神内聡

神内聡じんない あきら

弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
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最新コメント一覧

  • 「身だしなみ校則は人権侵害」 父親の弁護士が民事調停を申し立て

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2022年3月9日10時55分 投稿

    【視点】校則の問題を議論する際には学外の識者の方々だけでなく、様々な校種や学校での生徒指導の実情を踏まえて、実際に学校現場で生徒指導を担当し、大勢の生徒に対して責任を負う立場を経験した教員の方々がもう少し議論に参画しなければ公正な議論とは到底言えません(ネット上の議論ではそうした第一線の教員の見解はなかなか出てきません)。医師の専門性に基づく治療の妥当性を議論する際に、現場の第一線で治療を担当する医師が議論に参画しないというケースがおよそありえないことを考えれば理解できると思います。その点において、現状の校則問題の議論は公正さの点で疑問を抱いています。 この記事の法的争点は2つあります。1つは保護者は学校の校則を生徒に守らせる義務があるかどうかという点です。学校が校則を指導する義務があることと、保護者が校則を守らせる義務がないことは、両立しない事項ではありません。医師の指導に患者が従う義務がないのと同じです。 もう1つは、生徒は学校の校則に服する義務があるかどうかという点です。大阪地裁令和3年2月16日判決は、学校は法律上の規定がなくとも設置目的を達成するために必要な事項を校則等で一方的に制定し、生徒を規律する包括的権能を有しており、生徒も当該学校で教育を受ける限りは規律に服することを義務付けられると示しています。また、地裁判決は高校が選択制であることに言及していましたが、控訴審の大阪高裁令和3年10月28日判決はこの部分を削除しています。一連の判例の動向を鑑みると、部分社会論を根拠としているかどうかはともかくとして最高裁判所が昭和女子大学事件で示したような、学生が必要かつ合理的な規律に服することが義務付けられるという法理が高校以下の義務教育諸学校にも適用されると考えているように思われます。そう考えると、校則の頭髪や服装に関する制限が「線引き」として「必要かつ合理的なものか」を誰がどう判断するのかが問題になります。 なお、裁判や民事調停のような司法手続きで校則を議論することは、学校民主主義の観点から提唱される民主的な学校運営とは異なる場で校則を議論するという特徴があります。校則が個人の自由や権利を制約するものであれば、多数決民主主義での解決になじまないという面があります。

  • 戦場に向かう予備役、家族と別れ 「なぜ世界は助けてくれないのか」

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2022年2月27日2時49分 投稿

    【視点】「歴史は繰り返す」という状況なのかもしれませんが、今回の米国、NATOの対応は第二次世界大戦前のイタリアのエチオピア侵略、ドイツのチェコスロヴァキア侵略、ソ連のフィンランド侵略とあまりにも酷似しています。大国の侵略行為に対して綺麗事だけの理想論が結局は無力であると理解せざるを得ません。 こうした現実を直視すると、いじめっ子にいじめられている友人を目の当たりにした子どもに対して、勇気を持っていじめを止めるように教えることがいかに難しいか、実感しています。

  • 修学旅行中止、娘はかばんをたたきつけた 長引くコロナ禍、心に影響

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2022年2月27日2時37分 投稿

    【視点】私も教師として勤務する中高の現場で次々に学校行事や部活動が制限され、一生に一度しかない貴重な学校生活が失われていく生徒たちの辛い気持ちに間近で接していたので、本当にきつかったです。私が顧問を担当する部活動も大幅に活動を制限されたため、何とか最小限の活動ができるように思案しましたが、現実は非常に厳しいものでした。 現場感覚を踏まえた一斉休校の最大の問題点は、子どもたちに日常的に接している教師たちが子どもたちの辛い姿を直視しながら断腸の思いで決断を迫られることです。しかもその決断は子どもたちに対して安全配慮義務を負う教師が、医学や法律の専門家ではないにもかかわらず、未知の感染症に対して科学的にも法的にも妥当な対応を迫られて判断しなければならないという多大なプレッシャーとストレスを伴うものです。にもかかわらず、国の所業は今の今まで「何かあった時は責任をとる」とは一度も示さず、予算も人も十分に確保せず、現場に判断を丸投げして子どもたちに最も近い立場の教員に過酷な判断を委ねるものです。統計上の数字のみを気にすればよい政治家や政策担当者は、子どもたちのメンタルへの懸念を誰よりも抱きながら決断を迫られる教員の立場を一度でも経験すべきです。

  • ネットいじめ巧妙化 大人の監視に限界、子どもに教えるべきことは?

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2022年2月27日1時14分 投稿

    【視点】子どもたちのネットいじめの構図は大人のネット利用における同調圧力そのものです。客観的な事実と実証に基づいて議論しなければならないはずの研究者や弁護士のTwitterやSNSの利用状況を見れば、憶測と伝聞、査読されていない見解に基づき、前後の文脈を無視して一部だけを切り貼りし、短文での他者批判を繰り返す議論が当然のようになっており、ファクトチェックの思考などおよそ働いていない実態が明白にわかります。研究者や弁護士ですら適切にTwitterやSNSを利用できていないのに、子どもたちのネットいじめを抑止する力が大人たちにあるわけがありません。この点については、以前別のメディアで旭川市のいじめ事件に関連して指摘したことです。同調圧力の恐ろしさは無意識のうちに自分も加害者になっていくことです。子どもたちがネット社会の中でそうした恐ろしさと隣り合わせで生きていることを大人が認識するためには、まず大人自身が「大人が変わらなければ子どもたちのいじめは絶対になくならない」と考え、自省的にネットを利用する必要があると思います。

  • 「こども家庭庁」23年創設を閣議決定 妊娠相談から学習支援まで

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2022年2月26日1時17分 投稿

    【視点】実情としてどれほど役に立っているか疑わしいスクールロイヤーですが、経験上、数少ない効果的なケースとして学校で発見された虐待を適切に福祉やその他の関係機関につなぐ役割があります。子どもの生命を守り、学校と保護者の関係を調整し、個人情報と利益相反のギリギリのラインで動かざるを得ない極めてリスクの高い役割ですが、それでも子どもの最善の利益の実現を目指すスクールロイヤーが弁護士としてできることの限界までやってみる価値があるケースだと思います。 そう考えると子ども家庭庁が目指す一元化の理念を実現するためには、一元化を現場で支える人材を育成することがまずは重要です。ギリギリのケースに直面して、うまくいった経験とうまくいかなかった経験の双方を持ち合わせた人材を育成することが必要です。

  • 73歳OBまでフル勤務で教壇に 深刻化する教員不足、学習に支障も

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2022年2月2日0時29分 投稿

    【視点】教員不足に悩む学校現場に対して、教員免許を持っている自分自身が最も貢献できること。それは弁護士(スクールロイヤー)として関わるのでも研究者として関わるのでもなく、やはり教員としてだと思い、非常勤でも学校で勤務して授業や部活動、担任の先生や校務のサポートを続けています。 教員免許は医師免許や弁護士資格よりはずっとハードルは低く、特別免許状を付与されれば教員免許がなくても現場で教員として働くことができます。教員不足の学校現場に貢献したいという気概がある人たちは、学校外であれこれ議論するよりも、まずは特別免許状の取得を検討し、教員不足に直接的に貢献することをお奨めしたいところです。

  • 「数学、難化しすぎ…」共通テストにあふれる嘆き 新機軸が影響?

    神内聡
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    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2022年1月21日1時27分 投稿

    【視点】本試験の数1Aの平均点が過去最低の中で、追試験が簡単で平均点が向上した場合、誰がどのように責任を取るのでしょうか?受験生に対して「運が悪かった」「やむを得ない」ですまされるのでしょうか? 共通テストのように、大学入試に関する統一的な試験はほとんどの国で類似の制度が採用されていますが、それぞれの長所・短所を比較し、議論した上で制度設計をしているのでしょうか? 受験生の人生がかかっているにもかかわらず、誰も責任を取らない入試改革を続けてもよいのでしょうか? 制限時間のある試験では思考力と問う問題であっても事務処理能力を問う機能しか果たせません。それよりも、項目応答理論のような統計学に依拠したテストを取り入れていく必要があるように思います。

  • 欠席、事件影響なら追試 共通テスト東大会場、「精神的動揺」申し出に対応

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2022年1月20日1時39分 投稿

    【視点】まず反省すべきなのは「東大王」「美人イケメン東大生」などと東大ビジネスを煽るマスメディアのスタンスです。東大が国立大学の最高学府である以上、東大生の価値はあくまでも恵まれた能力を社会に貢献することをもって評価すべきであり、こうした事件の背景に東大ブランドを歪に利用したマスメディアのスタンスがあることが批判されるべきです。オウム真理教事件では多くの高学歴者が入信し、反倫理的行為に至りました。そのことへの本質的な議論が不足していることも、こうした事件が発生する背景にあるのではないでしょうか。 また、東大というブランドは決して有利に働くだけのものではありません。事実、自分は教師という仕事を選びましたが、東大出身であることで他の仕事以上に不利に扱われたり、非常に苦労しました。東大というブランドが正しく評価される社会であることは、日本の教育の是非を判断する上でも重要な示準です。

  • 「追試も受けられない事態は…」共通テストの文科省方針、大学戸惑い

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2022年1月13日0時44分 投稿

    【視点】正直に言って、文科省がこのような直前期に通知を出すような事項ではないように思います。全く想定されていなかった事態ではないはずなので、もう少し前から対応策を大学側と協議しておくべきでした。 また、今年度からの共通テストは昨年度よりも従来のセンター試験よりも大幅に難化することが考慮されていません(受験指導の現場で勤務していればわかりますが、共通テストの勉強の負担はセンター試験とは比べ物になりません)。合否判定の公平性を考えるのであれば、そうした点も議論した上で今回のような措置を示すべきでした。 試験にとって公平性は何物にも代えがたいものです。政策を示す側にいる人たちはそのことをもう少し真剣に考えてほしいと思います。

  • 元生徒「先生がうそ、悔しい」 いじめ「ない」と発言の元校長ら謝罪

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2022年1月9日11時9分 投稿

    【視点】この事件の背景には教職員のいじめ防止対策推進法に関する理解の浸透が不足していたことがあります。 端的に言えば、いじめ防止対策推進法を甘く見ていたということです。 私も現場で教員をしていますが、いじめ防止対策推進法の内容を理解すればするほど、非常にプレッシャーになるくらい、この法律は学校と教師に大きな重責を示しています。 一方、現場で重責を担う教師の立場を理解せずにいじめ防止対策推進法を議論する研究者や弁護士のスタンスにも疑問を抱いており、特にネット上では「現場を知らない」と言われても仕方がない議論をしている人たちが目立ちます。教職員はこの法律が従来現場で行われていたいじめ対応の常識を覆すほどの内容であることをしっかり理解するとともに、研究者や弁護士も何十人もの児童生徒に対して責任を負わなければならない担任や部活動顧問の立場を理解することが必要です。

  • 証券、銀行業界が金融教育で連携へ 学校・会社に講師派遣

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2021年12月29日12時46分 投稿

    【視点】金融教育は私個人も必要だと考えているため、こうした動きを否定するものではありませんが、一方ではこうした「○○教育」が教員の長時間労働の一因になっているのも事実です。外部講師を派遣するのはよいですが、同時に学校は金融教育だけでなく、他の○○教育も一年を通じたカリキュラムの中で教えなければならないことを理解してほしいです。つまり、○○教育を推奨する際には、限られた学校の授業時間内で他の○○教育との調整の必要性があることを推奨する側がちゃんと理解すべきことが前提です。

  • 私大ガバナンス改革、対立激しく越年へ 異例の新会議で「延長戦」

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2021年12月29日12時41分 投稿

    【視点】今回の改革案では評議員会が株主総会に類似する性格と役割になりますが、株主になるために会社の承認を必要とする非公開会社の運営と対比して、私立学校の運営を議論していく必要があります。また、株式会社でも監査役が全員社外でなければならないという規定はありません。その意味で、今回の私立学校改革案は株式会社以上に外部の関与を強めるものであり、相応の正当性を議論する必要はあると思います。

  • 小学校教科担任制、来年度から週1コマ程度 教員950人増も

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2021年12月29日12時32分 投稿

    【視点】教科担任制は結局、小学校の段階でどの程度の内容まで教えるのかという点にも影響されます。 現状の小学校の学習内容が将来生きていく上で本当に役立つ視点から「精選」されているかを吟味していくためにも、社会人経験のある小学校の先生がもう少し増えていく必要はありますが、残念ながらそうではありません。 また、小学校は最も発達段階が広い子どもたちを対象にしています。小1と小6の差は、中1と中3、高1と高3よりもはるかに大きいものであり、同学年であっても学力以外の能力差が非常に大きいです。 その意味では教科担任制だけでなく、年齢主義の運用も合わせて改めていく必要があると思います。

  • それでも、日本人は「戦争」を選んだ あの授業を受けた生徒たちは今

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2021年12月9日4時17分 投稿

    【視点】詰め込み式の日本型学校教育の対極をなす画期的な教育方法として現在でも進学校を中心に影響を与えているドルトン・プラン。そのプランを海軍兵学校に導入しようとした教育者でもある永野修身。開戦時の海軍のトップとして彼がなぜ勝ち目のない戦争を決断したのか。海軍きっての教養人でもあり、ハーバード大学でも学んだ彼が主戦派で固められた海軍第一委員会の報告をなぜ真に受けたのか。 開戦時の陸軍の作戦参謀の中心的人物であり、戦後の日本経済を支える総合商社の発展に多大な影響を与えた瀬島龍三。日米開戦直前、ドイツがモスクワ目前で戦線が停滞し、ソ連の反撃が予想される中で、彼は当時の陸軍参謀本部の様子を「冬が終わって春になればドイツが再び攻勢に転じ、モスクワは陥落すると予測していた」「ドイツが負けると予想していたなら日米開戦は絶対にしなかった」と語っている。陸軍大学校で当時としては最も充実した教育も受けていた作戦参謀がなぜ予想を誤ったのか。 日本の小中高の歴史教育・平和学習は21世紀になった今でも「終戦の教育」が中心であり、「開戦の教育」はほとんど行われていません。「なぜ戦争が終わったのか」を答えられる日本人は多くいても、「なぜ戦争を選んだのか」を答えられる日本人は多くありません。永野修身や瀬島龍三のように、当時の第一級の知識人である彼らであっても、自分たちが楽観的になれる都合のよい情報や憶測を求めてしまった現実。このことは現在の研究者や弁護士であっても全く変わりません。SNSをさかんに利用して自説の支持者を集め、他説の論者を批判する研究者や弁護士は、開戦時に政治家や軍人の多くが陥っていた、エコーチェンバーやサイバーカスケードにも似た状況を自省的に受け止める必要があるように思います。

  • ダサい?学校ジャージーやめられます 名古屋市立中学校で自由化へ

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2021年12月2日2時15分 投稿

    【視点】制服やジャージなどをはじめとする学校指定品は校章などを付けることから生産コストが高くなる傾向にあり、一般向けの量産もできないことから、生産コストを転嫁するために市場価格より高額になります。一方で、学校指定品の生産者同士での価格競争は可能であり、入札する必要性はあり得ます。 個人的には制服やジャージなどの学校指定品の着用を義務づけるのであれば、自治体が入札で業者を選定し、自治体から子どもたちに支給するシステムが望ましいと思います。また、学校での服装は学ぶ主体(子ども)と教える主体(教師)の双方がいる以上、どちらか一方が自由に選択できる問題ではありません。相手がいる話なので、双方とも相手が不快に思わないようにすること、双方が負う義務と責任を全うする上で支障にならないように配慮することが必要です。

  • 「奇抜な髪形、何であかん?」 私たちが変えた「市内一厳しい校則」

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2021年11月19日2時25分 投稿

    【視点】「主権者教育」という語を使うことには慎重であるべきです。現状では外国籍の生徒は18歳になっても有権者になれません。海外でも「主権者教育」という語はほとんど使用されていません。 また、校則を変えることが「成功体験」でもなく、「成功体験」を得ることが教育でもありません。ルールメイカーの方のコメントのとおり、校則について「考えること」が教育として大切なことであり、市民として社会参加する際に大切な素養です。 校則を変えることが目的ではなく、考えることが目的であってほしいです。

  • 10万円給付、公明に配慮しスピード決着 「先進国に例ない」の先に

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2021年11月11日2時51分 投稿

    【視点】有権者全体から見れば支持率も得票率も全く高くない特定の宗教団体と強い結びつきのある政党が国民を分断するようなエビデンス不在の政策を強行したことは、政教分離原則と代表民主主義の危機を示しています。子どもが産まれた夫婦と、産まれなかった夫婦で、同じ納税額なのに支給額が異なるのであれば、「法の下の平等」に反する著しく不合理な差別に該当し、違憲の疑いすらあるように思われます。

  • 「推し活」できる政治家いない…Z世代の低投票率、親世代にも一因が

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2021年11月11日2時47分 投稿

    【視点】学校で社会科教員として実際に18歳の有権者と接している感覚からすると、生徒たちの率直な感想は「候補者が多くて誰に入れたらいいかわからない」から「とりあえず死票にならないように投票する(つまり、一番当選しそうな候補者=自民党に投票する)」というものです。生徒は小選挙区制を的確に理解しており、同時にこのことは小選挙区制の問題点を鋭く反映しています。 死票の現実を語らずしてただ「投票に行こう」と呼び掛けるのは無責任です。死票は有権者にとって何の意味もありません。今回の選挙も得票率が50%を超えた小選挙区当選者は決して多くありません。つまり、死票になった有権者のほうが多いのです。SNSの活用よりも何よりも優先すべきは、いかにして死票が少なくなる選挙制度を実現するかということです。そして、そのために「自公共闘」「立共共闘」といった節操のない行動を繰り返せば、まともな有権者は選挙に行かなくなり、投票率も低下することになります。小選挙区制を維持するのであれば、死票ができるだけ少なくなる二大政党制を実現するしかありません。そうでなければ民主主義国家として小選挙区制はやめるべきです。

  • 最高裁国民審査、全員信任 夫婦同姓「合憲」4判事は不信任7%超

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2021年11月6日4時49分 投稿

    【視点】先ほどのコメントに補足します。「夫婦同姓規定訴訟で夫婦同姓規定を違憲と判断した裁判官の罷免を求めた集団」に関する考察としては、「違憲と判断した裁判官のみを除外してそれ以外の裁判官の罷免を求めた集団」も一定数存在するので、実際に「違憲と判断した裁判官の罷免を求めた集団」の割合はもう少し多い可能性があります。

  • 若者は政治に無関心? そうさせるのは大人たち 校則に従えだけでは

    神内聡
    神内聡
    弁護士〈スクールロイヤー〉・高校教師
    2021年11月6日1時19分 投稿

    【視点】教員として実際に学校現場で政治教育を担っている私からすれば、様々な創意工夫をこらして政治教育を行っている先生たちが全国に少なからず存在し、学校によって多様な政治教育や校則指導が存在することを無視して、ひとくくりに「教員」「学校」を画一的に捉えて批判する議論の設定には非常に違和感を覚えます。一つの学校の事例だけに基づいて議論したり、実際に学校現場で政治教育や校則指導を経験したことがない論者だけで議論するのではなく、まずは様々な政治教育や校則指導の実践を行っている現場の先生たちも議論に参加した上で、本当に現状の政治教育や校則指導が他国と比較した日本の若者の政治的無関心につながっているかどうかを考察していくのが公正な議論のはずです。そうでなければ、毎日寝る間を惜しんで「あるべき政治教育」の教材研究に勤しんでいる先生たちが報われません。

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