1981年大阪生まれ。政治過程論(現代日本政治)を専門とする政治学者。朝日・東大谷口研共同有権者・政治家調査マネージャーの経験がある。大阪星光学院中学高等学校、東京大学法学部卒業。同大学院法学政治学研究科修士課程修了。東京大学助教、熊本大学特任准教授(学長特別補佐)などを経て、2013年より神奈川大学に勤務。2021年より現職。このほか、学校法人城星学園と学校法人カリタス聖母学園の理事・評議員を務めるなど、教育全般に関心がある。また、法務省司法試験予備試験考査委員、人事院国家公務員採用総合職試験専門委員も務めている。編著に『つながるつなげる日本政治』(弘文堂、2023年第2版刊行)がある。…続きを読む
直感的にも分かることかもしれませんが、政治意識に関するデータ分析によれば、日ごろ家庭や友人と政治に関する議論をしている人ほど、政治への関心や投票への意欲が高いという傾向があります。 しかし、「能力主義」とも通底するところがありますが、
言葉は生きています。私たちの今、私たちそのものを表すものです。 私自身、言葉を発したり文章を書くうえで、もっと語彙があれば、もっとうまく話せれば、と思うこともしばしばです。 しかし、先達の紡ぎ出してきた言葉、他の方々が愛する言葉に敬意を
そもそも、宗教的なことばを市長会見で用いるのはいかがなものかという意見もあるでしょう。文字だけではつかみきれない部分もありますが、市長の回答はかなり投げやりな印象も受けます。 市長としては軽く記者の質問をいなしたつもりなのかもしれませ
今の私たちにとってニュースとは何でしょうか。スマホに見出しが出ているリンクをクリックして、早ければ5秒~10秒ぐらいでササッとチェックできる、安く、多くはタダで手に入るものということでしょうか。 情報社会といわれる中、私たちは本当に情報を
故ジャニー喜多川氏による性加害問題に関しては、ここに来て、この記事で紹介されているような「告白」もチラホラと見られるようになりましたが、逆に言うと、個人として、組織として、社会として、一体なぜ今日までの長きにわたって深刻なこの問題を明らかに
他者と一緒に場を囲み、互いにしっかりと傾聴しながら、信仰上のことや生活における自らの気づきや経験、喜びや楽しみ、時に不安や弱音も自由に吐くことのできる機会。これを、私が属するカトリックでは「分かち合い」と呼んでいます。一般社会での「分かち合
ハラスメントを可視化することは、地方政治のより健全な環境をつくるために1つ有効な対応策ではあるのでしょう。ただ、条例制定などの取り組みだけでなく、地方議員の政治活動や働き方そのもの、また、そこにおける行政職員の関与のあり方を省みる必要がある
「今、重要なことは、政治が、何とかして確かな未来への展望を国民の前に示し、国民とともに一歩一歩前進することであります」 これは、岸田氏の派閥の先輩にあたる大平正芳首相の国会における施政方針演説の結びの一節です(1979年1月)。 大
記事でも指摘された茂木氏をはじめ、岸田首相にとって主要なライバルとなり得る人物を閣内や主要ポストで取り込みつつ、新旧や派閥のバランスを考慮する。やはり、来年の自民党総裁選での再選に向けて、どれだけ余裕をもたせるかの戦略がもっとも明瞭に表れた
裁判が始まりました。記事の医師の姿勢と言葉に心からの敬意を表したいと思います。 才能と未来ある多数の命が失われ、傷つけられたという重大な事実は、元に戻すことはできません。当事者やご遺族の方々の悲しみや怒りを思うとき、被告人について考え
政治の分野でも、戦前と戦後の断絶ということにどうしても意識がいきますが、衆議院議員総選挙の回数は、明治時代の第1回から数え、直近は2021年の第49回ということになります。 次の総選挙は第50回。いつ行われるかはまだ分かりませんが、記
ソロモン諸島・ガダルカナル島を最後に訪れてから15年以上が経ちました。当時もかつての日米の戦争の傷跡がなお残っており、それを見て自ずと粛然とした気持ちになりましたし、本当に遠くの異国まで兵士たちがやってきて、凄惨な最期を遂げたということを想
私の息子も現在宿題の追い込み中です。学びを生産的なものにするには、ある程度の心の余裕が不可欠かと思いますが、様々な理由により、子どもたちも、保護者たちも、先生たちも「忙」(心を亡く)してしまっている現状があることが、この「宿題が終わらない」
私たちが名乗っている「民主主義」とはずいぶん違う世界が広がっていると感じませんか? 記事で取り上げられた会合では、小規模のグループで、ある程度の期間・プロセスで話をし、議長を間において議論するといった工夫がみられました。 上手な不同
都市部の選挙区の結果は、衆院選全体の選挙結果の行方を左右します。大阪・関西を中心とした維新の勢いの一方、東京でも激戦となる選挙区が毎回少なくありません。 そうした中で、両党とも「現実的」な対応をすることになったということでしょうか。た
舟越保武氏は、お父様が亡くなって20年近く経ってから、家族全員でカトリックの洗礼を受けたそうです。 「キリスト信者の幸いは、大事なもの、高いものに向かって、素直に進んでいけるという安心感、そこにあります」(『カトリック生活』<ドン・ボ
私は、日本とカンボジアの首脳間合意(当時の安倍晋三首相とフン・セン首相)に基づき、日本政府が招聘したカンボジアの若手政治関係者(複数の政党等から参加)を対象として、日本の複数政党制民主主義や若者の政治参加のあり方について、2019年と202
原爆は、一瞬にして人と街を破壊しつくしました。この浦上天主堂もそうでした。 原爆投下から78年。その時、その場所にいた方々が見た悲惨な光景は、後世の我々が思い浮かべるには当然限界がありますが、しかし、これからも追体験されていかなければなら
人間は忘れてしまう生き物です。しかし、せめて今日から8月15日までの10日間、戦争の結果として、失われなくてもよかった多くのいのち、とりわけ非人道的な兵器によって、何の罪もない子どもたちのいのちが失われてしまったことを思い起こしたいと思いま
やなせたかしさんの絵本「あんぱんまん」には、「ほんとうの正義というものは、そのために深く傷つくもの」というやなせさんのことばがあります。 「どうしたの?」「大丈夫ですか?」と困っている者に声をかけるだけでなく、自らの顔を分け与える自己