あのゲームが教材に?「ゲーム×教育」で学ぶ、子どものプログラミング教材の魅力に迫る。

プログラミング教育

ライター・キャリアコンサルタント佐藤寿子

2020年度に小学校でのプログラミング教育が必修化され、子どもの「習い事」としてプログラミング教室の人気が高まっています。

今回、「ゲーム×教育」の様々な講座で勉強ができるプログラミングスクールD-SCHOOLを運営するエデュケーショナル・デザイン代表の脇田さんに「プログラミング教育の可能性」についてお話を伺いました。

この記事の取材先

エデュケーショナルデザイン脇田代表のプロフィール写真

脇田真太郎さん
エデュケーショナル・デザイン株式会社 代表

大学在学中に英国国立リーズ大学ビジネススクール(LUBS)へ留学。その後、NPOを通じてスタートアップ企業にてインターンも経験。卒業後、外資系広告代理店にてグローバルクライアントのマーケティング戦略等を担当後、「ライフスタイルとしての学び」の提供をミッションとしたエデュケーショナル・デザイン株式会社を2013年に設立。

 

論理的思考力だけじゃない。プログラミング学習で伸びる子どもの能力とは?

そもそもプログラミングが今子どもの習い事として熱を帯びてきている理由は何でしょうか?

脇田さん:デジタル化がますます進んでいく時代において、プログラミングという「見えない武器」「デジタル時代の教養」が備わっていないと、これからの時代を戦いにくい人材になってしまうのではないかと考えています。

プログラミング教育は2020年度から公教育でも必修化されましたが、必修化以前から民間企業が集中的に取り組んでいた分野です。学校教育から更にステップアップしたいというニーズも高まり、習い事として選ばれやすいのだと思います。

弊社も設立当初から、デジタル教養を持った人材を育成していくことを念頭に置いています。まずは、楽しく身につけていってもらいたいと思いますし、今後は文系、理系関係なくあらゆる人に必要なスキルでもあると考えています。

プログラミングを学ぶことで、子どもが伸ばせる能力はどのような点だとお考えですか?

脇田さん:「考える力」「造る力」「伝える力」といった論理的思考が養われると思います。
それ以外ですと、デジタルの裏側がどうなっているのか?という「仕組みの理解」が深められることもメリットですね。
例えば、ゲームやアプリの裏側を知り、「どうすればつくれるのだろう?」と考えることで創造力や想像力も育まれると思います。

取材に答えるエデュケーショナルデザイン脇田代表の写真
エデュケーショナル・デザイン株式会社の脇田代表

脇田さん:また、「やらされてやっている」のではなく「やりたくてやっている」生徒さんが多いので、自然と「考える習慣がつく」ということも大きいですね。

算数や数学の成績が上がったとの声を聞くこともありますよ。プログラミングは命令式を順序立てて組み立てる作業ですし、エラーがつきものなので諦めないで取り組む忍耐力が養われるからかもしれません。

さらに、プログラミングをしたいがために、宿題を早く済ませてから取り掛かる生徒さんもいるようで、保護者の方から「子どもが時間管理をできるようになった」なんて声をいただくこともあります。

保護者の目線から伺います。学校の教育以外でプログラミング教室に通わせるメリットは何だと思われますか?

脇田さん:これまでの教育でも「読み」「書き」は学校で教わりますよね。
「読み書き」を今後ますます進んでいくデジタル社会に置き換えると、「読む=ネット検索やアプリなどのツールを使いこなすこと」「書く=プログラミング」であると私たちはとらえています。

「書くこと(プログラミング)」の専任の仕事がエンジニアやプログラマーになりますが、そこまでは出来なくても「プログラミングをしたことがある」「プログラミングという行為がどんなものか分かる」ことは最低限必要なことだと感じています。「読む」だけではなく「書く」ことも出来ないと、コミュニケーションや仕事が成立しないですよね。

DXやAIなどを始めとしたテクノロジーと対峙することが今後増えることは明白です。プログラミングを通じて、テクノロジーとコミュニケーションをすること。これがとても重要だと思います。

取材に答える脇田代表の写真
子どもがプログラミングを学ぶ大切さについて話す脇田代表

好きなゲームの世界の中で、プログラミングを学べる

D-SCHOOLオンライン」では、プログラミング×ゲームの講座を数多く揃えていますが、このような講座を作られた狙いはありますか?

脇田さん:「ゲームは善か悪か」という二択で考えた時に、私たちはゲームを「善」だと捉えていまして、D-SCHOOLオンラインではゲームをテーマとしたプログラミングの教材コンテンツを提供しています。

子どもたちがゲームをしている時、彼らはゲームの世界に自ら楽しんで入り込んでいますよね。好きなゲームの世界にどっぷり浸って、さらに学習まで出来るということは素敵なことではないか、という思いでプログラミング教材を作っています。受講生は自発的な姿勢で学んでいますね。

私たちのメンバーには、ゲーム好きが高じてデジタル業界に入り、エンジニアとして活躍している者もいますよ。

「マインクラフト」や「Roblox」などの人気ゲームをはじめ、100以上のコンテンツが選び放題とのことですが、どのコンテンツから始めることをお勧めされますか?

脇田さん:入会する方は初めてプログラミングに触れる方がほとんどです。
扱いやすい「ビジュアルプログラミング」の講座である「マイクラッチ」か「スクラッチのコースから学び始めるのをお勧めしています。

D-SCHOOLオンライン「マイクラッチ」コースの画像
人気ゲーム「マイクラ」を通して学べるマイクラッチコース 
D-SCHOOLオンライン 公式HPから

脇田さん:「ビジュアルプログラミング」とは、よくイメージされる「テキストコーディング」ではなく、アイコンや絵など視覚的なオブジェクトやブロックの組み合わせで命令していくものです。

「スクラッチ」や「マイクラッチ」の講座では、日本語のブロックを組み合わせて命令をしていくので、はじめての子でも分かりやすく、取り組みやすいです。

D-SCHOOLオンライン スクラッチコースのキャプチャ
スクラッチコース D-SCHOOLオンライン 公式HPから

脇田さん:次に、少しステップアップする場合にはRobloxがお勧めです。本格的な3Dゲームを比較的簡単に自分で作れるのが魅力のひとつです。「マイクラッチ」や「スクラッチ」コースでビジュアルプログラミングに慣れた方が「テキストコーディング」というエンジニアなどが実際触れている手法の入り口を学ぶ講座になります。このように色々なレベルの受講者に合わせて、多くのゲーム教材を開発しています。

D-SCHOOLオンライン「Roblox」コースのキャプチャ画像
Robloxコース D-SCHOOLオンライン 公式HPから

その他に「D-SCHOOLオンライン」の特徴はありますか?

脇田さん:場所を問わず、自宅で学習できることはもちろん、ライブ配信授業やパソコンの使い方講座などインタラクティブなイベントもたくさんあります。
コミュニティ機能も備えていて、お互いの作品を発表できる機能もありますのでコンテンツとインタラクティブのバランスがいいと考えています。

小学校1年生から参加できるようですが、コアな年齢層はありますか?

脇田さん:設立以来、小学校中学年~高学年の参加が多いです。中学生になると、受験や部活など様々なことに時間が取られるので、比較的、時間に余裕のある小学校のタイミングでの入会が多いのだと思います。自らやりたい意思を持って、入会してくれる子どもがほとんどです。

多くの学校法人などに採択されていますが、どのような学校での採択が多いのでしょうか?

脇田さん:私立や通信制の中学・高校で採用してもらうケースが多いです。総合的な学習(探究)や技術の授業の中で、生徒たちが教養としてのデジタルやテクノロジーへの理解を深めることを期待してもらっています。授業実施後の反応として、他の学習分野においても、いい影響が出ていると先生方からお声をいただくこともあります

プログラミングを通して、子ども達は「消費する立場」から「生み出す立場」に

今後の事業の展望や、さらに強化していきたいことなどがございましたら、教えてください。

脇田さん:ジェンダーレスの教材開発です。
現状、プログラミング講座の参加者は男性が多いため、コンテンツ内容も男性寄りのモノが多くなっています。女性の比率も3割程度と増えてきてはいますが、デジタルは性別を問うものではありませんので、両性に受け入れられるジェンダーレスな教材を開発し、世の中に出していきたいです。デジタルスキルの入り口として楽しみながらプログミングを始めて、最終的には、デジタルの教養理解が備わった人材になっていって欲しいです。

今後の展望について話す脇田代表
今後の展望について話す脇田代表

脇田さん:加えて、通われているお子さんはゲームをただ「消費する」立場から「生み出す」立場になっています。作り出していく途中で様々な困難にも向き合っていることもありますので、保護者の方には、是非その姿勢を認めて肯定していただきたいと思います。

ライター・キャリアコンサルタント 佐藤寿子

専門商社・営業、アパレルメーカー・広報、秘書など経てキャリアコンサルタントに。大学・専門学校でのキャリア支援ののち、「Kotohogi Consulting」キャリアコンサルタントとして、社会人・学生向けのキャリアコンサルティング・キャリア支援、企業での採用・研修業務などを行う。ライターとして、キャリア支援や企業領域での社員定着、メンタルヘルスなどの記事を手掛けている。

初回公開日:2022/06/16

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