男性は性暴力の被害者になりにくい。周囲も自分自身もこうした思い込みがあるために、女性であればすぐに性暴力と見做されるような行為が、問題化されにくい傾向があります。例えば、男の子同士の間で性暴力が発生しても、「悪ふざけ」と解釈されて終わってしまうこともあります。男性も性暴力の被害にあうことがあるとしっかり認識しなければなりません。記事の中で男性は、小学校低学年の自分が高校生のお兄ちゃんに、「何をされたのか当時は、わからなかった」と回想していますが、正しい性教育が幼い頃から行われていれば、繰り返し被害にあわなかった可能性があります。最近は保育園や幼稚園でも、プライベートゾーン(水着で隠れる部分と口)を他人に触らせてはいけないという教育がされています。そうした知識があれば、性器を触らされることが問題だと理解できるはずです。子どもたちを守るために、学校だけに期待するのではなく、大人たちが正しい知識に基づき、自信を持って堂々と性教育を行う必要があります。
あらゆる若者が大学で学べる環境を整えることが求められます。僕は社会学が専門なのでこの分野を例に述べますが、社会学を専攻する大学生は、社会の中で生じるあらゆる問題について、理論的および実証的に考える訓練をします。その上で、自分なりに問いを立て
まず被害者の男子生徒の方が、大きな怪我でないことを祈ります。さて、警視庁の統計による刑法犯認知件数を確認すると、傷害は2000年代前半に3万件を超えていましたが、2000年代半ばから減少傾向で近年では2万件程度になっています。また、検挙率は
70歳で博士号を取得された意欲は本当に素晴らしいです。何歳になっても好奇心さえあれば、研究は続けられるのだと勇気づけられもしました。定年退職後の大学での学びは、公開講座など短期のものが多いかと思います。もちろんそれでも学べることはたくさんあ
短い文章の中に、宮台真司先生の現代社会に対する鋭い視点がしっかり盛り込まれており、必読の記事です。大学で襲撃されても早期に復帰して積極的に発言を続けるのは、社会学者としての責任感からだと思います。その姿勢には尊敬しかないです。人によっては、
代表民主制においては、国会議員は支持者だけではなく、すべての国民のために政治を行うことになります。その意味では、全体として夫婦別姓や同性婚に賛成する意見が多数であることをもって、自民党の国会議員はこの問題の解決に向けて取り組むべきだと言える
異性愛者で生まれた時に判定された性と性自認が一致している女性/男性は、自分を女性/男性として理解することが容易であり、他人もそれを認めてくれます。しかし、LGBTQ +の人たちは、性別をめぐる「常識」の外側に位置づけられているため、アイデン
新しい言葉を作る難しさに対して真摯に向き合う深澤真紀さんを、本当に尊敬します。草食系男子は褒め言葉であり、深澤さんの元の文章を読めばそれが肯定的に、かつ、丁寧に書かれていることがよくわかります。男性学を研究する僕の立場からすれば、かつて「女
記事の内容は素晴らしいですが、「元なでしこのトランスジェンダーが帰国して思う」というタイトルに違和感を持ちました。トランスジェンダーは総称です。横山さんがすべてのトランスジェンダーを代表しているわけでないのですから、横山さん個人を主語にして
かつて日本はほとんど全ての人が結婚する皆婚社会でした。1980年に50歳の時点で未婚だった人は、女性で4.45%、男性でも2.60%にすぎません。今日でも離婚は忌避され、夫婦は添い遂げるのが理想とされていますが、ほぼ100%の人が結婚する中
定年後は「きょうよう」と「きょういく」が大切だと、当事者の方から聞いたことがあります。「きょうよう」とは「今日、用がある」、「きょういく」とは、「今日、行くところがある」の略です。日本の男性は、学校卒業後から定年退職まで仕事中心で生活する人
「おっさんビジネス用語」という言葉が気になりました。Twitterに投稿したご本人は「「おっさんビジネス用語」を完全マスター」し、「「言い回しとして秀逸」と感じており、上司と距離を縮める手段にもなっている」そうですが、反響の大きさの背景には
記事を読み、白百合女子大学に小倉優子さんが入学したというニュースを思い出しました。小倉さんは芸能界で長く活躍してきたという経歴、そして、39歳という年齢も多くの新入生とは異なっています。様々な経験をしてきた小倉さんの存在は、多くの新入生にと
長男が保育園に通っていた頃に、プリキュアを視聴していると男の子の友だちに話したところ、「それは女の子が見るものだ」と言われたと悲しそうな顔で教えてくれたことがありました。その際には、「かわいいものもかっこいいものも両方好きな方が得じゃない?
夫婦で自分の意見をしっかり伝え合うことに対して、日本では「波風が立つ」のではないかと心配する人が少なくありません。個人的な経験では、妻の方が夫に遠慮する傾向があるように感じます。女性が「男性を立てる」という意識がまだ残っているのかもしれませ
「フェミニズム革命とそれによってもたらされた衣服によって、女性たちが教わったことは、わたしたちの肉体は自然なままで愛や称賛に値する、ということである」。フェミニズム理論家のベル・フックスの言葉です。アイドルが過剰なダイエットによって痩身を実
2021年の数字で、6歳未満の子どもいる家庭における育児時間は、週平均で夫は1時間5分に過ぎず、妻は3時間54分となっています(『令和3年 社会生活基本調査』)。男性が育児に参加しなければ、小さな子どもを育てている家庭において、中高の教員に
性別に関わりなく、たとえ小学生であっても着替えにあたっては、配慮が必要だと思います。性に関しては、水着で隠れる部分はプライベートゾーンであり、人に勝手に見られるのも触られるのもダメな部分であるという認識が広まっています。それをふまえれば、現
性犯罪への懸念から、女性専用トイレが設置されていないことに不安を抱く女性が多いのは当然だと言えるでしょう。今回の件では、最も尊重される必要のある意見だと思います。ただし、性的多様性に配慮して「だれでもトイレ」を増やした結果、女性が不利益を被
なぜSNSに迷惑行為を投稿するのは男性ばかりなのでしょうか。男性が〈男らしさ〉を証明する方法には、達成と逸脱の二種類があります。達成とは、社会的に認められている価値を成し遂げることです。有名大学への入学や一流企業への就職などが分かりやすい例