ウォーターサーバーのお湯・冷水 すぐ出る仕組みを解説!

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ウォーターサーバーの冷温水が出る仕組みは?
※記事で紹介した商品を申し込むと、売上の一部がミズノートに還元されることがあります。

1台で冷水やお湯が瞬時に使える便利なウォーターサーバー。一体どんな仕組みで冷たい水やお湯が出てくるのでしょうか。

ウォーターサーバーには冷水タンクと温水タンクがあり、それぞれで冷水と温水を作り出しています。この記事では、ウォーターサーバーの内部が具体的にどのような構造になっているか、どのような技術を使って冷温水を作り出しているのかを、イラストでわかりやすく説明します。

様々な温度設定ができるウォーターサーバーなど、多機能な製品も続々登場しています。暮らしを便利にするさまざまな機能も紹介します。

ウォーターサーバーの内部は意外とシンプル!どんな構造になっているの?

ウォーターサーバーの内部は、次のようにいたってシンプルな構造となっています。

  • 「冷水を作って貯めておく部屋(冷水タンク)」と「お湯を作って貯めておく部屋(温水タンク)」が独立している
  • いつでも冷水や温水が出せるようそれぞれの部屋で常に適温がキープされている

このようにイメージすると分かりやすいでしょう。

■ボトルの置き方別・一般的なウォーターサーバーの内部構造

ウォーターサーバーの内部構造

イラストを見て分かるように、この冷水タンクと温水タンクが、ウォーターサーバーの内部の大部分を占めています。

続いて、この、冷温水タンクへの水の補給方法です。タンクへは、サーバー本体に設置する水の入ったボトルから水が補給されます。

ボトルの設置位置がサーバー上部にあるか下部にあるかによって、補給の仕組みは次のように異なります。

<タンクへの補給方法の違い>

ボトル設置位置 補給方法
サーバーの上部 重力や空気圧によって自然に補給する
サーバーの下部 ポンプによって汲み上げる

ボトルから給水され、冷温水タンク内で適温となった水は、給水口より出すことができます。

レバーを押したり、ひねって出したりするタイプをイメージする人が多いでしょう。中にはタッチパネルによる操作が可能な機種もあります。

<抽出方法の違い>

タイプ コック式 レバー式 電子式
イメージ コック式 レバー式 電子式
抽出方法 つまみを動かして水を出す コップを押し込んで水を出す タッチパネルやボタンを操作して水を出す
注水口の仕様 冷水と温水の出口が分かれている 冷水と温水の出口が分かれている 冷水と温水の出口が1つになっているものもある
停電時の利用 可能 可能なものも 不可

タッチパネルやボタンなどの電子操作タイプでは、冷水と温水の注水口が分かれていないものもあり、見た目がすっきりしているのが特徴。ただし、電子式のウォーターサーバーは停電時には操作できません

つまみやレバーを操作して抽出するタイプなら、災害時など、電源が使えない状況でも使用することが可能です。その場合には常温水を出すことができます。

サーバー内で冷水が作られる仕組み

先ほど、冷水や温水を作り出し保管しておくタンクがあるという説明をしましたが、それぞれ、どのように温度をコントロールしているのか見ていきましょう。まずはウォーターサーバー内部で水を冷たくする仕組みからです。

水を冷却する方法には「電子冷却(ペルチェ)式」と「コンプレッサー式」の2種類があります。

簡単に比較すると、それぞれ次のような違いがあります。

<水の冷却方法>

電子冷却(ペルチェ)式 コンプレッサー式
動作音 静か コンプレッサーの稼働音が気になる場合がある
冷却時間 冷却に時間がかかる 冷却時間が早い
電気代 比較的安い 比較的高い

仕組みを詳しく見ていきましょう。

①電子冷却(ペルチェ)式

<特徴>

メリット 動作音が静か、電気代が比較的安い
デメリット 冷却に時間がかかる
サーバー容量 小型サーバーに使われることが多い
主なサーバー フレシャス「dewo mini」など

電子冷却式のウォーターサーバーでは、冷水タンク内に電気部品が設置されています。簡単に言うと、この部品に電気を通すことで、水の温度を下げます。

「通電によって水の温度が下がる」という部分を詳しく説明すると、「金属に電流を流すと熱の吸収、放出が起こる」という現象を利用しています。

1834年にフランスのペルチェ氏が発見したこの現象を「ペルチェ効果」と呼んでいることから、この電子冷却方法を「ペルチェ式」とも言います。

ベルチェ効果

(出典:京セラの公式サイトより)

パソコンのCPU冷却や小型の冷蔵庫、ワインクーラーなどでよく利用されていて、冷却力が比較的弱いものの、動作音が静かで電気代が安いというメリットがあります。

②コンプレッサー式

<特徴>

メリット 冷却時間が短い
デメリット 動作音が気になる場合がある、電気代が比較的高い
サーバー容量 大型サーバーに使われることが多い
主なサーバー プレミアムウォーター、アクアクララ、フレシャス「Slat」など

コンプレッサー式とは、冷蔵庫やエアコンでも採用されている冷却技術です。機械で冷却ガスを圧縮、循環させて、そこでの気化熱を利用して冷却を行います。

コンプレッサー式の冷却方法は冷却性能が高いことから、大型のウォーターサーバーを始め、多くのウォーターサーバーで用いられている方式です。容量の大きいタンクの水も短い時間で冷却することができます。

水の冷却時間が短い一方で、電気代が高くなることが難点です。また、コンプレッサーの稼働音がうるさいと感じることもあるので、気になる場合には設置場所を工夫する必要があります。

サーバー内で温水が作られる仕組み

ウォーターサーバー内でお湯で作られる仕組みにも2つの種類がありますが、電気ポットと同じように金属棒などに電流を流してお湯にする「金属棒式」が主流です。

金属棒(シーズヒーター)式
温水用タンクに内蔵されている金属製の棒などを加熱して水を温める方式

水を加熱して、さらに長時間高い温度のまま貯めておくことができるのが電気ポットの特徴。ウォーターサーバーの温水タンクもこれと同じシンプルな仕組みになっています。

ちなみに、電気ポットの場合は内部に水が入っていない状態でも加熱や保温を続けてしまう「空焚き」の状態になることが心配されますが、ウォーターサーバーは空焚きの心配はないとされています。

使用した分の水がボトルから補給され、常にタンク内に一定量の水が貯まるようになっています。また、タンク内の水が空になる前に出水を止めるなど空焚きが起こらないような仕組みになっているためです。

このほか、金属棒式以外には、「バンド式」と呼ばれる方式を採用しているメーカーもあります。

バンド式
温水タンクの表面に巻いたバンドで外側から加熱する方式

このように、冷水タンクと温水タンクは独立し、それぞれ異なる方式で温度の調整がなされています。水が冷水タンクを通過して温水タンクに移動するということがないため、消費電力の削減にも繋がっています。

使える!ウォーターサーバーの便利な機能

ここまで、ウォーターサーバーの基本的な構造や冷温水を作り出す仕組みを説明しました。続いて、ただ冷温水が出るだけじゃない、ウォーターサーバーの便利な機能を紹介します。

カップ麺作りにも使える「再加熱機能」

ウォーターサーバーのお湯の温度は80℃~90℃で設定されていることが多く、実際に出てくるお湯の温度には幅があります。温水タンクでは、常に加熱をしているわけではなく、温度が下がったタイミングで加熱し、温度が上がったら加熱を終了しているためです。

そして、お湯がぬるいと感じるときに便利なのが、再加熱(リヒート)機能。アクアクララの「AQUA WITH(アクアウィズ)」という製品を例に、再加熱機能の仕組みを見ていきましょう。

再加熱機能が付いたウォーターサーバー「AQUA WITH(アクアウィズ)」

AQUA WITHは、コーヒーマシンが一体となったウォーターサーバーです。

通常の冷水機能と温水機能に加えて、「ECOモード」(省エネ機能)と「HOT BOOSTER(ホットブースター)」(再加熱機能)が搭載された、高機能な製品となっています。

<AQUA WITHの水の温度>

冷水 5~11℃
温水 85~92℃
温水(省エネ運転時) 70~75℃
温水(HOT BOOSTER時) 95℃

サーバー本体のHOT BOOSTERボタン(下の写真)を押すと、ボタンが赤色に点灯し、温水の加熱が始まります。加熱が終わり高温になると自動でボタンが消灯します。

加熱終了後、通常のHOTボタンを押せば、最高で95℃の熱い温水が出てくるという仕組みです。

アクアクララのウォーターサーバー「AQUA WITH」の再加熱ボタン AQUA WITHの再加熱機能「HOT BOOSTER」ボタン。押すと作動し、加熱中は赤く光る=編集部撮影

再加熱機能を使えば、わざわざやかんで水を沸かす必要もありませんし、コーヒーや紅茶を飲みたい時や、カップ麺やインスタントスープを作りたい時などにも大活躍します。

なお、ウォーターサーバーから出てくるお湯は沸騰を経たものではなく、それは、再加熱機能を利用したとしても同じです。

そもそも、ウォーターサーバーの水は殺菌やろ過などの処理を施したものなので、沸騰させて消毒をする必要がありません

ここで紹介したAQUA WITH以外にも再加熱機能を搭載した製品はありますが、あまり多くはありません。機種によって最高温度が異なるので、気になる場合にはよく比較して決めると良いでしょう。

【再加熱(リヒート)機能を持つ主なウォーターサーバー】

メーカー 機種 最高温度
アクアクララ AQUA WITH 95℃
フレシャス Slat 90℃
プレミアムウォーター cado×PREMIUM WATER ウォーターサーバー 90℃
キララ Smart Server 90℃
サントリー 天然水ウォーターサーバー 92℃

以下の記事では、その他の製品のお湯の温度や、ウォーターサーバーのお湯の便利な使い方なども紹介しています。

ウォーターサーバーのお湯は何度? 便利な使い道もご紹介

電気代の節約&ミルク作りの時短にも使える「エコモード」

ウォーターサーバーを導入するにあたって、ランニングコストが気になる人も多いはず。レンタル代や水代に加えて、使い方によっては日々の電気代も大きな割合を占めます。

「ウォーターサーバーにかかるコストを少しでも抑えたい」、「他の家電も含めて毎月の電気代の負担が気になっている」という人は、エコモードを搭載した機種を選ぶと良いでしょう。

「エコモード」が搭載されているウォーターサーバーでは、通常の温水よりも低い温度設定が可能です。消費電力を抑えて節電を実現します。

プレミアムウォーターの「スリムサーバーⅢ(ロングタイプ)」のエコモード使用時の電気代を見てみましょう。

プレミアムウォーターの「スリムサーバーⅢ」ロングタイプ

プレミアムウォーター公式サイトで公表されている月額料金は次の通りです。公式サイトによると、 温水・冷水ともに、1日に600㏄利用し、1ヶ月に36L消費した場合(※1)の電気代の目安となっています。

月額電気料金
通常使用時:約630円
エコモード使用時:約500円
※1 日本宅配水&サーバー協会の 消費電力測定基準より引用
※ 使用状況により電気料金は変わります

このように、エコモードを使用した場合の電気料金は、通常使用時の約2割減が目安となっているそうです。

また、エコモードは、節電を実現するだけではありません。通常より少しぬる目のお湯は家事や育児の時短目的でも便利に活用できます。

赤ちゃんのミルクを作るときには、70℃以上のお湯で溶くことが推奨されています(厚生労働省:乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン=平成29年12月修正版=より)。

ウォーターサーバーの通常の温度設定なら80〜90℃のお湯が出るので、毎回お湯を沸かす手間なくすぐに利用できますが、赤ちゃんに飲ませる際に人肌まで温度を下げるには時間がかかります。

そこで、比較的ぬるめな70℃のお湯をミルク作りに活用することで、ミルクを冷ます時間を短縮することができるのです。

子どもによるいたずらや事故を防ぐ「チャイルドロック」

チャイルドロックとは、子どものいたずらや事故などによるやけどを防ぐために、サーバー本体の温水コックを簡単に操作できないようにする仕組みです。

ウォーターサーバーの業界団体である一般社団法人日本宅配水&サーバー協会(JDSA)は、加盟する事業者が遵守するべき指針としてチャイルドロック機能搭載の基準を示していて(出典:JDSA「乳幼児の火傷事故防止対策」に基づく適合マーク表示制度に関して)、「乳幼児の火傷防止対策に関する指針」の基準に適合したチャイルドロックが取り付けられているウォーターサーバーには、次のような適合マークが表示されています。

チャイルドロックの業界基準に適合したウォーターサーバーに貼付が認められるマーク アクアクララの機種に貼られた適合マーク(左)=編集部撮影

具体的なチャイルドロックの操作方法を見てみましょう。

<主なサーバーのチャイルドロックの操作方法>

メーカー 機種 操作方法 ロック可能範囲
フレシャス dewo UNLOCKボタンを2秒間長押しでロックまたは解除 冷水・温水
コスモウォーター Smartプラス 「常時ロック」「常時フリー」「ボタンを押したときのみ作動」の3つのモードを選べ、それぞれレバーとボタンの同時操作で給水が可能 冷水・温水
サントリー 天然水ウォーターサーバー 扉内側のロックボタンで全操作ロック、冷温水共通のロックボタン2秒長押しで解除、5秒後に再ロック 全操作・冷水・温水
プレミアムウォーター cado×PREMIUM WATERウォーターサーバー 本体背面上部のスイッチで全操作ロック、温水を出すときはHOTボタンを3秒長押し 全操作・温水
アクアクララ AQUA FAB レバーの回転、押し込み、倒す動作の組み合わせで給水が可能 温水

このように、ロックや解除にボタンの長押しが必要、レバーの操作自体が複雑子どもの手が届かない場所にロックボタンがあるなど、小さい子どもでは簡単に操作できない仕組みとなっています。

例えば、フレシャス「dewo(デュオ)」では、「UNLOCK」ボタンを2秒長押しで温水のロックと解除が可能です。冷水もロックしたい場合には、「UNLOCK」ボタンを押した状態で「COLD」を2秒長押しすればロックが作動します。

フレシャス「dewo」のチャイルドロックボタン

コスモウォーターの「Smartプラス」は、簡易チャイルドロックモード、完全チャイルドロックモード、チャイルドロックフリーモードと、3つの設定を選べます

それぞれのモードに応じて異なる操作方法となっています。

①簡易チャイルドロックモード

コスモウォーター「Smartプラス」の簡易チャイルドロックモード

初期設定では簡易チャイルドロックモードとなっていて、この状態でレバーだけを押し込んでも冷温水は出てきません。

チャイルドロックボタンを押しながら、レバーを奥へ押し込むことで給水できます。

②完全チャイルドロックモード

コスモウォーター「Smartプラス」の完全チャイルドロックモード

専用のキーを右に倒すことで、ボタンを押してもレバーを押しても冷温水が出てこなくなります。もっとも安全性の高いモードです。

キーは抜いて保管しておくこともできます。

③チャイルドロックフリー

コスモウォーター「Smartプラス」のチャイルドロックフリー状態

チャイルドロックボタンを押しながら専用キーを左に倒すと、レバーを押すだけで冷温水が出てくるようになります。

大人だけの家庭でも便利に使用できますね。

また、プレミアムウォーターの「cado×PREMIUM WATERウォーターサーバー」やサントリーの「天然水ウォーターサーバー」のように、子どもの手が届かないところや、カバーで隠れた位置ですべての操作がロックできるスイッチが搭載されているものもあるので、外部のパネルだけでは不安な場合におすすめです。

「cado×PREMIUM WATERウォーターサーバー」は、温水スイッチが入っていることを確認してから、背面のチャイルドロックスイッチをONにします。

プレミアムウォーター「cado×PREMIUM WATERウォーターサーバー」のチャイルドロックスイッチ

(赤丸部分、写真はプレミアムウォーター提供)

サントリー天然水ウォーターサーバーは、扉の内側にあるチャイルドロックボタンを長押しすることで全操作をロックすることができます。

サントリー天然水ウォーターサーバーのチャイルドロックボタン

(出典:サントリー公式サイト)

これまで説明した4つの機種では、冷水と温水、または全操作をロックすることが可能でしたが、中には温水しかロックできない機種もあります。

アクアクララの「AUQA FAB(アクアファブ)」はレバー上部を回す、下側に押し込む、レバーを倒すといった複雑な操作によって温水が出る仕組みですが、冷水にはこのチャイルドロックが搭載されていません。子どもがいたずらして冷水レバーを操作してしまうという心配もあります。

アクアクララ「アクアファブ」のチャイルドロック

(出典:アクアクララ公式サイト)

ただし、アクアファブの注水口は従来のウォーターサーバーよりも約8センチ高い位置にあります。小さな子どもであれば届きにくく、大人が操作しやすい仕様でもあります。

ここまで、ウォーターサーバーの便利な機能として、再加熱機能、エコモード、チャイルドロックを紹介しました。その他にもサーバー内部の衛生面に考慮したクリーン機能が充実した機種や、静音設計に力を入れている機種などもあります。

例えばコスモウォーターの「Smartプラス」は、タンク内に取り込む外気をオゾン発生装置で処理する技術(※特許4317259号)を搭載。また、48時間ごとにサーバー内部に熱水を循環させるなど、クリーンな状態に保つための工夫がされています。

また、フレシャスの「dewo mini(デュオミニ)」という製品は、天然水を新鮮な状態でキープするために、殺菌効果のある紫外線を出す発光ダイオード「UV-LED」をウォーターサーバー業界で初めて搭載しました。

フレシャスの「UV-LED」イメージ図

(出典:フレシャス公式サイト)

ウォーターサーバーの冷却の仕組みの章でも紹介しましたが、「dewo mini」は、音の静かな冷却方式を採用しているのが特徴です。

また、寝室などの明かりを落とした部屋でも置きやすいよう、ボタン周りのLEDライトを淡い光に設計するなど工夫されています。

この記事のまとめ

  • ウォーターサーバーの内部は冷水タンクと温水タンクが独立しているため効率よく温度調整ができる
  • 再加熱機能エコモードを活用することで用途の幅が広がる
  • 安全や衛生面、使用目的を考慮した様々な便利な機能が搭載されている
  • ウォーターサーバーは利用シーンに合った選び方をすれば、より便利に活用することができる
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