徳増浩司さんが、ウェールズ生活の中で「エンジョイ」の本当の意味を知ったという話をお聞きしたことがあります。それは、「自分の力を出し切る」こと。とことん全力を尽くすこと自体を楽しむ。これはスポーツの本質だと思います。 徳増さんは、若かりし
「怒られてやる、言われたことしかできない体操にはいつか終わりが来る、といまは感じます」 「コーチが抑圧的だと選手は話せなくなると、身をもって知りました。選手の意見を聞き入れるコーチが増えてほしいと思っています」 トップ選手である宮川
野球部監督の暴言により苦しんでいる子どもやその家族に対する、校長の態度にあきれ、怒りさえ覚えます。 強いチームであれば、多少の暴言や暴力は仕方がないという態度は、この例以外にもたくさんありました。取材班がいろんな情報を基に取材を進めていく
「高いレベルにいくためにも、時には厳しい指導が必要だ」。いまだにこのように考えているスポーツの指導者がいます。暴力(体罰)と暴言は、厳しい指導とはまったく違うものです。暴力的な指導が、いかに子どもや若者に悪影響を及ぼすかを、この連載では伝え
石川祐希選手に、価値観の違う人と共に何かをつくること、異文化で生きることを深く深く聞きたいと、以前からお願いしていたインタビューが実現しました。スポーツ選手を目指すような子でなくても、スポーツにさほど関心がない人でも、読めば力になるようなこ
日本では、スポーツの社会的価値は高いのか。スポーツ報道に携わるようになって、ずっと考え続けていることです。 選手やチームの勝ち負けやプレーに一喜一憂することも一つの文化として大切ですが、それだけでは、見て楽しい娯楽にとどまってしまうの
活動停止よりも、薬物使用によって苦しんできた当事者と対話することや、社会的な課題に関わる活動している団体などに参加して交流することを課した方がよいのではないでしょうか。 活動停止は、世間の批判が弱まるのを待つためだけに行っているような印
この連載の第1回のコメントで、教育における男女差別を禁止する米国の法律「連邦教育法第9編」(タイトルナイン)について触れました。米国の女性にスポーツの機会を提供した法律とされています。 国際人権NGOヒューマンライツ・ナウがこの影響につ
米国にはタイトル・ナインという法律があります。教育における男女差別を禁止する「連邦教育法第9編」。1972年に成立しました。全米の女性に教育やスポーツの機会を提供した画期的な法律と位置づけられています。 米国のサッカー女子代表チームには、
川崎フロンターレで数々のおもしろい取り組みしてきた天野さんが学んだのはワシントン州立大です。私も大学スポーツと地域の関係に興味を持っていました。2012年、同じ州にあるワシントン大のほか、フロリダ大、ジョージア工科大などを訪ね、米国の大学
京都大の森信人教授が、私たち取材班の思いと同じことを話してくれました。 「スタジアムなどをきっかけに、一般の住民もリスクを認識してほしい」と。 普段、気候変動にさほど関心の高くない方が、スポーツや選手の行動や呼びかけによって、関心を
「楽しくて夢中になれる時間を仲間と過ごす」ことは、人間が生きていく上で絶対に必要です。 集団での食事や飲みの場、ライブ、お祭り、ダンスや踊り、旅行、創作、ゲーム…。ささやかでも、そんな時間を持てることが、人間らしい生活なのだと思います。
日本のスポーツは、人々の生活や人生を豊かにする存在になっているのか。 そんな大きな問い立てて、昨年から朝日新聞スポーツ部のいろんな記者やデスクと議論しながら準備してきた企画です。今後さらに、色んな企画記事を随時お届けする予定です。 今
私はスポーツは真剣に勝ち負けを競い合うものだと思っています。それがゲームの一部であり楽しみだからです。(ただ、真剣に勝利を追求するのは、試合開始から終了後まで、ルールや倫理に則ってやる範囲において、です) 人生においては「たかがスポーツ
「学んで知ることで、変われる」 工藤公康さんのこのメッセージを届けたいと思い、企画したインタビューです。 工藤さんが大学院で学んでいることや、いま農業をしているという話は見聞きしていました。 その意欲はどこからくるのか、というこ
被害を訴えてくれた生徒や先生の話に胸が苦しくなりました。楽しく幸せな生活を送るためにやるののが本来のスポーツのあり方なのに、子どもたちはスポーツをすることで傷つき幸福感を失っています。 子どもたちの訴えをなかったことにし、暴力をする指導
スポーツ指導者の暴力に関しては、今後も実態や防止策を伝える記事を出すべく、いまも取材を進めています。暴力指導がなくならない原因のひとつとして、教育関係の責任ある立場の者が、被害者や目撃者などの訴えに対して行動しないといった状況があるようです
人と人が遊びながら仲良くなっていく。トップスポーツの監督が大事にしている、スポーツの原点が、注目を浴びる大会をきっかけにより広く知られるとうれしいです。このような取り組みが広がることを期待したいです。 トップのレベルが高くなっても、す
羽生結弦さんの強さの秘密は言葉力にある。担当記者として、五輪2連覇をその過程と共に見てきて、そう感じていました。 けがで2カ月間も氷に乗れず、1カ月半の調整で臨んだ平昌五輪では、きっちり難しいジャンプを成功して連覇を達成しました。
どんな体験をしてきたかは、子どもの成長に大きく影響します。経済的に苦しい家庭でも、子どもにとって熱中できる体験があり、それを仲間と一緒にでき、親や周囲の大人がそれを認めてあげることによって、子どもたちは生きる力を身につけることができるとい