今から75年前。太平洋戦争の末期に海上特攻作戦を命じられ、激戦の末沈没した戦艦大和から奇跡的に生還した青年がいた。乗員だった吉田満がその体験を綴った『戦艦大和ノ最期』は、同胞のために究極の自己犠牲を強いられた人々の思いを今に伝える。集団全体のために個々人の生命や生活は、どこまで犠牲にすることが許されるのか。新型コロナウイルス問題という新たな「極限状況」に揺れる現在、吉田のメッセージは「集団と個」の緊張関係を再び我々に突きつける。…[続きを読む]

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