DIALOG 日本の未来を語ろう :朝日新聞デジタル
2018/01/30

仕事も家庭も心地よく! 自分らしい両立方法をシェアする、
「オフィスランチ留学」とは

岡村紘子(manma)with 朝日新聞DIALOG編集部

学生が社会人と一緒に社員食堂でランチをしながら、仕事と家庭の両立について気軽に質問できる機会があったらいいな――。そんなアイデアから生まれたのが、「オフィスランチ留学」です。大学生にライフプランニングの機会を提供している企業「manma」(http://manma.co/)がソフトバンクとともに、2017年10月から始めました。

manmaは「家族留学」という事業を通じて、学生が「仕事」と「家庭」の両面から、将来のプランを考えるためのきっかけづくりをしています。若者を子育て家庭に派遣し、日常のなかで子育てを経験する機会を提供しています。

(家族留学の様子)

「『家族留学』で学ぶ内容を、企業の社員食堂でランチをしながら、社会人に気軽に聞けたらいいな」。そんなアイデアから、オフィスランチ留学は生まれました。

リラックスした雰囲気で、人事採用担当者から直接、社内の人事制度が聞ける

2017年12月下旬、東京・汐留のソフトバンク本社にある社員食堂には、大学1年生から大学院生までの10人が訪れました。

(ランチの前に、質問事項などをシートに記入する参加者)

参加動機を聞いてみると、友人の口コミや、先輩の紹介で参加を決めたといった意見のほか、「社員食堂のメニューに興味があって」と、食欲旺盛な若者らしい声も。

まず初めに人事本部の小野迪明さんから、事業内容や人事制度についての説明がありました。

「IT系企業は忙しくて両立が難しいのでは?」というイメージを持たれがちですが、実はソフトバンクでは産休・育休、時短・フレックスなどの制度に加えて、出産祝い金などのサポート制度もあります。第3子はなんと100万円。出産後の社員の復職率も96%と、とても高くなっています!

大規模な会場で開かれる会社説明会とは違い、一つのテーブルを囲んで社員の声が聞けるなんて、めったにないチャンス。興味のあることは、何でも聞きたくなります。

お待ちかねのランチタイム!

食堂の紹介や使い方を教えてもらった後は、学生たちが自分でメニューを選び、盛りつけていきます。様々なメニューにテンションが上がり、目移りしてしまいます。

(豊富な種類のサラダバー)

(ボリュームも味も大満足のビュッフェ)

(デザートもオシャレ)

そしていよいよ…… 両立社員の方たちを囲み、ランチ留学タイム

ランチでは、お二人の社員を囲んでお話を伺いました。プロフィルは下記の通り。

■大谷恭子さん/1998年入社

ご主人、小学4年の長男、保育園年長の長女の4人家族。

新卒で日本テレコム(現ソフトバンク)に入社し、東海支社営業チームに配属。現在は人事本部採用・人材開発統括部で、中途入社の方の採用を担当されています。

――仕事と家庭を両立する上で活用した人事制度は?

「短時間勤務(10:00〜17:00)」「キッズ休暇」を活用しています。子どもの保育園と小学校の行事や役員活動に積極的に関わりたい思いがあり、子どもとの時間を作ることで一日のエネルギーチャージができています。また、短時間勤務で最大限のアウトプットを出すために、効率的なスケジュール管理や、タスクの優先順位決めが的確にできるようになりました。

――育休から復帰後に変化はありましたか?

第1子の育休から復帰するタイミングで組織人事部に配属になりました。当時、この部にはママ社員がほとんどいない中、短時間勤務で働くのは無理かもしれないと思いましたが、「やるしかない!」と復帰。今では部内にたくさんのママがおり、「時短ママ社員のパイオニア」としての自負があります(笑)。

――短時間勤務だとキャリアアップは難しいですか?

短時間勤務で課長になった人も身近にいます。今、私としては、自分の専門性を高めていきたいと思っています。マネジメント系に行くのか、プロフェッショナル系に行くのか、迷うところではありますが、短時間勤務であっても、キャリアアップはいくらでもできるのではないかと思います。

■中沢亜希子さん/2001年入社

ご主人、小3の長女、保育園年長の長男の4人家族。

新卒で入社後、法人営業として北海道支社に配属。翌年、東京へ異動。現在は法人事業統括プロセスマネジメント本部人材開発室で、人材育成の研修企画・運営の業務を担当されています。

――仕事と家庭を両立する上で活用した人事制度は?

「短時間勤務(9:15〜16:15)」と「在宅勤務」を活用しています。在宅勤務のメリットは、普段の通勤時間を業務時間に充てることができ、いつもより仕事量を増やすことができるという点です。また、子どもたちの学校や園の行事などが午後からある場合、会社を一日休むのではなく、午前中を在宅勤務、午後を半休にするなど、年休を有効に利用できています。

――出産までにしておくべきことはありますか?

子どもが生まれると、どうしても時間的な制約が出てきます。自分のために時間を使えるうちに、仕事に打ち込んで結果を出しておくことは大事だと思います。また、もし管理職を目指すのであれば、育休前になっておくと、復帰後も管理職として復帰できるので、その後のキャリアプランが描きやすいように感じます。

――将来子どもは欲しい。でも仕事が面白く、先送りにしてしまいそうな自分がいて悩みます。

私自身は仕事が本当に好きだったので、子どもが生まれてもバリバリのキャリアウーマンになると思っていました。ですが、生まれてみたら我が子が可愛くて「子どもとの時間も大事にしながら働きたい!」と思うようになりました(笑)。産んでみないと、自分の気持ちはわからないもの。だとしたら、自分がどんなライフプランを実行したいかを一度書き出してみると、行動がクリアになりますよ。

自分らしく心地よく働き続けていくには

たくさんの質問に、にこやかに答えてくださった大谷さんと中沢さん。「チームで仕事をする」「信用されるように、任された仕事に責任を持つ」「周りのメンバーに感謝する」など、チームの一員として仕事に取り組まれているお話が印象的でした。

柔軟な人事制度があったとしても、実際に制度を活用する人の状況は、それぞれ違うもの。仕事への責任感や周りへの気遣いがあってこそ、今の自分の幸せにベストマッチな働き方が応援されるのだと、改めて感じる2時間となりました。

(東京湾を望む25階からの眺めは最高でした!)

AUTHOR……岡村紘子/株式会社manmaの社会人プロボノ。1979年生まれ、小1と1歳の兄弟の母。manmaの「家族留学」に惚れ込み、2017年1月からmanmaに参画。

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