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ブラジル2舞踊団 初来日 東京と横浜で公演

2008年03月22日14時46分

 日本人のブラジル移住100周年を記念して、ブラジルの二つのコンテンポラリーダンスカンパニーが、4月と6月に相次いで初来日、東京と横浜で公演する。カエターノ・ベローゾらの音楽で踊る「グルーポ・コルポ」と、クラシックバレエ風の「デボラ・コルカー・カンパニー」。後者を率いるコルカーに聞いた。

写真「日常の動作や感情の中に、美の可能性を見いだす」と語るデボラ・コルカー=東京都内で

■デボラ・コルカー・カンパニー

 「サンバやカポエイラなどに影響されたストリート系ダンスとクラシックバレエ。ブラジルには、それぞれにファンの層があります」とコルカーは言う。

 コルカー自身はリオデジャネイロで、クラシック文化に親しんで育った。父は市のオーケストラの指揮者。バレエとピアノを習い、大学では心理学を専攻した。地元のバレーボールチームでも活躍したという多才な青春時代を過ごす。

 19歳で、ウルグアイ出身のダンスグループに参加して現代舞踊に開眼。94年に設立したカンパニーは、躍動感と遊び心あるダンスで人気を博し、06年にドイツで開かれたサッカーW杯では、ダンスショーの振り付けを任された。

 今は男女17人のダンサーと付属ダンス学校を率いる。石油会社ペトロブラスの援助を得て、国内外のツアーを続けている。

 日本で上演する「ルート」は、遊園地に想を得た作品。クラシックバレエと日常の動きが交錯するユーモラスな前半と、巨大な観覧車を使ったアクロバティックな後半が対比される。

 「私の体は火山のよう。ダンスへの情熱が、マグマのように回っている」と話すとおり、体を動かす楽しさが素直に伝わる作品。ダンス、体操、それともサーカス? そんな区別はどうでもよいと思えてくる。

 「デボラ・コルカー・カンパニー」は6月21、22日、神奈川県民ホール。5000円。問い合わせは電話045・662・8866(会場)。

■グルーポ・コルポ

 4月に来日する「グルーポ・コルポ」は、リオの内陸にあたるミナス・ジェライス州出身。75年に、現芸術監督のパウロ・ペデルネイラスと5人のきょうだい、友人が設立。名前は「身体集団」を意味する。

 踊りはストリートやジャズ、モダンダンスなどの混合。ブラジル人音楽家の曲を使うのが特徴で、来日公演の「オンコト」はカエターノ・ベローゾ、「パラベロ」はトン・ゼーらの曲。

 「グルーポ・コルポ」は4月24、25日、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホール。6500、5500円。問い合わせは電話03・3477・9999(会場)。

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