写真・図版 9月14日、金融庁の課徴金納付命令をめぐり、東京地裁が取り消しの判決を出したことに対し、国が14日付で控訴したことがわかった。写真は都内で2014年8月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

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 [東京 14日 ロイター] - 金融庁の課徴金納付命令をめぐり、東京地裁が取り消しの判決を出したことに対し、国が14日付で控訴したことがわかった。国は地裁判決で示されたインサイダー情報に関する事実認定に疑義があるとし、控訴審で争うことにした。

 東京地裁は今月1日、金融庁が出した課徴金納付命令を取り消す初の判決を言い渡した。これに対し、金融庁は証券取引等監視委員会や法務省と対応を協議してきた。

 金融庁は2013年、金融コンサルタントが野村証券社員(当時)から未公表の公募増資の情報を入手し、金融商品取引法が禁じるインサイダー取引を行ったとして課徴金納付命令を出していた。

 だが、東京地裁は、この元野村の社員が内部情報を「知っていたとは認められない」との判断を示し、課徴金納付命令を取り消す判決を下した。

 金融庁や監視委では、問題となったインサイダー情報の入手について、地裁判決の事実認定に問題があるとの声が出ている。また、控訴により、インサイダー取引をめぐる当局の今後の調査への影響を回避する狙いもある。

 

 (和田崇彦 編集:田巻一彦)