文化事業

朝日新聞創刊140周年

伊藤若冲「仙人掌(さぼてん)群鶏図襖(ふすま)」 重要文化財 大阪・西福寺蔵


 

中之島香雪美術館開館記念展
~日本と東洋、珠玉の品々 300点~

 大阪の「中之島フェスティバルタワー・ウエスト」に3月21日、中之島香雪美術館が開館しました。朝日新聞社の創業者・村山龍平(りょうへい)(1850~1933)ゆかりの香雪美術館が神戸に開館して45周年になるのを記念。同館2番目の施設となります。

 開館から1年間は、5期にわけ開館記念展「珠玉の村山コレクション~愛し、守り、伝えた~」を開催します。村山が集めた日本と東洋の古い時代の美術品は武具、仏教美術、書跡、茶道具など幅広く、重要文化財、重要美術品も含まれます。よりすぐりの300余点を五つのテーマ別に展示します。

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  • 【Ⅰ期】「美術を愛して」     2018年3月21日(水・祝)~4月22日(日)
  • 【Ⅱ期】「美しき金に心をよせて」 2018年 4月28日(土)~ 6月24日(日)
  • 【Ⅲ期】「茶の道にみちびかれ」  2018年 7月 7日(土)~ 9月 2日(日)
  • 【Ⅳ期】「ほとけの世界にたゆたう」2018年10月 6日(土)~12月 2日(日)
  • 【Ⅴ期】「物語とうたにあそぶ」  2018年12月15日(土)~2019年2月11日(月・祝)

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中之島香雪美術館 ホームページ

「志野茶碗 銘 朝日影」
(桃山時代、17世紀) Ⅰ期に展示
 

名作誕生展 ~「だれもが知る」が勢ぞろい~
【開催期間】2018年4月13日~5月27日(東京国立博物館)

伊藤若冲「仙人掌(さぼてん)群鶏図襖(ふすま)」 重要文化財 大阪・西福寺蔵

 日本美術史上に「名作」として燦然(さんぜん)と輝く幾多の作品たち。これらがどのように生まれてきたのか、その関係や共通する背景に着目して紹介する展覧会「名作誕生―つながる日本美術」。

 本紙創刊140年と、本社が長年発行を支援してきた美術雑誌「國華(こっか)」の創刊130年を記念する特別展として企画しました。

 雪舟等楊や伊藤若冲、長谷川等伯などだれもが知る巨匠たちの絵画、各地の寺院で大切に受け継がれてきた貴重な仏像、源氏物語や伊勢物語といった古典文学を題材にした繊細な工芸作品など、国宝・重要文化財を多数含む名品がずらりと並びます。時代や地域を超えた約120件を、前後期の2期にわけて展示します。

 雪舟が中国の画技をどう吸収していったのかや、若冲ならではの鶏の構図はどう生まれたのかなど、「つながる日本美術」のサブタイトル通り、作品の「つながり」が体感できる仕掛けで、名作の裏に隠されたドラマが堪能できます。

特別展『名作誕生-つながる日本美術』 展覧会公式サイト

 

プーシキン美術館展  ~心が旅するフランス風景画~
【開催期間】2018年4月14日~7月8日(東京都美術館) 7月21日~10月14日(大阪・国立国際美術館)

クロード・モネ「草上の昼食」1866年 © The Pushkin State Museum of Fine Arts, Moscow.

 モスクワのプーシキン美術館からフランス風景画の名作の数々が来日します。展覧会は17世紀から20世紀までの風景画の流れを、「旅」の視点を交えてたどってゆきます。画家が旅先で筆を走らせた絵、空想にもとづく神話の風景、近代化によって変わりゆく都市の景観、エキゾチックな異国の景色など油彩65点。なかでも一押しは、印象派の巨匠クロード・モネが20代半ばで描いた「草上の昼食」。日本初公開となります。

 パリ郊外の森。当時最先端のファッションに身を包んだ若い男女がピクニックを楽しんでいます。木々の間を抜けて、いまにも語らいが聞こえてきそうな登場人物のモデルは、友人で画家のバジールや、のちにモネの妻となるカミーユらとされています。木漏れ日の下に集う青春群像を、モネは独特の粗いタッチを用い、調和のとれた一枚に仕上げました。やがて開花する印象主義を予感させる、巨匠の若き日の傑作です。

プーシキン美術館展 ── 旅するフランス風景画 展覧会公式サイト

 

没後50年 藤田嗣治展
【開催期間】2018年7月31日~10月8日(東京都美術館) 10月19日~12月16日(京都国立近代美術館)

「自画像」1929年 東京国立近代美術館蔵
© Fondation Foujita/ADAGP,Paris &
JASPAR,Tokyo,2017 E2833

 おかっぱ頭と丸眼鏡で知られるエコール・ド・パリの画家、藤田嗣治(レオナール・フジタ、1886~1968)。今年が没後50年の節目に当たるのを記念し、画業の全貌(ぜんぼう)を紹介する回顧展を開きます。7月31日より東京・上野の東京都美術館で開催しています。

 明治19年に軍医の家に生まれた藤田は、東京美術学校(現・東京芸術大学)で学んだ後に渡仏。2度の世界大戦をはさんで日本と行き来し、戦後国籍を取得したフランスで晩年を過ごしました。

 本展にはパリのポンピドゥー・センターやアメリカのシカゴ美術館など、世界各国の美術館から第一級の作品約120点が集い、藤田の代名詞でもある「乳白色の裸婦」は10点以上そろいます。質・量ともに史上最大級の回顧展は、波乱の生涯の中で、美術界に大きな足跡を残した画家の魅力を、余すところなく伝えます。


展覧会公式サイト

 

ムンク展 ~あの「叫び」がやってくる~
【開催期間】2018年10月27日~2019年1月20日(東京都美術館)

「叫び」1910年? ムンク美術館蔵
© Munchmuseet

 「叫び」で知られる近代絵画の巨匠、エドバルド・ムンク。1863年、ノルウェー生まれ。家族の死や恋愛の経験などから、力強い筆遣いと鮮やかな色彩で、人間の内面に渦巻く感情を表現しました。本展ではオスロ市立ムンク美術館の所蔵品を中心に、初期から晩年までの約60点の油彩画を核として紹介します。

 世界的に知られる傑作「叫び」(厚紙に油彩・テンペラ)。ムンクは同名の作品を何点か描いていますが、ムンク美術館所蔵の本作は日本初公開。口を開け両耳の辺りに手を当てる人物のイメージはあまりにも有名です。背景の赤い空と入り江、橋の上の人物といった要素は、実は他の作品でも用いられました。今回の展示では同じ構図を幾度も描いた画家の試みにも光を当てています。

 ムンクは後に、黄色や水色などの爽やかな色彩も好んで使いました。「叫び」などとは打って変わった明るい色合いに、新鮮な驚きを覚える人もいるでしょう。


ムンク展