デザイン部が佐藤敬之輔賞を受賞 報道機関で初

 朝日新聞社編集局デザイン部が1日、NPO法人日本タイポグラフィ協会の第19回佐藤敬之輔賞を受賞しました。報道デザインにおける長年の功績を評価されたもので、報道機関では初の受賞となります。

 日本タイポグラフィ協会は、文字を使った表現にかかわるデザイナーや研究者らでつくる団体で、佐藤敬之輔賞は、個人と団体の「文字に関わるエモーショナルな行為」に対して贈られます。
 受賞理由として日本タイポグラフィ協会は、朝日新聞社がタイポグラフィやインフォグラフィックスを駆使して、情報を分かりやすくかつ魅力的に展開してきた姿勢を挙げ、「新聞記者が文字で記事を書くことをデザインで行っていることと同義であり、まさに報道デザイン・デザインジャーナリズム」であるとしています。
 さらに他の新聞社の紙面づくりに多大な影響を与えてきたこと、新聞の中でのデザインの役割を再認識・牽引する存在であることも評価されました。

 デザイン部は、記事につく地図やグラフなどの図表、イラストの製作を担当してきたチームが、1992年に「編集局デザイン部」として独立して出来ました。それ以来、ただ記事の内容を補足するだけでなく、「グラフィック単体で成立するような、わかりやすいデザインを目指したい」という思いで取り組んでいます。
 現在の業務は、紙面やデジタルに掲載するインフォグラフや連載企画などにつけるロゴデザイン、イラスト製作をはじめとして、デジタルコンテンツのデザインや動画製作、デジタルツールのデザインにまで広がります。コンテンツ制作から朝日新聞社のブランディングデザインまで、すべてが報道につながるものとして、各部と連携して進めています。

 日本タイポグラフィ協会は毎年、書体(フォント)そのものや文字を使ったデザイン作品を公募・審査し、優秀作を掲載する「日本タイポグラフィ年鑑」を発行してきました。全体のグランプリのほか、ロゴデザインやパッケージ、インフォグラフなどの部門ごとにベストワークを選定しています。この年鑑には、各年のベストデザインが記録されているといえます。

 朝日新聞社はこれまで、東日本大震災から1カ月の被害状況を描いた大型グラフィック「東日本大震災の被害」で2012年のグランプリを、震災から5年後の福島第一原発と廃炉や除染の課題をまとめた見開き紙面「福島第一原発 終わり見えぬ汚染水」で2017年のインフォグラフィックス部門最優秀賞を受賞するなど、入選を重ねてきました。今回発行される「年鑑2020」でも、インフォグラフィックス部門やロゴタイプ・シンボルマーク部門で、計5作が入選・掲載されています。

 今回の賞では、一つの優秀作に対してはなく、デザイン部というチームの継続した取り組みを評価していただきました。読者のみなさんに育てていただいたからこその受賞です。その感謝を胸に、この賞をステップにしてあたらしい一歩を踏み出していきたいと思います。

日本タイポグラフィ協会のHP

朝日新聞社に佐藤敬之輔賞(朝日新聞デジタル)

 

デザイン部ツイッター https://twitter.com/asahi_designbu