慶應義塾大学卒。2001年にNPOカタリバを設立し、高校生のためのキャリア学習プログラム「カタリ場」を開始。2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供、2020年には、経済的事情を抱える家庭にPCとWi-Fiを無償貸与し学習支援を行う「キッカケプログラム」を開始するなど、さまざまな教育活動に取り組む。認定NPO法人カタリバ代表理事。公益社団法人ハタチ基金代表理事。文部科学省中央教育審議会委員。経済産業省 産業構造審議会臨時委員。総合科学技術・イノベーション会議 教育・人材育成WG委員。※在任期間2021年6月~2023年2月 肩書等は当時のものです…続きを読む
情けない思いをしながら誰かに繋がりたいと思う人はいない。 特に、繊細でただでさえ自己肯定感が低い傾向のある10代にとって、それはとても大切な、居場所への誘い出し要素になる。 「支援を受ける場」よりも「こどもの力を発揮する場」がない、とい
コロナの前にも、実は中高生の一部には、風邪をひいているわけではないものの、通学するときや外出するときは、必ずマスクをつけて出かける子どもたちの姿はあった。 その理由を聞くと、自分の表情を学校の友達に見せたくないという子もいた。それは一つの
日本においてこのようなことが、これで最後になることを期待したい。 4月からこども家庭庁が発足するが、その目玉政策の一つが、日本型DBSだ。 DBSとは(Disclosure and Barring Service)」の略称。イギリスでは
異次元の少子化対策と大きく出た割に、早くも残念なやり取りが国会で続いている。 まだ具体策が決まっていないから積算できないというが、省庁関係者と話していると、異次元のチャレンジというよりも、どうも萎縮気味に政策を検討しているように感じる。
そこにあることが当たり前に思える、頭に浮かぶご近所のあのお店でも、今日もありがとうと今度行った時に伝えてみよう。そう思いました。 ネット販売だってできるのに、「また【場】をつくりたい」という吉野さんの言葉から、このお菓子屋さんが交わし
育休中に仕事をしろ、育休中に学位をとれ、そういわれたら確かに厳しい。女性は産後、まずは崩れたホルモンバランスを整えながら心のゆとりを取り戻していくことがとても大切だから。 しかし実際のところ、子育てだけをしている期間、まだ言葉を発せない子
この番組をリアルタイムで見ていて、「反省する」という言葉に正直驚いてみていた。しかし子どもはもっと驚いたようで、「政治家って反省するんだね」と言っていた。 もちろん、これまでの10年は取り返せないが、政策はこれからの未来のためにつくるもの
現代社会の試験をやってみました。高校生たちの対話やディスカッション、プレゼンテーションなどの場面の描写から入り、データや条文等の定義を読み解きながら思考力を問われる問題でした。 大人の私にはとても面白く、知っていそうで理解していなかった言
18歳で就職するか、学生になるか選び、大学生になったら4年で卒業して新卒マーケットで就職する、というベルトコンベア式の競争システムから降りて、勝負の軸をズラす人生を選ぶことは、個人的には長期的に見て、みんなにぜひともすすめたい。なにって、私
不登校の問題を、当事者の子どもたち個人の未来のため、という視点のみで語るべきではない。全員で向き合い、子どもたちの悲鳴をとらえ、しっかりと教育を変えていくべき重要問題だ。 統計の中で最も着目すべきは、不登校のうち36.3%が誰にも相談・支
『すべての子どもたち』『誰一人取りこぼさない』という標語を掲げると、まずは学習の遅れがある子どもや、経済的に困難な子どもなど、標準とされるものに届くことが難しい状況の子どもたちに、教師のなけなしの時間をついやしながら取り組んできた。この会議
総合型選抜(AO入試)が増えることの是非については識者の方々に任せる。ただ、大きな意味で変えていかなければいけない視点の一つに、記事に出てくる高校の先生の「受験をめぐって苦労せずに早めに進路が決まると、目的意識を見失い、ただ漫然と時間を過ご
体罰は暴行罪なんだ、人権無視だ、こどもの権利侵害だと、いくら社会で語られても、大人が自分が受けた教育の中で築いた教育倫理観を客観視することはとても難しい。歳を重ね教育する側になった人が、自分よりも若い人に対して、相手ができないんだからしつけ
本題ではないけど、こうして町内会が密なイベントをひらき、食べ物を振る舞って食べられる社会になったこと、本当によかったなあ。(個人的にご近所に住んでいるので、それも含めてほっこり)
昨日からずっと、胸が締め付けられている。私が運営するNPOカタリバは、7月末に戸田市と連携協定を結んだ。不登校の子どもの支援を行うことを目指したけど、しかし間に合わなかった。この加害少女と出会えなかった。孤独の中で、何かに苦しむ彼女に寄り添
以前、PTAの全国大会と言われる場にお招きいただいて、スピーチさせていただいたことがあった。当時はまだ、私自身に子どもがおらず、このPTAの全国大会という場所はどういうもので、この参加者の方々はどういう理由で全国から集まっているのかいまいち
外国にルーツを持つ子どもたちが日本に来る理由の6割が、親の仕事に伴って来日する。最も多いのは13歳以降で来日するため、高校受験までの時間も短い。今やコンビニに行っても外国人の店員を見かけない日はない。私たちの基本的な生活は。外国人の人に支え
学校の紙でのお便り文化がなぜ変わらないのか、よく現場から聞くのは「おうちでインターネットを使える環境にない人への配慮」「デバイスを持っていなかったり、使うリテラシーのない人への配慮」という声を多く聞く。 その配慮ゆえ、メールでの伝達と、紙
社会規範とされてきたものをほんとうに変えるには、世代交代しかないとよく言われます。しかし、アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)は、日々の言葉がけや生活習慣で次世代に継承されるため、変えるための意識をする大きな仕掛けがないと、多数派の感覚が
私は「全国高校生マイプロジェクトアワード」という、全国の高校生たちが自身の探究してきた取り組みを発表する、全国大会を主催しています。日本の高校生の学びが「正解を覚えて問われる」形ではなく、自ら問いを設定し、仮説を立て、何かしら取り組み、その