写真・図版 中国の不動産開発大手、中国恒大集団の資金繰り難を背景に同社と取引のあるサプライヤーの業績が悪化している。写真は海南島の恒大の開発地区。1月6日撮影(2022年 ロイター/Aly Song)

[PR]

 [上海 28日 ロイター] - 中国の不動産開発大手、中国恒大集団の資金繰り難を背景に同社と取引のあるサプライヤーの業績が悪化している。

 今後本格化する決算発表では、こうした実態がさらに明らかになるとみられ、政府は影響波及と人員削減の回避に向けて対応を迫られそうだ。

 家具メーカーの広州州好莱客創意家居は26日、中国恒大に対する売掛債権が回収できない可能性が高いとして、2021年の純利益が前年比で最大60%減少するとの見通しを示した。

 これに加え、不動産市場の低迷で、20年に買収した企業の価値が低下、減損処理を迫られた。同社は中国恒大との取引を大幅に減らし、支払いを求めている。

 ドア、窓、カーテンウォール製造の北京嘉寓門窓幕墻も今週、21年決算が最大14億元の赤字に転落する恐れがあると表明。中国恒大に対する売掛債権が焦げ付く可能性が高いとしている。

 照明メーカーの広東三雄極光照明も今月、21年決算が85─90%の減益になると予想。中国恒大関連の減損処理の急増が響いた。

 不動産景観工学の深セン文科園林も、中国恒大の債務不履行で21年決算が赤字に転落したことを明らかにした。

 上場企業の決算発表は、来月から本格化するため、こうした発表は今後増えるとみられている。多くのサプライヤーは、中国恒大に対する債権を公表しており、一部の企業はすでに引当金を計上している。

 政府は不動産開発会社の資金繰り悪化を緩和する措置を一部講じているが、最近のデータを見ると、状況はさらに悪化する可能性がある。

 上海票据交易所によると、短期資金を調達するコマーシャルペーパー(CP)の支払いを恒常的に延滞している中国企業の数は12月に前月から26%増えた。世茂集団、佳兆業集団、緑地集団の系列会社も含まれている。

 住宅の装飾を手掛ける上海全築は、中国恒大とその子会社に対し、計333件の訴訟を起こしたと発表。訴訟の結果が出るまで業績への影響を判断できないとしている。