1959年仙台市生まれ。京都市育ち。社会学博士(東京大学)。博士論文『権力の予期理論』(勁草書房)。東大助手(87年〜)・東京外大講師(91年〜)・東京都立大学助教授(93年〜)を経て現職(2005年〜)。権力論・国家論・外交論・文化論・宗教論・性愛論・若者論・教育論・家族論など単著30数冊。『サブカルチャー神話解体』(共著)、『制服少女たちの選択』、『終わりなき日常を生きろ』、『世界はそもそもデタラメである』、『正義から享楽へ』、『まちづくりの哲学』(共著)、『どうしたら愛しあえるの?』(共著)、『崩壊を加速させよ』、『大人の性教育』、『こども性教育』、『神なき時代の日本再生プラン』(共著)…続きを読む
コメント5(コメント4の続き) 若い人の惨状を放置して日本が昔の輝きを取り戻す可能性は、論理的にありません。修学前の子が若い人(大学生)になるまで15年。そのあと社会の中堅所として思春期の子育てをするまで20年。今すぐ乗り出しても40
コメント4(コメント3の続き) 96年から、援交女子が援交を親友に話さなくなり、性愛の過剰がイタイとして忌避され始めます。他方、オタクがコミュニケーションツール化し、蘊蓄競争はイタイと忌避され始めます。かくて新世紀にはオタクが公民権を
コメント3(コメント2の続き) 「登校拒否」をマスコミが話題にしたのが90年頃。行きたくても行けないので「不登校」となり、90年頃の中学生が20歳代半ばになった新世紀から「ひきこもり」に。生活世界の消滅に伴う「汝youの消滅」で生き辛
コメント2(コメント1の続き) 具体的には、貨幣経済の浸透で階層分化が進み、重装歩兵の甲冑を質入れする市民や、市民に金貸しする奴隷(戦争奴隷)が普通になり、市民=兵士的な共同身体性やそれに基づく共通感覚を当てにできなくなったのです。プ
コメント1 学問的文脈を示します。まずギリシャ思想から。「physics(フィジックス)」は「物理学」と訳されていますが、もともと「万物学」という意味。ピュシスphysisは「万物」という意味だから、フィジックスは「ピュシスの学=万物
【承前】 まとめよう。人間関係をテックに置き換える自然過程で、人は対人的な感情的劣化を被りがちになった。感情的劣化を被った人は、人間関係を作れない分、ますますテックに依存して不安をごまかすだろう。感情的劣化の世代的昂進を抽象化すると、
ヒト属サピエンス種は、類人猿で最も大人数のコラボレーションで生き残るように進化した。進化の前提は、例えばヒト属ネアンデルタール種よりも、身体や脳が小さかったことである。かくて、孤独で身体と心が蝕まれるよう、サピエンス種(ヒトと区別して人と呼
社会学者ウェーバーによれば、エートス(社会に拡がった変わりにくい行為態度)は、宗教生活が与える。それぞれの文化のエートスの違いは、それぞれの宗教生活の違いに対応する。一例が、プロテスタントが生み出した資本主義の精神だとした。ただし資本主義が