アジア・デジタル・メディア賞の2部門で銀賞

 朝日新聞デジタルの特集「ナガサキノート あの日、人々の足取り」が、8日に発表された世界新聞・ニュース発行者協会(WAN―IFRA)の選ぶ2018年のアジア・デジタル・メディア賞で、データビジュアライゼーション部門の銀賞を受賞しました。また、同じく朝日新聞デジタルの特集「GRIM」がライフスタイル・スポーツ・エンターテインメント部門で銀賞を受賞しました。

 「ナガサキノート」は、被爆者の人生を聞き書きする朝日新聞長崎県内版の長期連載を元に、原爆が投下された1945年8月9日から10日の間、爆心地付近にいた被爆者の足取りを3次元(3D)の地図に再現しました。「GRIM」は、平昌パラリンピックのスノーボードで金メダルなどを獲得した成田緑夢選手の歩みやその強さを、360度動画や写真、記事などを組み合わせて伝えました。

 コンテンツの制作は、朝日新聞メディアプロダクションの「クリエイティブチーム」が担当しました。いずれの作品も、優れたデザインやメディア技術などを効果的に活用し、多角的に報じる手法が高く評価されました。アジア・デジタル・メディア賞の銀賞受賞は、日本メディアとしては過去最高です。

 8日夕、香港市内で開かれた授賞式には、「ナガサキノート」から西部本社報道センター(前長崎総局)の山野健太郎、「GRIM」からデジタル編集部の入尾野篤彦両記者が制作担当者を代表して出席しました。山野記者は「連載は10年を超え、3500回以上を数えた。テクノロジーにより、被爆者の当日の動きを再現することで、より多くの人に理解を深めてもらえたのではないか」と述べました。また入尾野記者は「障害者だからではなく、金メダルの有力候補が本当にかっこいいアスリートであることを伝えたかった」と制作の動機を語りました。

 受賞作品のサイトのURLは以下の通りです。
  http://www.asahi.com/special/nagasakinote
  http://www.asahi.com/paralympics/2018/special/grim-narita/

プレスリリースはこちら

 

「財務省による公文書の改ざんをめぐる一連のスクープ」「Hotaru」が新聞協会賞受賞

 日本新聞協会は9月5日、今年度の新聞協会賞を発表しました。朝日新聞社は編集部門の「財務省による公文書の改ざんをめぐる一連のスクープ」と、技術部門のデジタル指標分析ツール「Hotaru」で受賞しました。

 朝日新聞は3月2日朝刊で、学校法人・森友学園との国有地取引に関する財務省の決裁文書が書き換えられた疑いがあると報じました。報道をきっかけに、財務省は文書の内容を大幅に改ざんしていたことを認め、公文書管理をめぐる国民的な議論も呼びました。

 Hotaruは、記事が読まれた回数や、ソーシャルメディアからの流入などが一覧できるシステムです。デジタル時代の報道を支えるツールとして記者や編集者が活用しています。

「公文書改ざんスクープ 本社に新聞協会賞 技術部門でも」(動画あり:朝日新聞デジタル)

 

「疑問解く努力今も」公文書改ざん報道 新聞協会賞授賞式

 2018年度の新聞協会賞に選ばれた朝日新聞社の「財務省による公文書の改ざんをめぐる一連のスクープ」(編集部門)と「編集部門向けデジタル指標分析ツール『Hotaru』の開発」(技術部門)の授賞式が10月16日、仙台市内で開かれた第71回新聞大会(日本新聞協会主催)で行われました。

 大阪社会部の羽根和人次長(報道当時は東京社会部)が東京社会部・大阪社会部の取材班を代表して受賞。「残された疑問を解く努力は今も続いています」とした上で、「ジャーナリズムの価値は共有されていると今回の受賞で実感できました」とあいさつしました。Hotaruの開発担当者を代表して受賞した今垣真人さん(編集局兼デジタル編集部兼情報技術本部)は「編集部の日々の気づきやスマートなデザインを、技術の力で束ねたツールが評価されたことを光栄に思います」、野口みな子さん(同)は「Hotaruが新聞業界の未来を照らす光となるよう努めていきます」とあいさつで話しました。

 

貧困ジャーナリズム大賞に青木美希記者著作

 朝日新聞社東京社会部の青木美希記者による著書「地図から消される街」(講談社現代新書)が、「貧困ジャーナリズム大賞」を受賞しました。貧困問題の解消に取り組む「反貧困ネットワーク」が9月18日、発表しました。

 「地図から消される街」は、青木記者が3・11直後から福島第一原子力発電所事故を追い続け、原発避難や帰還の実態を報じた著作。今回の受賞では「『つくられた貧困』の現状を等身大の感性で描いた労作」と高い評価を受けています。

 青木記者は「苦境に陥った人たちが、報道されないことで余計に苦しい目に遭わないように、彼らの声を発信し続けていきたいと思っています」と話しています。

真実は何かを追い求めさらなる挑戦を続ける
 

奥山俊宏編集委員が日本記者クラブ賞を受賞

 2018年度の日本記者クラブ賞が、朝日新聞の奥山俊宏編集委員に贈られることが決まりました。同クラブが27日、発表しました。
 奥山編集委員は1989年入社。大量の資料を集めて分析し、それをもとに問題提起をする調査報道に長く携わってきました。経済事件や汚職事件、原発事故まで取材対象も幅広く、記事や書籍の執筆に取り組んでいます。

 今回の受賞では、米国で発掘した公文書を読み解いた著書「秘密解除 ロッキード事件」(岩波書店)が、「米側の視点から事件に新たな光を当て、調査報道の手本を示した。日本で公文書改ざんが問題となっている今、公文書の意義を示したことも大きい」と高く評価されました。

 また、タックスヘイブン(租税回避地)の実態に迫った「パナマ文書」や「パラダイス文書」などの報道に世界中のジャーナリストと連携して取り組んできたことや、自身の取材手法を様々な場で公開して後進の育成に努めている点も理由として挙げられました。

 奥山編集委員は「受賞を糧に、旧来の発想にとらわれず、より広いグラウンドで、愚直に取材・報道に取り組んでいきたい」と話しています。

 授賞式は5月23日に行われます。

2018年4月27日掲載
日本記者クラブ賞の受賞が決まって(奥山編集委員のメッセージ)

2018年3月1日掲載
司馬遼太郎賞を受賞して(奥山編集委員の受賞スピーチ 全文)