写真・図版 9月24日、欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の幹部がディーゼル車の排ガスに関して規制当局に虚偽報告をした疑いで米大陪審から起訴されたことが明らかになった。写真はニューヨーク証券取引所のモニターに映し出されたFCAの証券情報。2016年1月12日撮影(2019年 ロイター/Brendan McDermid)

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 [ニューヨーク/ワシントン 24日 ロイター] - 欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)<FCHA.MI>の幹部がディーゼル車の排ガスに関して規制当局に虚偽報告をした疑いで米大陪審から起訴されたことが24日、明らかになった。独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題が発覚してからも、虚偽報告が続いたという。

 起訴されたのはディーゼル車走行性・排ガス部門の幹部、エマヌエル・パルマ氏(40)。米国で販売されるディーゼル車に関する虚偽報告のほか、共謀、詐欺、環境関連法違反の疑いがかけられている。イタリア国籍の同氏は24日朝に自宅で米連邦捜査局(FBI)に逮捕されたが、その後、保釈を認められた。

 24日公表された起訴状は、大陪審が把握していない人物も含め、パルマ氏には共謀者がいると指摘。米司法省が押収した電子メールで、排ガス不正に関する記述があったという。

 この日は独検察当局が、VWの現旧首脳3人を起訴。2015年に発覚したディーゼル車の排ガス不正問題を巡り、市場に重要な情報の公表を意図的に遅らせた疑いがもたれている。

 また、独ダイムラーは別件のディーゼル車排ガス不正調査に関し、罰金8億7000万ユーロを支払うことに同意した。[nL3N26F3SP]

 米大陪審の起訴状によると、パルマ氏などは、ピックアップトラックの「ラム」やスポーツ多目的車(SUV)の「ジープ」に関し、有害物質の排出を不正に操作するソフトウエアの導入を画策した。

 15年9月にVWの排ガス不正が発覚すると、米環境保護局(EPA)はFCAにディーゼル車の試験を増やすよう要請。同年11月にEPAは同社に対し、一部の車両で排ガス試験時に有害物質の排出を少なくみせるソフトが搭載されている疑いがあると警告していた。約半年後の16年6月に開かれた会合で、パルマ氏は当局に虚偽報告を行ったという。

 FCAの株価は24日にミラノ市場で2%安で終了。米上場株<FCAU.N>は約3%安となった。

 FCAをめぐっては、米国の排ガス規制逃れのためにディーゼル車に違法ソフトウエアを搭載したとして、米司法省や州当局が民事訴訟を提起。同社は約8億ドルを支払って和解することに合意しているが、規制を逃れるための意図的な不正は否定してきた。同社は、この日公表した文書で「当局に引き続き全面的に協力する」と表明した。