写真・図版4月5日、米国のコミュニティバンクの業界団体である米国独立コミュニティー銀行家協会(ICBA)は、新型コロナウイルスの感染拡大に対処する2兆ドル規模の経済対策に盛り込まれた中小企業向けの緊急融資制度について、システム障害で多くの銀行の申請手続きが遅れていると批判、融資規模も不足しており、すぐに資金が枯渇するとの見通しも示した。写真はニューヨークで5日撮影(2020年 ロイター/ Eduardo Munoz)

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 [ワシントン 5日 ロイター] - 米国のコミュニティバンクの業界団体である米国独立コミュニティー銀行家協会(ICBA)は、新型コロナウイルスの感染拡大に対処する2兆ドル規模の経済対策に盛り込まれた中小企業向けの緊急融資制度について、システム障害で多くの銀行の申請手続きが遅れていると批判、融資規模も不足しており、すぐに資金が枯渇するとの見通しも示した。

 中小企業向けの緊急融資制度は3490億ドル規模。新型コロナの感染拡大で打撃を受けている中小企業は4月3日から6月30日まで同制度に参加する銀行を通じて融資を申請できる。

 同制度は財務省と中小企業庁(SBA)が共同で運用している。

 ICBAは4日遅く、財務省とSBAに書簡を送り「複数のコミュニティーバンクがシステム障害で不満を抱えている。SBAのシステムにアクセスできた銀行も、ユーザーアクセスや申請処理の遅れで大きな課題を抱えている」と表明。「大幅な遅れが生じており、融資の手続きやSBAへのアクセス自体ができない状態だ」と述べた。

 ムニューシン財務長官は、システム上の問題への対応を進めていることを明らかにしている。

 またICBAは「率直なところ、3490億ドルでは国内の中小企業のニーズに対応できない。資金はすぐに底をつくだろう」とも表明。大手行が資金の大半を利用し、コミュニティーバンクの顧客向けの資金がなくなると警告した。

 ICBAは、総額の少なくとも25%を総資産500億ドル未満の銀行に割り当てるべきだと主張。また政府は「緊急の流動性ニーズ」に対応する必要があるとして、中小銀行の財務基盤と融資能力を支えるため、同制度を通じて実行された融資の債権を政府が買い取るべきだと述べた。