人の手から人の手へとじんわり広がってほしい記事です。(夕刊に掲載された紙面記事は、切り抜いて大事に保存しています。) 「長い人生、支える側のこともあれば、支えられる側のこともある」という、ある取材先の言葉を思い出しました。 キャッシ
組閣や政界だけではなく、自分の半径数m以内、そして自分の業界にも向けられた話として受け止めました。 (関連記事「「褒めたつもりで炎上、致命的」 岸田首相「女性ならでは」に失望」へコメントプラスで、小林恭子さんも指摘してくださっています。)
「個別最適」は最適か。何度でも問わなければいけないように思います。 私たちは、「個別」にではなく、「社会」に生きています。 人間関係の網の目や社会・クラスの空気から切り離して、その子どもについてだけの「データ」を見ても、全体像からは遠い
「重要か重要でないかは誰が決めるんだね?」という大宅氏の謙虚な言葉に、記録者の気迫が見えました。長い長い歴史を見据えた言葉で、背筋が伸びる思いです。 この索引を作ってきた「職人」たちの頭の中にこそ、AIに代替できないレガシーがあるのだと思
斬新な企画の芽は、回り道で目に入る「周辺」に埋まっていると分かっているから、編集者や記者は大宅文庫や図書館や書店に通うのでしょう。 検索エンジンの技術は進み、ついに検索結果の要約が表示されるようになりました。検索結果の中からどのサイト
東京都交通局の説明は不可解です。「混雑時はベビーカーをたたんでのご利用を、ご協力お願いいたします」とアナウンスしておきながら、取材に対しては、「乗車後に混雑してきたとしても、たたむ必要はありません」と説明しています。 公共交通機関の「
子どものデータを連携させることで虐待のリスクを測ろうとする国の事業は、いま多数の自治体で進められています。しかし、根本的に解決すべきは、児相職員をはじめとした専門職の数が圧倒的に足りない現状です。 いくらリスクを抽出したとしても、その「精
この早生まれについての企画に、少しだけ関わりました。当事者にとっては、とてもセンシティブな問題です。 統計と分析をもとに、生まれ月によるマクロな傾向を見える化し、生じている偏りが制度や社会構造によるものならば、政策設計に反映できないのか。
この連載を担当しました。時間的にも精神的にも余裕がない大人が、同じく余裕がない子どもに「探究」を課している現実がありました。 スマホもタブレットもテレビも24時間オフにして、ぼーっとじっくりと考え、時々話す。退屈でも、その時間に向き合
「刺さる」と「刺さらせようとする」の間の距離を指摘したマライ・メントラインさんのコメントが、ずしんと響きました。「タイパ」などのブラックボックスな言葉でユーザーの動きを深読みしすぎたり、あるいはどこかで軽く見てしまったりしていないか、自問し
どきりとしたのは、「身元不明の文章が切り取られ、我々の日常的なコミュニケーションのなかに溶け込んでいく」という近未来の描写です。しかも、不明な規則や価値観のもとで。 AIによる「過去学習」と言っても、オリジナルや原典という概念が守られない
目から鱗だったのが、「逆にデータ化されていないことで、生成AIから守られるという見方もできます」というご指摘です。 様々な資料館や博物館で古典作品も地域資料もアーカイブ化・データベ―ス化が進みますが、それをネット上で広く公開し、滑らかにひ
最後の岸本先生のお話を、日本の現状の一歩先取ったご指摘として、大変重く受け止めました。過去データからの学習に基づくAIは、必然的に、今の社会の中にあるバイアスにドライブをかけてしまいます。 Amazonが人事採用でAIを使っていたとこ
先日配信した福嶋さんのインタビューを紙面化を機に再編集したバージョンです。 店内を歩きながら、福嶋さんが「僕もいま店に本を並べていても、毎日、『自分が知らなかったこと、こんなにあんねや』と思いますよ」とつぶやいていらっしゃっていたのが
誰もが違いを尊重され、本人が一から説明しなくて済む社会に早くなることを望みます。 子どもに平岡さんの記事を見せて、「昔はこういうことがあったんだよ」「こういう説明が必要だったんだよ」と話せる日が早く来ることを望みます。 他人事のよう
3人の子どもを「育てる」以前に、「産む」ことへのプレッシャーに思いをはせます。 近年、ユダヤ教の「超正統派」コミュニティーの中で葛藤する女性を描いたドラマや映画が相次いで配信されています。 その中では、コミュニティーの女性が、子どもを産
日本に住む人は、世界的に見ても、睡眠時間が足りていません。その中でも特に足りていない人がどういう属性(性別、年代、就業状況)の人なのかに着目すると、様々な歪みが見えてきました。 今回、取材を担当しました。出発点は、子どもたちの睡眠不足につ
筆者(聞き手)です。福嶋さんとは初めてお会いしたのは8年前。店の一角で反ヘイト本フェアをしていらっしゃいました。いわゆるヘイト本もそのコーナーには置かれており、(記事にも書いた)その理由を、店頭でじっくり語ってくださったことが忘れられません
全国紙の新聞記者はたいてい、地方の支局からキャリアをスタートさせます。盛岡市は、私の2箇所目の赴任地でした。同業者と同じく、私も盛岡の街に惚れ込み、同僚とも同業他社の記者とも、お互いに盛岡で働いた経験があるとわかれば、「盛岡っていいですよね
育休(=乳児の育児)は、休みではなく労働です。それもワンオペでの自宅保育となると、24時間に近い労働です。 加えて、この発言から滲み出ているように、学び直しに副業にと、空いた時間で何か「生産性」のあるものを生み出しましょうというやわら