水がたまっていることがわかり、呼吸器が専門の大きな病院への転院が決まった。肺を包む二層の胸膜の間に液体がたまっていた。ただちに入院するよう言われた。

 「そんな暇ないんです」。主将だからグラウンドに行きたいと訴え、入院を拒んだ。だが「このまま生活していると命を落としていたかもしれない」と医師に諭された。事の重大さを知った。

 入院して肺の水を抜いたが、原因は分からず、通院して詳しく調べることになった。水を抜くと一時的に体調が良くなり、夏の合宿にも参加した。だが徐々に体力が落ち、試合に出られなくなった。

 12年暮れ、ようやく病名が判明した。すぐに、新しい血栓ができないようにする薬をのむ必要があると、医師に言われた。出血が止まりにくくなる作用があり、飲み始めたら接触プレーがあるスポーツは避けなければならない。折しも、チームは全日本大学サッカー選手権を勝ち進み、新年早々に決勝を控えていた。「最後くらい出られるかもしれない」。淡い期待はかき消された。

「サッカーできない」医師の宣告、プロの夢諦めきれず

 サッカーJ2大宮アルディージャのDF畑尾大翔(ひろと)さん(28)は、早稲田大4年だった2012年の暮れ、病院で「慢性肺血栓塞栓(そくせん)症」と診断された。

 医師から外科手術で肺の動脈内の血のかたまり(血栓)を取り除く治療法を紹介された。そして、「サッカーをできるまでにはならないだろう」と言われた。がくぜんとした。

 肺血栓塞栓症は、体の中にできた血栓で肺動脈が詰まる病気。急性は「エコノミークラス症候群」として知られる。慢性になると血栓が溶けにくくなり、血管を狭くしたり塞いだりする。詳しい原因はわかっていない。詰まりが多くなって肺高血圧症を合併すると、「CTEPH(シーテフ)」と呼ばれる難病になり、胸の痛みや息切れなどがひどくなる。

 新たに血栓ができないよう、血…

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