「1歳の子を抱えて働けず一日1食」「職場から休職を告げられ、収入が無い」。今、コロナ禍に苦しむひとり親たちから支援団体にこんな悲鳴が寄せられている。深刻化する女性の貧困は今に始まったことではない。バブル崩壊後、金融危機が表面化した1997年に刊行された犯罪小説『OUT』は、低賃金で過酷な深夜労働にあえぐパートの主婦やひとり親の姿を描いた。自ら深夜勤務を体験取材した作者の桐野夏生さん(68)は、心に突き刺さった痛みを物語に落とし込んだという。小説の主人公と同じ立場の女性たちが抱えた痛みは、この間、どう変化したのだろうか。…[続きを読む]

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