【解説】かねてから指摘されていたBing検索の問題点が顕在化。ポイントは、9割超のシェアを握るグーグルでは問題が確認されず、数%に留まるマイクロソフトの検索サービスBingで、このような自治体偽サイトがヒットしてしまうこと。逆に言えば、Bingを使用しているのは、これだけのシェアがあるグーグルを使っていない人で、高齢だったりITが苦手だったりする人も含まれているおそれがあります。そうした人たちは詐欺の標的になりやすいとも言え、事象を認識しているというマイクロソフト社には、相応の対応が求められます。2016年のWELQ問題のように、圧倒的な影響力を持つグーグルには批判が集まりやすく、その分、アップデートも重ねられてきました。背景には検索サービスのシェア争いの“その後”という面もあり、ネットのインフラでもあるサービスの運営者が、そのサービスにリソースを割くことに経済的な合理性がなくなったとき、どう責任を果たすのか、注目されます。注意喚起を続けていたSEO専門家の辻さんに頭が下がります。
【提案】新型コロナウイルスのワクチンについて、60歳未満の健康な人は4回目接種の対象外に。感染すると重症化しやすい人に限定することになりました。その要因の一つが肥満。肥満が重症化のリスクであることは注意が必要です。ただし、海外で死亡リスクの上昇が報告されているのは、記事中にもあるように、BMIが40〜などのかなり高度な肥満。日本ではそこまでではないという人も多くいることでしょう。一方で他にも様々な病気の原因になる肥満については、まず自分の状態をBMIなどで把握した上で、こうしたニュースを日々の食事や運動の習慣を考えるきっかけにしてみるのはいかがでしょうか。
【視点】以前取材させていただいた専門家の方が「安心は安全から」とおっしゃっていました。もし商品に根拠がないのであれば、それによる安心は、真の意味での安心ではありません。まずは基本的な感染対策にしっかりと取り組むようにしましょう。
【視点】政府の対策も、現時点でわかっているいるオミクロン株の実態に即したものにシフトしています。今回の感染拡大の波に追い込まれる事業者も多くいる中、「店を閉める必要はない」などのメッセージを打ち出すのは大事なことです。いつか戻る日常を信じ、自分にできる範囲のことにしっかり取り組んでいきましょう。
【提案】日本では国土の問題もあり、コロナ禍以前はもともと混雑を「仕方のないこと」として織り込んでいたことが思い出されます。利用客にとっては新型コロナの如何によらず望ましい変化である一方、土地や費用などのリソースには限りがあります。今後われわれは何を「ノーマル」として定めていくのか、いずれコロナ禍が収束すると信じて、少しずつ考え始めていくきっかけにしてはと思います。
【視点】オミクロン株の特性に注目が集まっており、できるだけ“実態”に即した対策が望まれます。一方で、今回の対策は「このまま感染の急拡大が続けば医療体制の逼迫(ひっぱく)に加え、社会インフラの基盤が揺らぐことも懸念される」という、また別の”実態”からの要請という面があることも事実です。個人にできる対策は、結局のところ変わりないままでもあり、感染対策をして各々が仕事などから離脱しないようにすることが、今回の波を乗り越えるために必要だと言えるのではないでしょうか。
【視点】新型コロナウイルス対策として政府が調達した「アベノマスク」を含む布マスクが大量保管されている問題。8千万枚を超える行き場のない布マスクは今––“箱は鉄製のラックに約4メートルの高さまで積み上げられ、約1万平方メートルのフロアの半分以上を占めていた。箱を開けると、布マスクは1枚ずつ透明な袋で包装され、ぎっしりと詰め込まれていた。”当時すでにマスクが行き渡る中、行われた約5800万枚の追加発注。意思決定の途中で、取り止めることはできなかったのか。しっかり検証することで、今後の対策に生かせる点もあるはずです。
【提案】国内で初確認されたことで話題のオミクロン株ですが、大事なのは、まだわかっていないことが多いということです。“オミクロン株に関する情報はまだ乏しい。WHOが28日に公表した最新の知見でも、感染力や重症化のしやすさは評価中の段階だ。”とあるように、脅威度は判定中と言えるでしょう。このような中で、政治が先手を打つことは重要ですが、私たち生活者がするべきことは特に変わらず、基本的な感染対策を継続することです。ニュースに不安になる人も多いかと思いますが、そんなときに思い出してほしいことです。
【解説】「オミクロン株」を巡る急な対策の背景がまとめられています。WHOが警戒度を最高に指定したオミクロン株。世界各国が水際対策を強化する中、日本もこれまでアフリカ南部からの入国制限を段階的に強化するなどしてきましたが、自民党内からもさらなる対策強化を求める声が出ており、ナミビアからの入国者に新型コロナ陽性の疑いがあることも明らかになりました。まだわからないことも多いオミクロン株ですが、岸田首相は念を入れた対策をとった上で、「慎重すぎるという批判については、私が全て負う覚悟でやっていく」と明言し、臨んでいます。私たち生活者としては、これまでどおり、個人でできる感染対策を怠らずに行っていくことが必要です。
【視点】シャレンベルク首相の「義務がなくても高いワクチン接種率を達成できると考えられていたが、現実を直視しなければならない」という発言が重いです。ワクチンの有効性をいかに説明し、生活者が納得できるか、世界規模の課題になっています。
【視点】「ヤングケアラー」とは家族の介護やきょうだいの世話を負っている子どもたちのこと。行政に窓口ができることは一歩前進で、今後の運用が注目されます。他の自治体にも広がってほしい流れです。
【解説】緊急事態宣言下でも行動制限を緩和する「ワクチン・検査パッケージ」、利用者側のポイントは「利用者は事業者から、ワクチン接種歴または陰性の検査結果のいずれかを選択して提示するよう求められる」こと、「ワクチン接種歴は、2回目の接種日から14日以上経過していることを予防接種済証などで確認し、その有効期限は当面、定められない」ことです。一方で、尾身茂会長は感染状況に応じた柔軟な判断の必要性を強調、有効期限についても早めに結論を出すことを政府に求めています。 https://digital.asahi.com/articles/ASPCJ61MHPCJUTFK01T.html
【提案】日々の感染対策が結びついたとしたら、うれしいニュースです。一方で、政府の新型コロナ対策の新指標では、「人口10万人あたりの新規感染者数」の項目がなくなり、より総合的な判断がなされます。であれば、こうした日々の感染者数の報道もまたこの先、どうしていくのか、議論が必要なタイミングだと感じます。
【視点】“希望しても接種にたどり着けていない人が多くいることが分かった”という行政担当者のコメント。今後の感染拡大防止のためにも、重要な対策です。
【視点】未曾有の災害とも言えるコロナ禍において、文化を廃れさせないためにどうしたらいいかが問われています。“ロッキング・オンは10月、冬フェスの代表カウントダウン・ジャパンを再開すると発表した。「生き残りを模索しながら、この状況下で戦っています」。渋谷のコメントである。”重要なのは幸いにも改善してきた状況に合わせて、私たち一人ひとりの認識も変化させていくことではないでしょうか。
【視点】がん治療の進歩を示すデータです。ただし、こうした治療の進歩を逆手に取り、科学的根拠の弱い施術を“最新のがん治療”と称して高額で行う医療機関の問題もかねてから提起されています。このニュースは標準治療と呼ばれる、現時点で最善の治療法が進歩していると読み替えてよく、決して最新をうたう治療がいいものというわけではないことに注意が必要です。
【視点】精度に難のある機器を使った検査では、“偽りの安心”しか提供できません。以前取材させていただいた識者が「安心は安全から」とおっしゃっていましたが、ともすると「安全より安心」に陥ってしまう社会では、こうしたニュースには気を配っておきたいものです。
【視点】新型コロナ対策の新指標案についての続報です。“レベル3(対策を強化すべきレベル)は緊急事態宣言を発出する段階で、3週間後に確保病床が埋まると判断された場合が対象。従来のステージ4(感染爆発)やステージ3(感染急増)の最終局面にあたる。”ワクチンの接種が広がり、新規感染者数の増減が医療に直結しないことを受けたもの。指標を「医療への影響」に絞り打ち出すことは、続くwithコロナの生活を元に戻していくためにも必要なステップと言えそうです。
【視点】コロナ禍という未曾有の事態の裏で起きていたこと。“中小企業などを支援する「持続化給付金」では、業務委託が繰り返され最大9次までに及んだと指摘。延べ700社以上が絡む複雑な業務体制になり、国の管理が行き届かない状況だったとした。”こうした検証と、それを今後の施策に反映することは建設的です。また、ただでさえ急ぎ整えなければならなかったはずのロジが、どうしてここまで複雑になったのか、さらなる調査が待たれます。
【視点】withコロナ、もしかしたらafterコロナの一例とも言えるかもしれません。“世界的な生産現場や物流の混乱も手伝って、製品やサービスの供給が旺盛な需要に追いつかない「供給制約」の状況に陥っている。”店主の「人手不足で売り上げが抑えられている。コロナ禍を乗り越え、やっとお客さんが戻ってきたのに悔しい」というコメントは、少しずつ日常を取り戻しつつある日本でも、やがて実感を伴うものになっていくのでしょうか。