1975年生まれ。慶應大学法学部卒。2001年、厚労省入省。医療、年金、子育て、働き方、女性活躍などの分野で8本の法律の立案に携わる。秘書官や大使館勤務も経験。医療政策企画官として医師の働き方改革を担当した後、2019年9月末退職。2020年1月株式会社千正組設立。企業、民間団体のコンサルティングにより、政策と現場の橋渡しに取り組むほかNPO支援、企業研修、公務員研修や講演も行う。内閣府や環境省の有識者会議委員も務める。著書に、霞が関の働き方改革を訴える「ブラック霞が関」や「官邸は今日も間違える」。自身のツイッターやNoteでも発信している。…続きを読む
国民生活の安定、困った人の生活を支える社会保障の強化のためにも、賃上げが最大のテーマだ。 しかし、賃上げに向けた効果的な具体策は不透明だ。 記事に紹介されている賃上げ税制は黒字の企業にしか効果がない。 経産省は業績が改善するま
鈴木さんはNPO業界や不登校・引きこもり支援者として有名な方で、僕も現場を見たくてNPO訪問をライフワークとしていた厚労省時代からお付き合いをさせていただいている。 鈴木さんらしい、やさしさとバランスのある記事だと感じた。子どもを中心
メンバーの多様性を確保する意味でも女性の閣僚が増えたことは歓迎したい。 一口に閣僚といっても、実際には職務の難易度や業務量はかなり幅がある。 重要閣僚は、国民の注目度の高い政策や、影響度の大きな政策の方針を決めなければならないし
大臣は官庁のトップであり、組織を率いて国民の期待に答える政策を進めたり、発信したりする相当難しい仕事だ。経験を積ませないといけないということもあるので、必ずしも初入閣が悪いということではないが、派閥のバランスや、国会議員の処遇、イメージの刷
役所や公務員が市民の共有財産だという本質的なことを明確に言っている。それは、決して公務員を優遇したいということではなく、本当に住民によいサービスを届けるために必要だという岸本区長の信念が伝わってくる。 そのために必要なのは、住民との対
記事にある政策提言イベントで審査員をやらせていただいたので、僕もこの会場にいました。 10人の若い人たちがグローバルヘルスやジェンダーのテーマで政策提言のプレゼンをして、審査員が質問やコメントをする流れでしたが、最初のグローバルヘルス
母校の甲子園優勝に自分の周りも湧きに沸いているが、応援は本当にすごかった。慶應高校を卒業して30年が経つが、僕の同級生もすごい人数が甲子園に行っていた。 慶應では、小学校、中学校、高校、大学と、どこの段階でどの学校に入学しても、多くの
SNSなどで炎上している状態から想像していたより、「問題だ」とする回答が多くない印象を受ける。「大いに」と「ある程度」を合わせた「問題だ」は62%で、「あまり」と「全く」を合わせた「問題ではない」の36%とのこと。 褒められたことでは
僕自身、厚労省で医師の働き方改革の制度検討をしていたので、非常に悔しいというか、悲しい気持ちになる。労働時間を客観的な方法で把握することはあらゆる事業主に課せられた法律上の義務であり、病院だから特別という意識はなくすべきだ。 たしかに
ひと昔前は人気の職業と思われていた公務員の世界も人材確保が大きな課題となっている。よく国家公務員志望者が減少しているというニュースを見ると思うが、多くの場合幹部候補生である総合職の状況を伝えている。 今回のニュースは、一般職の試験の倍
肥満症に対する社会的な認知が遅れている。肥満症は単なる肥満とは異なり、多様な疾患の入口と言ってもいい疾患であり、学会でも医学的な管理と治療が必要と指摘している。 しかしながら、実際には患者はもちろん、医療者の中にも自己管理の問題と認識
国家公務員の給料引上げの勧告は、民間の賃上げの状況を反映したものだ。そして、若手の給料を重点的に引上げをした結果、初任給がかなり上がり、24万9640円となる見込みだ。 ただ、少し給料を引き上げたからといって、人材確保につながるかとい
どうすれば、支持率低下という傷を浅くできるかという観点から右往左往している様子が見て取れる。こういうことを続けていけば、国民から見れば頼りない政権という印象がぬぐえない。また、官僚からすればこうした現場を軽視した政治主導の中で右往左往する中
現職議員が多いので、候補者の入れ替えが急には進まないだろうが、姿勢は評価できる。 国会の多様性の確保による多角的な政策の議論や、これまで光の当たらなかった層への配慮なども重要な課題だ。 女性候補者への支援は第一歩であるが、本当に
外遊に行っていたことを批判するのは的外れだ。外交において、首相や閣僚が各国を訪問することは非常に意義があることだ。その機会をとらえて、両国の政府も協力の進捗を成果として出そうとするために、それまで遅々として進まなかった案件が一気に進むことも
児童相談所の業務にAIの活用は必要だが、使い方に留意が必要だ。一口に児童相談所の業務に活かすAIといっても、様々なものがあるので、どのようなAIをどのような目的で使うのか、そして運用をどうするのかということが非常に大事だ。 三重県は他
マイナンバーカード普及の方針は正しいと思うし、はじめは色々な混乱が起こるのも仕方ないのかもしれないが、今回も近年の政治的意思決定の際に現場のオペレーションが十分考慮されないという構造的な問題が色濃く出たように感じる。 それは、政治的に
こども食堂は貧困など困りごとを抱えている家庭の子が通うというイメージを持っている方もいるかもしれないが、実際にはほとんどのこども食堂はそいった特定の家庭のこどもに限定されない、誰が来てもよい場であることが多い。 こういう開かれた居場所
こども食堂の名づけの親の言葉は重い。こども食堂は、基本的に法律や補助金が支給されるわけではないが、自発的な地域活動としてこの10年大きく広がってきた。 認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえの調査したこども食堂の箇所数を見
マイナンバーカードの普及、保険証の廃止も進むべき方針としては正しいと思う。ただし、昨今のトラブルは現場のオペレーションを軽視したことが要因とも言えるだろう。 ここで、一度しっかりとした総点検を行うとともにオペレーションを立て直すことが