プロに聞く、ウォータ-サーバーの衛生面は? おすすめサーバーも紹介

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ウォーターサーバーの衛生面は?
※記事で紹介した商品を申し込むと、売上の一部がミズノートに還元されることがあります。

おいしい冷水やお湯を好きなときに使える便利さが特徴のウォーターサーバーですが、日々口にするものであるだけに、衛生面がどうなっているのか気になる人も多いのではないでしょうか。

この記事では、衛生面が大丈夫なのかを専門家に取材。結論からいうと、普段のお手入れをきちんと行えば、神経質になる必要はないとのことでした。どんなお手入れをすべきなのか、解説します。

また、それでも気になるという人に向けて、衛生面でおすすめのウォーターサーバー4機種も紹介します。

ウォーターサーバーの衛生面は大丈夫? プロの答えは……

今回取材したのは、抗菌・除菌・消臭製品の研究開発を行っている日本抗菌総合研究所富士野彰宏社長です。結論からいうと、普段のお手入れをきちんとしていれば、あまり神経質になる必要はないとのことでした。

富士野社長

男性のイラスト

除菌の方法としては、あまり神経質にはなる必要はありません水ボトルの着脱部と注ぎ口を、アルコール系や口に含んでも安全な除菌剤を使って軽く拭取る程度で大丈夫です。重要なのは、適度な頻度でお手入れすること。それにより、抗菌作用が持続し、安全が担保されると思います。

人はふだん、細菌とともに暮らしています。空気中のほこりや、水道水にも含まれています。これらは一般細菌(雑菌)と呼ばれ、人体にとって有害ではありません。しかし、放置しておくと増殖・変異して食中毒を引き起こすようなリスクが増す恐れがあるそうです。

また、食肉や汚水に含まれる黄色ブドウ球菌や大腸菌といった菌が手などについた状態でウォーターサーバーに触り、それを放置していたとしても、衛生面でのリスクは増します。

その対策として、普段のお手入れで適切に除菌するのが重要なのだと富士野社長はいいます。

神奈川県が2016年に行った「ウォーターサーバーの実態調査」でも、あるサーバーを清掃しながら30日間使った場合は水に含まれる一般細菌がゼロのままだったものの、掃除をしなかった場合は30日間で1mLあたり20,000個にまで増殖した、という結果が出ています。このことから、神奈川県は、以下の2点を消費者にアドバイスしています。

  • 説明書にあるお手入れ方法をよく読み、適切にお手入れする
  • ボトルの水は早めに使い切る

ウォーターサーバーの水には塩素が含まれていないため、おいしい代わりに塩素の持つ殺菌力は発揮されません。早めに使い切る必要があるのはそのためです。

ウォーターサーバーの日常のお手入れ|注ぎ口が重要

それでは、普段のメンテナンス方法、衛生管理はどのようにすればよいのでしょうか。主要5メーカーが推奨するお手入れ方法をまとめると、下の図のようになります。

【ウォーターサーバーのお手入れ】

ウォーターサーバーのお手入れ

このなかで、最も重要なのは、飲み水と触れる注ぎ口(給水口)です。水が出る部分の外側は清潔なふきんやキッチンペーパーでふきます。内側はしめっているためほこりが付きやすくなっています。綿棒やブラシで掃除しましょう。

富士野社長も指摘している通り、除菌剤や除菌シートを使って拭くと、より効果的とのこと。毎日~週1回の頻度が推奨されています。

その次に重要なのは、サーバー内部とつながっている、ボトル設置部分。ふだんはボトルがはまっているので、ボトルを交換する際に拭くのがよいです。放置していると、ボトルから漏れた水がたまったりして不衛生になります。

また、表面は週1回~月1回といったペースで拭き掃除を、水受け皿は毎日~週に1回のペースで洗剤で洗うことが推奨されています。

赤ちゃんがいる家庭では頻度にはより気をつかって掃除するとよいですね。

お手入れを放置すると……注ぎ口が赤黒く変色!

ちなみに、下の写真左側は筆者が自宅で半年間使っているウォーターサーバーの注ぎ口、右側は新品に交換したものです。半年間、一度も掃除をしていなかったため、赤黒い色になっていました(見たくない人はすいません、さっと飛ばしてください)。

この記事を書くまで、気にしていませんでした……。家族も含め健康的な被害はまったく出ていませんが、さすがにこれから気をつけようと思いました。

ウォーターサーバーの注ぎ口

ウォーターサーバーの衛生機能・メンテナンス

「お手入れができるのはウォーターサーバーの外側部分。ボトルやタンクといった内側部分の衛生面はどうなっているの?」と思う人もいるかもしれません。水やお湯を出す際、空気がウォーターサーバーの内部に入るので、空気に含まれる細菌が内部で増殖するのでは、という懸念です。

これに対しては、ウォーターサーバー本体側でもさまざまな対策がなされています。大きく分けると以下の2種類になります。

  1. サーバー本体での対策
  2. メンテナンスでの対策

それぞれ見ていきましょう。

サーバー本体での対策1:冷温水を維持

冷温水を維持

これは対策というよりウォーターサーバーの基本機能ですが、ウォーターサーバーのタンク内には10℃以下の冷水、80℃程度の温水がたまっており、細菌が増殖しにくい環境厚労省の手引きによると、10℃~60℃が細菌が増えやすい「危険温度帯」なのだそうです

逆にいうと、温水機能を切ったり電源を抜いた状態で放置しておくのは衛生的に良くありません

サーバー本体での対策2:つぶれるボトル

つぶれるボトル

近年、シェアが増えてきているのが、プレミアムウォーターやコスモウォーターなどが採用している柔らかいペットボトル式のボトル。上の写真のように、水を使った分だけへこむため、真空に近い状態が保たれます。空気に極力触れないようになっているのです。

フレシャスが採用している、折りたためるパック式のボトルはペットボトルよりもさらに柔らかく、同様の効果を持ちます。

サーバー本体での対策3:フィルター機能

サーバー内部に入る空気をフィルターできれいにする機能。これも多くのサーバーで取り入れられています。クリクラの場合、工場のクリーンルームなどで使われるHEPAフィルターを採用。空気中のゴミ・粉じんを99.97%取り除いているそうです。アクアクララも抗菌加工を施したエアフィルターを採用しています。

クリクラとアクアクララのボトルは、硬くてつぶれないガロンボトル。ペットボトル式やパック式のボトルと比較すると、ボトル内に空気が入り込んでしまう難点がありますが、その空気自体をきれいにしているというわけです。

フィルター機能

上の写真はプレミアムウォーター「スリムサーバーⅢ ロングタイプ」。中央のくぼみにボトルを設置します。その脇の、赤い四角で囲った部分がフィルターになります。このように、つぶれるペットボトル式のサーバーにもフィルターは採用されています。

サーバー本体での対策4:抗菌、温水循環、UV殺菌機能

これまで紹介してきた対策は、多くのメーカー・機種に共通するものでしたが、ここからは各社・各機種によって異なる付加価値的な機能になります。

まずは「抗菌機能」。アクアクララとクリクラの2社が特に力を入れています。アクアクララ「アクアウィズ」は、タンクに抗菌剤が練り込まれています。クリクラの場合はタンクに抗菌パックが入れられており、これがタンク内の菌の増殖を抑えます。注ぎ口や水ボトル設置部分に抗菌剤が練り込まれている機種もあります。

温水(熱水)の熱殺菌効果をいかすため、冷水タンクに温水を循環させる「温水循環機能」もあります。プレミアムウォーター「cado × PREMIUM WATER ウォーターサーバー」や、コスモウォーター「Smartプラス」などに搭載されています。

最後は「UV殺菌機能」です。タンク内などにUVを照射することで殺菌します。温水循環機能の、循環中にサーバーが使いづらくなるという弱点を克服したものです。フレシャス「dewo mini」やプレミアムウォーター「QuOL」といった高価格帯の機種に搭載されています。

メンテナンスでの対策1:必ず実施の定期メンテナンス

これまでに紹介してきた様々な機能が盛り込まれている結果、多くの機種は「サーバーのメンテナンス機能と普段のお手入れをしていれば、メーカーによる定期メンテナンスは不要」ということになっています。

アクアクララのメンテナンス

(出典:ウォーターサーバーの使い方やボトル交換・お手入れ方法は?|アクアクララ公式サイト)

一方で、定期メンテナンスを必ず実施しているメーカーもあります。クリクラは1年に1回、サーバーを回収し、注ぎ口を交換したり、タンク内部の消毒と清掃をしたりします。アクアクララも2年に1回、同様のメンテナンスを行っています。上の写真はアクアクララのメンテナンス。これらのメンテナンス代は、毎月のサポート料に含まれています。

また、水道直結型のウォータースタンドも、約6カ月に1度、浄水フィルターを交換する際にメンテナンスを実施。水質のチェックやタンク内部、注ぎ口の清掃などをやってくれます。この料金も、毎月のレンタル料に含まれています。

タンクなどウォーターサーバー内部の洗浄は自分ではできないので、気になる人は定期メンテナンスを実施しているメーカーを選ぶのも手です。

メンテナンスでの対策2:任意の定期メンテナンスを受けてみた!

筆者は自宅でプレミアムウォーター「スリムサーバーⅢ(ロングタイプ)」を半年間ほど使っていますが、この記事を書くにあたって改めてサーバーを見たところ、先ほどの写真の通り、注ぎ口がぎょっとするほど汚れていました。コーヒーやスープの粉など、色のついた飲み物用に水を使うことがないので油断していました……。

本来は定期メンテナンス不要の機種なのですが、プレミアムウォーターは「訪問クリーニングサービス」も希望すれば受けられるので、受けることに。その内容を紹介します。

ウォーターサーバーセルフクリニーングキット

訪問クリーニングサービスを電話で申し込むと、「ウォーターサーバーセルフクリニーングキット」が送られてきました。入っていたのは上の写真にある洗浄用の電解水と、綿棒の代わりになるブラシ。また、洗浄後に電解水をすすぐための通常のボトルも1本送られてきました。

訪問クリーニングサービス作業中

そして、専門スタッフが我が家を訪問。上の写真のように、汚くなっていた注ぎ口を外して交換してくれました。水受け皿も交換。サーバーの表面やボトル設置部分は、丁寧に拭き掃除です。さらに、殺菌効果のある電解水を設置してタンク内に流したあと、通常の水で電解水をすすぎました。

訪問クリーニングサービス作業後

所要時間約40分。ウォーターサーバーは半年前のようにぴかぴかに! 内部の洗浄効果は見た目ではわからないのですが、普段のお手入れだけでは気になるという人にはおすすめです。

今回受けたのは、「訪問クリーニングサービス プラス」(税込10,780円)。注ぎ口と水受け皿を交換はせずに清掃する「訪問クリーニングサービス」(税込9,130円)と、キットを使って自分でクリーニングする「セルフクリーニングキット」(税込2,225円)を選ぶこともできます。

注ぎ口と水受け皿を交換してもらうか清掃してもらうかは、汚れ具合で判断するのが良いと思います。作業自体は難しいものではないので、一度訪問クリーニングサービスを利用したら、次からはセルフクリーニングでも大丈夫と感じました。

衛生面が気になるあなたに! おすすめウォーターサーバー4選

ここまで、ウォーターサーバーは普段のお手入れをきちんと行うことが重要だということ、メーカー側もサーバー本体に様々な対策を施しているということを伝えてきました。

でも、「赤ちゃんがいるので、衛生面で機能の高い機種を選びたい」「どんな衛生機能があるかは分かったけど、結局どの機種がおすすめか分からない」というあなたに、おすすめの機種を四つ、紹介します。

フレシャス「dewo mini」

衛生面・おしゃれさ・水のおいしさを両立したい人におすすめ

フレシャス「dewo mini」
特徴
▼UV-LEDでサーバー内部を殺菌
▼水は外気に触れづらいパック式
▼4.7Lの軽量パックで、水を早く使い切りやすい
実質月額(税込8,692円)の内訳
水代
7,652円
電気代
490円
レンタル料
550円
※水代は月に36Lを使用した場合

ウォーターサーバー業界で初めて「UV-LED」を搭載した機種です。殺菌効果のある紫外線をサーバー内部に照射。動作中でも温水、冷水を出すことができるため、便利です。

水はパック式で、使い切ったら折りたたんで捨てることができます。水の使用に合わせてへこんでいくため、外気に触れづらい構造になっています。

卓上式で本体がコンパクトなこともあり、水ボトルは12Lの機種が多いなか、4.7Lという小さめのパックを採用しています。交換の頻度は増えますが、 新鮮なうちに早く使い切ることができます。

デザイン性の高さや天然水のおいしさも魅力。実質月額がやや高めではありますが、衛生面だけでなく、サーバー本来の良さも重視する人におすすめです。

コスモウォーター「Smartプラス」

水の質にこだわりたい人におすすめ

コスモウォーター「Smartプラス」
特徴
▼くみたての水を48時間以内に出荷
▼独自特許技術のフィルター機能
▼48時間ごとの温水循環機能
実質月額(税込6,630円)の内訳
水代
6,156円
電気代
474円
※水代は月に36Lを使用した場合

コスモウォーターは「鮮度キープシステム」を売りにしています。毎日くみあげてボトルに詰めた水を、48時間以内に出荷するので、水が新鮮だといいます。水の品質検査は120項目以上と、清涼飲料水(26項目)よりも多くの観点で検査されています。

サーバー側の機能としては、つぶれるペットボトル式の水ボトルに、独自特許技術のフィルターと、空気に触れにくい構造。48時間ごとに約20分、温水循環する機能もあります。温水循環中は冷水の使用が限られ、温水の温度も約50℃になりますが、時間を設定できるので、夜中に設定すれば影響は限られます。

コスモウォーターの天然水はアクアソムリエからの評価がトップクラス。鮮度もおいしさも、水の質にこだわりたい人におすすめです。

クリクラ「省エネサーバー」

定期メンテナンスをしっかり受けたい人におすすめ

クリクラ「省エネサーバー」
特徴
▼1年に1回の定期メンテナンス
▼クリーンルームに使われるHEPAフィルター採用
▼タンク内には抗菌パック
実質月額(税込5,917円)の内訳
水代
4,380円
電気代
756円
サポート料
460円
初期費用
321円
※水代は月に36Lを使用した場合
※24カ月使用すると仮定し、初期費用は初回金7,700円を24で割っている

これまで紹介した2機種は定期メンテナンス不要でしたが、ここからは定期メンテナンスのある機種を紹介します。クリクラはメンテナンスの頻度が年に1回と多いので、しっかりとプロのメンテナンスを受けたい人におすすめです。

ボトルがへこまないガロンボトルですが、サーバーには、クリーンルームにも使われるHEPAフィルターを採用。タンク内には抗菌パックが入っており、抗菌対策が施されています。

水は天然水ではなく、不純物を取り除いた後にミネラルを配合したRO水。天然水より安いのが特徴で、実質月額を抑えられるのもうれしいところです。

ウォータースタンド「ガーディアン」

ボトルもタンクもなくしたい人におすすめ

ウォータースタンド「ガーディアン」
特徴
▼水をためるタンクが無いユニークな構造
▼半年に1回の定期メンテナンス
▼水道水を浄水して使用
実質月額(税込5,083円)の内訳
水代
5円
電気代
150円
レンタル料
4,928円
※水代は月に36Lを使用した場合

ウォータースタンドは水道にサーバーをつなぎ、サーバー内の高機能浄水カートリッジで水道水を浄水して使うタイプのサーバーで、ボトルがありません。ボトルに空気が入ったらどうしよう……と悩むことはありません。

卓上タイプの「ガーディアン」の場合、タンクもありません。その場で瞬間的に冷水や温水を作ることができます。タンクにたまっている水が不衛生だったらどうしよう……と悩むこともありません。

半年に1回ほど、専門スタッフによる定期メンテナンスがあり、サーバー内部も洗浄してもらえます。

水道水を浄水して使うので、水代が安く済むのもうれしいところ。衛生面のリスクが気になる人、水はたくさん使いたい人におすすめです。ただし、導入には水道とサーバーをつなぐための工事が必要な点には注意が必要です。

この記事のまとめ

  • 普段のお手入れをしていれば、神経質になりすぎる必要はない
  • 注ぎ口ボトル設置部、水受け皿、表面が主なお手入れ箇所
  • サーバー内部は各社が対策をこらす。定期メンテナンスを実施するメーカーも
  • 衛生面でおすすめのサーバーはフレシャス「dewo mini」コスモウォーター「Smartプラス」クリクラ「省エネサーバー」ウォータースタンド「ガーディアン」
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