岡本峰子

岡本峰子おかもと みねこ

朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
関心ジャンル:社会保障災害医療ダイバーシティー地方

最新コメント一覧

  • 末期がん公表 石巻の長純一医師が記者に語った「託したい思い」

    岡本峰子
    岡本峰子
    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2022年6月29日19時43分 投稿

    【視点】「非常に大切なお知らせがあります」。 そんな告知がSNSであり、本人がYouTubeに登場して病状を説明し思いを1時間にわたって述べたのは、56歳の誕生日その日の6月21日でした。 やり残したことの整理と発信のために、抗がん剤治療を受けたこと、自分の命は短くて数週間、うまくいけば数カ月はあるとおっしゃっていたのに、あまりにも早すぎます。  私が初めてお会いしたのは2011年秋ごろ。震災直後から応援に入られた後、仮診療所の所長となって石巻に定住する決意をされたころでした。緊急的な医療支援には多くの医療者が全国から駆けつけておられましたが、長さんの定住という決断は「地域をみる」という決意に支えられたものだったと思います。 震災によって街が大きく傷つけられ、そしてコミュニティの人のつながりが断ち切られた。そのために、震災前なら地域で支えられてきた虚弱なお年寄りが公的な介護サービスに頼らざるをえなくなっている。うつやアルコール依存も多い。数年後にそんな話もお聞きしました。 「社会づくりこそ健康づくり」 「住民が支え明日地域づくりが最も有効な健康政策」 「医師も地域づくりに参画することが大事」 長さんが繰り返し訴えてきたこの信念を、社会のなかで実現することが、地域医療に貢献してきた長さんへの恩返しだと思えてなりません。 ご冥福をお祈りします。

  • 人口減の島に溶け込むコスプレイヤー Z世代が手がける地方創生とは

    岡本峰子
    岡本峰子
    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2022年6月26日22時26分 投稿

    【視点】〈島にはたしかに「何もない」。でもその分、「何でもできる」〉 肩肘張らない小林さんのこの言葉に膝を打ちました。 拡大が当然の高度成長期下に育った私のような世代と違い、Z世代にはこの軽やかさが自然と身についているように思えます。 もちろんそれは、経済成長という意味では停滞の平成30年に生まれ育ったからかもしれません。東北芸術工科大卒の小林さんの個性もあるでしょう。 それでもなお、成熟期にある日本社会を見渡したとき、自分の見たもの感じたことを大切に生きる若者たちに、次の時代への希望を感じます。

  • 女性候補、国政選挙で初の30%超え 一方で女性議員から冷めた声が

    岡本峰子
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    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2022年6月22日22時12分 投稿

    【視点】女性候補が3割を超えた、そのことは評価したいです。とはいえ、この記事でも述べているように「比例区」に偏りがち。そのなかでの駆け込みは、不利です。それは、参院選の比例代表選挙で有権者は、政党名を書いても候補者名を書いてもよい仕組み。候補者側からみると、同じ党内でも候補者名で得た票数の順位で当選が決まる「非拘束名簿式」が原則だからです。 この非拘束名簿式を利用して、2枚目の投票用紙(比例区)に女性候補の名前を書こう、という「女性に投票チャレンジ」キャンペーンがあることを、きょう配信された別の記事(「国会で野太いヤジに声が震えた私 考えだした女性議員を増やす方法 」https://www.asahi.com/articles/ASQ6Q5HKNQ6QUTIL00D.html )で知りました。 これも有権者の意思を示すには、とても良い案。 ただ政党にも本気になってもらわねば。衆院選の比例代表では、政党が前もって当選順位を決める比例名簿があります。その名簿の上位に女性をおいたり、参院選の特定枠に入れたりするのかを、しっかり注視していきたいです。

  • 参議院はお飾りなのか 「任期6年、何でもできる」その強さのカギは

    岡本峰子
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    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2022年6月15日18時43分 投稿

    【提案】国会に限らず、議会は住民からみてとても遠い。その理由のひとつに、この記事でも紹介された「議会関係者にとっては常識」がたくさんあるからだと感じます。 多くの人にとって政治記事を読んでもいまいちピンとこないのも、これまでの記事がいろんな「常識」を踏まえているからです。 #N4Uなどは、内輪の常識を排除し、普通の人からみた疑問に答えようとする企画です。ラインの友達登録、またはnews4u@asahi.comにどうぞ意見質問をお寄せ下さい。

  • 元常務の発言、吉野家ファンに失礼 「冗談のつもり」に専門家が警鐘

    岡本峰子
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    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2022年4月19日21時6分 投稿

    【視点】解任された元常務はこれほど酷い言葉を公の場で話すまでに、類した発言を友人や同僚たちの前でしていなかったのでしょうか。もしそうであれば、いま、周囲の人たちは悔いているはずです。「あのとき、自分が注意していれば、(言葉の)暴走は止まっていたかも」と。 この記事が指摘しているように、差別発言をした本人は笑いをとる冗談のつもりで話し、人を傷つけることが多々あります。問われるのは、聞く側の態度です。その場を笑って流せば、話した人はウケたと勘違いして、また過ちを繰り返します。 今回、受講していた女性は、運営側にきちんと抗議をして、さらにSNSを通じて社会に訴えた。その勇気に心から感謝したい。女性がツイッターに投稿した文の末尾に「こんな話を書いてすみません」と書いておられましたが、「あなたのおかげで、社会が一歩進んだ。ありがとうございます」と伝えたいです。

  • 朝日新聞社編集委員の処分決定 「報道倫理に反する」 公表前の誌面要求

    岡本峰子
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    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2022年4月7日22時31分 投稿

    【視点】同じ社で働く者として、朝日新聞記者の取材とそこから生み出された記事を信頼して読んでくださっている読者の皆さまに、まずお詫び申しあげます。失われた信頼を回復するために、いち記者としても反省し、そして後輩たちを指導したいと思います。 峯村記者と一緒に仕事をしたことはありませんが、最近、峯村記者がツイッターにおいて、講師を務める大学の講義に安倍元首相がゲストスピーカーとして来てくれたと高らかに誇っているのを見て権力者との距離感に違和感を感じ、社内で提起したところでした。 ジャーナリズムを標榜する者として、自分の行動は正当か。我が身へも常に問い続けます。当社が定める記者行動基準は、こちらで公開されています https://public.potaufeu.asahi.com/company/img/annnai/%E8%A8%98%E8%80%85%E8%A1%8C%E5%8B%95%E5%9F%BA%E6%BA%96.pdf

  • 女性議員はなぜ少ないのか 長野智子さん、常見陽平さんが徹底討論

    岡本峰子
    岡本峰子
    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2022年4月6日22時23分 投稿

    【視点】記事下段にあるポッドキャストを聞きました。お二人の軽快な話と鋭い突っ込みは頷くことばかり(秋山さん、すっかり朝ポキのキャスター!)。現職議員たちの「総論賛成・各論反対」は指摘のとおりですが、社会のあらゆる場面であらゆる組織であらゆる人が、自分の既得権益を揺るがされることに抵抗するのは、当然ともいえます。 では、どうすれば? 長野さんがポッドキャスト番組のなかで紹介していた、某大手商社がなぜ女性採用を増やそうと思ったのかという理由に、そのヒントがあるようにも思います。民間企業が生き残るには、常に消費者のニーズにあわせた変革が必要です。 クオータ制の議論も大切に進めたいですが、 その視点で、ちょっと話はずれてしまうかもしれませんが、衆院小選挙区の10増10減は決めたとおりに、ちゃんと実行してほしい。地方ならではの視点は別の方策でも担保できるはずです。

  • 「映画は奇跡を撮るもの」 濱口竜介監督と見つめた被災地の「語り」

    岡本峰子
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    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2022年3月30日16時12分 投稿

    【解説】濱口監督と、今回この記事の取材に応じた酒井監督。2人が車中で過ごした長い時間、交わした会話が「ドライブ・マイ・カー」につながっているのでは、とワクワクさせるインタビューです。 濱口監督の作劇法は、会話と編集が徹底されていること。それを本人が確信したのは、東日本大震災の記録映画からだろうと、芸大時代の指導者・黒沢清監督は昨年、同僚の取材に答えています。 その見立て通り、2人が被災地で出会った人の「語り」にいかに魅せられかが、この記事からうかがえます。 当時の高揚感や2人の製作中の模索は、当時から残されているYouTube「製作なみのおと」チャンネルの「かたログ」からも感じられます。 そして!当該の3部作「なみのおと」「なみのこえ」「うたうひと」は、作品公開の場でもあったNPO山形国際ドキュメンタリー映画祭の運営するライブラリー(下記)でみることができます(無料)。 山形ドキュメンタリーフィルムライブラリー(10~17時、祝日を除く月・火は休館) 山形市平久保100

  • 音響機器通販大手が中学の旧校舎を購入、「音楽の街に」

    岡本峰子
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    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2022年3月28日0時7分 投稿

    【解説】女川町では旧市街地が津波に奪われました。人口1万人だった町で1割近くが犠牲になり、多くの人が自宅を失いました。子どもたちも学校によっては児童のほとんどが避難生活を送っていました。 いま、女川駅から海辺に向かうレンガ道のプロムナードに、おしゃれなお店が並ぶ商業施設「シーパルピア女川」ができています。ただ、居住地は高台に設けられていて、職住は分離されています。 大きく変わった町で、残った旧校舎が、このようなかたちでサウンドハウス社に活用されることに希望を感じます。まちが音楽にあふれ、将来を担う子どもたちにとって誇りある土地になることを、深く願っています。

  • 障害者が育てたサツマイモでつくった焼酎 その名も「自立」

    岡本峰子
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    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2022年2月4日22時49分 投稿

    【視点】この記事では原料のサツマイモを障がい者施設に通う人たちがつくっていることに焦点が置かれていますが、昨秋から採用しているというラベルの色鮮やかなデザインに心奪われました。障害者施設「工房まる」から生まれたものです。 工房まるを拠点に活動するアーティストの皆さんの作品を並べた展覧会を、福岡市でみたことがあります。発想豊かな作品にわくわくして、グッズをたくさん買い込んでしまいました。全国に同様のアーティストはたくさんいます。 アウトサイダーアート、アールブリュットなどと言い表されるようになりましたが、ビジネス面ではまだまだ。障がい者の作品などとひとくくりにされず、それぞれが作品に応じて異彩を放つ芸術家であることが認められ、対価が得られる社会に近づけいければ。それに一つ近づいているかなと希望を抱かせる記事でした。

  • 「奇跡的」世界が称賛、初撮影の三角波 92歳海洋物理学者の写真展

    岡本峰子
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    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2022年1月27日15時5分 投稿

    【視点】稀有な現象を写真でとらえた光易さんの現場にこだわった研究者魂に惹かれて読みましたが、読み進めていって会場が福岡のブックスキューブリックさんと分かって膝を打ちました。福岡勤務時代に、よく通った本屋さんです。 お店はいわば本のセレクトショップ。最新刊にこだわりすぎず、「良い本」を並べています。 店主の大井実さんは、「本と人と街がつながる拠点としての本屋」をめざして開業し、20年以上。秋には毎年、福岡のけやき通りでは街あげての本のお祭り「ブックオカ」が開かれますが、その主導者でもあります。 写真展の会場となった箱崎のお店は2号店。お店には本だけでなく、カフェやパン屋さん、イベントスペースもある。ホンモノを探す人が集い出会う場にもなっています。そんな理念で運営されているお店だからこそ、2007年刊の写真集からの写真展も開けるのだと思いました。

  • がん患者の5人に1人が治療の内容を変更 新型コロナの流行で

    岡本峰子
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    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2022年1月25日12時0分 投稿

    【視点】40代の実弟に昨春、がんの胸部転移が見つかりました。本人が主治医や担当看護師さんと話し合って胸腔鏡下術で摘出することを決めました。ただ、コロナ禍で一般の人たちはワクチン未接種。家族はだれ一人として立ち会えませんでした。 術前の説明は、facetimeで家族も参加して行いました。医師との話が終わった後も、担当看護師さんがビデオ通話経由で質問を受けてくれました。家族としてはもどかしく、不安を残しての入院手術。入院中も一度も会いに行けませんでした。 それでも弟が計画通りに手術し無事退院、療養できたのは、がんを患って5年になる本人が、医療者の話や治療方針を信頼し、確固たる意思をもっていたからだと思います。がんが初めてわかってから5年余、断続的に通う外来化学療法で同じ担当看護師さんがいて、こうした手術の際にも寄り添ってくださり、信頼関係を結んでいることに尽きると思いました。 昨年夏に、自分から自治体のワクチン接種担当の窓口に電話をして説明し、基礎疾患をもつ人の枠組みで少し早めにコロナワクチン接種を受けることもできました。 コロナ禍で初めての病になった方はとくに、心身ともにつらい状況と慣れないステイホーム生活で、厳しい判断を迫られたと思います。本人、ご家族が医療者や治療領域に詳しい方に、本音で相談できる場がもっと増えることを願っています。

  • 若年性アルツハイマーになった東大教授 妻がつづった「豊かな人生」

    岡本峰子
    岡本峰子
    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2022年1月24日16時9分 投稿

    【解説】いまや認知症当事者の方が、自らの体験や要望を自分の言葉で伝えることが珍しくなくなりました。その先駆けが、お亡くなりになった若井晋さんでした。 10年ほど前に、晋さん、克子さんにお話をうかがいました。 元脳外科医。その後、国際保健分野に転じて第一人者とされていた方で、自身で検査画像をみることもできただけに、発症後の戸惑いも深かった。ノートいっぱいに漢字を思いだそうと書き綴って練習していた様をみせていただき、胸いっぱいになりました。 当時の私のインタビューに、晋さんと克子さんは、以前に受けたインタビュー動画などをみせて補足しながら「最初はなんで(この病気になったのだろう)と思ったけれど、やっとわかった。大切なことは、私たちが本当の自分が出会うということじゃないか」と心境を説明してくれました。 認知症とともに生きることもまた、新しい人生だ。 病気であることの前に、私は私だ。 この記事でも紹介されている元オーストラリア政府高官のクリスティーン・ブライデンさんが撒いた種を育てた若井さんご夫婦。そして、いまも全国で発信を続ける認知症当事者の皆さんに、心からの敬意を表します。

  • 内定5社全部に「御社に入社します!」 嘆く人事「もう胃が痛い」

    岡本峰子
    岡本峰子
    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2021年10月4日11時7分 投稿

    【視点】人事部採用担当として同業界の他社とも他業種の方とももよく話しましたが、いつの時代も採用担当の悩みです。 出会った就活生のなかで、内定キープの最多は4社。2つ以上の内定を得た時点で、どちらか優先順位の高い方を選んで一つずつ辞退していかないと、気持ちが重くなる一方だよね・・と半ば諭しつつ理由を聞くと、「第一志望じゃないから」「本当にやりたいことかどうか分からない」。 就活(会社側にとっては採用)は、活動をしながら自分が何をしたいのかを明確化していく過程こそが大事だし、会社からみると内定者に未来や可能性を見いだし信頼してもらえるよう誠実に対話していくことが肝要だと思った次第です。 その点で、オンラインだけで入社内定って、やはり不安が募るばかりじゃないでしょうか。就活生にとっても会社にとっても。長い付き合いをするならなおさらです。

  • オンライン就活の「珍ルール」 退出はいちばん最後に?

    岡本峰子
    岡本峰子
    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2021年7月25日21時42分 投稿

    【視点】人事部で採用を担当していたこともある立場からみて、明文化されていない「就活マナー」に縛られている就活生を本当に気の毒に思います。場の雰囲気を読みにくいオンライン面接ではなおさら不安が募ることでしょう。 でもシンプルに考えて欲しい。バーチャル背景は、話す相手の集中力をそぐようでは失礼だけれど、自分の個性や得意分野を打ち出せるなら使えばいい。なにより、大事なのは聞き取りやすい通信環境で、はっきりした口調で話すこと。そして「いまの時代から何を感じ取り、何を考えて、どのように行動に移せるか」を面接官はみています。大事なのはあなたの言葉です。 そもそも、マナーって何でしょう。交渉や調整を円滑に進めるため、人付き合いの潤滑油のため? いまでも社会に「そのマナーは本当に必要ですか?」と問いたくなるものがたくさんある。最近、IT化されて話題になった「お辞儀ハンコ」、オンライン会議での上座・下座などもその事例だと思います。 コロナ禍で普及したリモートワークやオンライン会議は、IT化促進の流れと相まって、コロナ後も活用されるでしょう。新たな時代のマナーに戸惑っているのは、会社側も同じです。デジタル・ネイティブの皆さんだからこそできる、新たなアピールの方法をぜひ編み出して提案し、昭和・平成時代のおじさんおばさんを先導してください。それらを新たな時代のビジネスのヒントにしようという柔軟さのある会社こそ、今後も成長し続けるのだと思います。

  • 浮上したコロナ50代問題 高齢者に代わり病床埋める訳

    岡本峰子
    岡本峰子
    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2021年7月10日17時16分 投稿

    【解説】7月8日に開かれた東京都モニタリング会議の資料では、入院患者のうち8割以上が60代以下。なかでも50代が全体の2割を占めて最多。さらに重症者に限ると、50 代が4割を占めて最も高い比率になっています。高齢者の割合が低くなっているのは、ワクチン接種が進んできた効果でしょう。一方、自治体のなかでは、たとえば大田区、杉並区などは、高齢者の次に若い世代からの接種予約を進めていて、今般焦点となっている50代が順番的には最後になってしまっています(基礎疾患のある方には、別途優先枠あり)。働き盛りの世代を守るためにも、減速した職域接種や自治体接種をリカバリーする戦略的なワクチン配分を国には求めたいものです。

  • 浴槽に沈んだ父、母は電話のそばで…孤独死、2人なのに

    岡本峰子
    岡本峰子
    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2021年7月9日21時39分 投稿

    【視点】ご夫妻のご冥福をお祈りします。そして両親を同時に失った息子さんのご心痛を思うと、苦しい。こうして取材に応じていただいたことに、まずは感謝申し上げます。  伝えたいのは、お二人は孤独死かもしれないけれど、「孤立死」ではないことです。男性は地域に友人や仲間がいて、発見の経緯もご友人が不審に思って自宅を訪ねたことにあります。とはいえ、男性が風呂場で急死されているのを配偶者の女性が見つけ、助けを求めようとして遂げられなかったであろうことは、本当に悲しいです。  一人暮らしの高齢者世帯には、緊急通報システムを貸し出す自治体(社協)があります。亡くなった女性がこのシステムを身につけていればと悔やまれます。高齢者のみ、あるいは虚弱者のみの世帯に、同様に手助けする仕組みが必要でないでしょうか。  離れて暮らす子どもたちは、高齢になった親を心配して施設入所を勧めることがよくあります。でも、やはりご本人の友人関係、社会活動を思うと、できるかぎり住み慣れた地域で暮らし続けてほしい。「孤立」を予防するために、IT技術も駆使しながらご近所友人のかかわりあいを増やす手立てを増やすため知恵を絞ることが、「高齢先進国・日本」に求められています。

  • 急増のデルタ株、欧州でも 感染者の9割に到達見込み

    岡本峰子
    岡本峰子
    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2021年6月27日17時10分 投稿

    【視点】 組織委員会は今月中旬、デルタ株が流行している国の選手に対し、水際対策の追加措置を検討していることを明らかにしました。日本入国の1週間前から毎日の検査を義務づけるといった内容です。  ただ、その対象がインドやその周辺国に限ってでは意味をなさないことが、欧州での流行からうかがえます。早急な検討が必要です。

  • 「アルツハイマー病制圧に慎重さを」研究者が新薬に注文

    岡本峰子
    岡本峰子
    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2021年6月27日15時45分 投稿

    【視点】 アルツハイマー病治療の新薬は、「メマリー」が欧州、米国で2000年代始めに承認されて以来、20年近い空白となっていました。条件付きとはいえ、アミロイドβの蓄積に働きかける新しいタイプの薬「アデュカヌマブ」が、米FDAの承認を得たことは、大きなエポックです。  ただ、柳沢さん指摘のように、早期の段階でないと効き目はないし、投与基準となる検査方法などが不明確なままでは、臨床現場は混乱必至です。  日本でも昨年、アデュカヌマブの承認申請が出されました。米国での検証試験を踏まえたうえで、その有効性や安全性、費用対効果を厳密に審査してほしい。  さらに付け加えるならば、いまなお認知症の臨床では、正しくアルツハイマー病を診断されていない事例が多々ある。薬以外の療法やケアで症状を改善することで生活の不便が軽減されることも多い。正しい診断と、かつ、薬だけに頼らない総合的な医療と介護の介入が必要な病気であることを、広く知ってほしいと思います。

  • 学校集団接種「推奨しない」 文科省、同調圧力を懸念

    岡本峰子
    岡本峰子
    朝日新聞仙台総局長=多様性と社会
    2021年6月22日20時19分 投稿

    【解説】「接種ストレス関連反応」は、WHOが20年1月に提唱した概念です。予防接種にともなう「不安」で起き、動機や息切れ、手足のしびれ、血圧低下、めまい、失神など幅広い症状の報告があります。接種の直前直後のほか、数日後に出ることもあります。注射や針にまつわるマイナス体験、恐怖なども要因とされます。対応(予防)法として、予診やチェック票で針に対する恐怖心をはかったり、身近で親しい人や家族を接種に同席してもらったり、集団で待機させずに個別に対応して「他人の目」によるストレスから守ったりするよう推奨されています。座ったり寝たりしてリラックスした状況であることも、接種そのものに対する納得感も重要です。幅広い年代で起きる反応ですが、思春期に注意すべき事項とされており、今回文科省が、中高校生は集団接種を推奨せず、個別にかかりつけ医にかかって接種するのを基本、としたのには納得です。

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