2019/01/23

大学SDGs ACTION! AWARDS 受賞者リポート④
青森大、大学が保有する山で森林整備

Written by ワイバ・ゴビンダ、喜来大智(青森大学 自然サークルSDGs)

「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の実現に向けて活動する学生や若手研究者を対象としたコンテスト「大学SDGs ACTION! AWARDS」(朝日新聞社主催)。2019年2月の第2回開催に向けて、前回受賞した方々からの活動報告とこれから応募予定の皆さんへのメッセージをお届けします。今回は、大学が保有する山林の資源活用に取り組む、青森大学の自然サークルSDGsからのリポートです。

学生や地域の人を巻き込んで、薪割りイベント開催

青森大学が保有する広大な山林。その森林資源を活用して、未使用施設のエコハウス化に挑戦したいと私たちは考えました。それによって、SDGsの中の「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」や「陸の豊かさも守ろう」という目標の実現に貢献できるからです。具体的には、次の三つの目標を立て、実現に向けて活動しました。

①大学が保有する山林の整備を学生たちの手で行う仕組みをつくる
②SDGsの広報活動を行い発信する
③大学の未使用施設のエコハウス化にチャレンジ

①では、木こり講座や薪割りイベントなどさまざまな催しを企画しました。木こり講座は、青森バイオマスエネルギー推進協議会が開催する「木こり講座」に参加し、テキストを使った座学やチェーンソーのメンテナンス作業を学んだうえで、実習林に入って実技を行いました。また、青森県林政課の協力を得て、私たちが所属する佐々木豊志教授のゼミでも大学所有林で「木こり講座」を開催しました。

木こり講座の様子

薪割りイベントは、「woodrack」という薪ストーブ会社と協力して昨年7月の毎週日曜日に開きました。子供たちや学生、地域の薪ストーブユーザーが参加し、大学構内で伐採した廃材から薪を作りました。自分で割った薪は持ち帰って使ってもらい、薪作りを通して木質バイオマスエネルギーについて考える機会をつくることができました。

薪割りイベントには地域の人も参加した

学生が割った薪は、秋に行ったたき火イベントに使いました。学生、教職員、地域住民がたき火を囲んで語り合い、さまざまなアイデアが湧く楽しい空間となりました。サークル活動の一環として、薪を使ったバーベキューや、森でのレクリエーション活動なども開催しました。自分たちの活動を知ってもらうことで、森林資源に興味を持ってもらえるよう工夫しました。参加した学生は森の豊かさを感じてリラックスし、日々の勉強で感じているストレスを癒やすことができたようです。

たき火イベントの様子

SDGsを知ってもらうために、大学祭でピザ販売

②のSDGsを広く知ってもらうための活動では、大学祭でのピザ販売や、北海道下川町や日本航空(JAL)の工場の視察を行いました。大学祭では、薪割りイベントで作った薪や、廃材として捨てられるペレットを燃料にしてピザを焼き、販売しました。来場者にSDGsの17の目標を知ってもらい、どの項目に関心があるかを尋ねるアンケートもしました。

大学祭では、廃材から作った薪などを使ってピザを焼いた
薪で焼いたピザ
大学祭の来場者アンケートでは、SDGsで関心のある項目にシールを貼ってもらった

北海道下川町で「しもかわイズム」を体感

循環型森林経営に先進的に取り組む自治体として知られている下川町では、木材を付加価値の高い用途から低い用途へ段階的に再利用していくカスケード利用や、バイオマス熱供給システムの現場を見学し、町の歴史や住民の思いに触れることができました。地域消滅の危機から抜け出すために始めた試みが、持続可能な地域社会の実現に向けたチャレンジとして今も続いている様子から「しもかわイズム」を体感することができました。町民と行政が一体となって町づくりをする「森の寺子屋」のメンバーと議論できたことも、大きな刺激になりました。

下川町の皆さんと

JALは、二酸化炭素排出を抑えるためのエコフライト活動や、植物由来のバイオ燃料の研究開発など、環境に配慮したさまざまな活動を行っています。工場を見学してそのような取り組みを学んだほか、経営破綻を乗り越えてコストダウン重視から環境配慮へと会社の方針を切り替えたことなど、JALの歩んできた歴史も知ることができました。

③のエコハウス化は、大学SDGs ACTION! AWARDSの賞金で特に実現したいことでした。私たちが考えているエコハウスは、薪ストーブ、ペレットストーブ、ソーラーパネルを設置して、周辺の山林を整備して出た木材を燃料にすることです。学生たちの手でエコハウス化することで、森林資源の循環とエネルギーについて考える場をつくるというのが狙いでした。しかし1年目では、未使用の旧教職員住宅の整備は完了したものの、薪ストーブなどの新たな設備の購入には至りませんでした。2年目以降にぜひ実現させたいです。

次の世代にきれいな地球を渡したい

最後に、これから大学SDGs ACTION! AWARDSを目指す皆さんに私たちからのメッセージを送ります。

グローバル化の進展により、さまざまな環境問題や社会問題が起きています。人間の本当の豊かさとは何でしょうか? また、問題の解決に向けて私たちには何ができるでしょうか? このままでは、この地球を次世代に残すことはできないかもしれません。私たちは行動を起こさなければなりません。SDGsは社会を見るためのルーペです。そして、学生だからこそできることがある。人間が住み続けられるきれいな地球を、次の世代に渡せるように。

The best preparation for tomorrow is doing your best today.
この先の未来を変えるのは私たちです。AWARDSを目指す皆さん、頑張ってください。

下川町の皆さんと

大学 SDGs ACTION! AWARDS 2019~SDGs達成のために、キミが出来ることは?~
社会課題の解決につながるアイデアを募集(賞金50万円など)

国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向け、いま国や企業は様々なプロジェクトに取り組んでいます。この目標達成のために欠かせないのが、次代を担っていく若者たちの力です。
そこで朝日新聞社では、若者の活動を後押しするための「大学 SDGs ACTION! AWARDS」を創設。
日頃の研究・活動実績に基づくSDGs達成のための企画・アイデアが、昨年度はおよそ100もの団体・個人から寄せられました。
第2回となる今年度は、さらにパワーアップして開催決定! 皆さんの企画・アイデアをぜひご応募ください。

応募要領

対象

学生(大学学部生、大学院生、高専学生、短大生、専門学校生)、若手研究者(35歳以下)、ゼミナール、学生NGO、学生NPO、学生団体、サークル など

応募・選考の流れ

(1)エントリー 締切1月28日(月)
(2)一次選考(結果は2月6日〈水〉までに連絡)
(3)最終選考・プレゼンテーション大会(参加無料)
※一次選考通過チーム代表2名をご招待(交通費・宿泊費〈遠方の場合〉事務局負担)

日時:2月20日(水)13:30~18:00(予定)
会場:有楽町朝日ホール (アクセスはこちら

内容
一次選考通過チームのプレゼンテーション
SDGsワークショップ
最終選考、結果発表、表彰式

賞金
グランプリ 50万円
企業賞 30万円 ※特別協賛社複数社予定
オーディエンス賞 20万円
他 審査員特別賞、ファイナリスト賞

審査基準
ユニーク性・先進性/クリエイティブな発想や新たな価値があるか
社会的インパクト/社会への大きな影響・波及効果を期待できるか
実現可能性/アイデアを実現するための実績や計画、情熱が十分にあるか
パートナーシップ/多様な人との協働によって生まれるものであるか

応募の受付  締切1月28日(月)

応募フォーマット(Excel)に必要事項を記入し、メール(sdgsaction@asahi.com)でお申し込みください。
※PR動画(3分以内)※推奨

応募フォーマット(エクセル) ▶

教職員、先生方へ

応募要項を下記よりダウンロードいただけます。ゼミなど学生の皆さまへの周知にご協力ください。

応募要項(PDF) ▶

お問合せ

大学SDGs ACTION! AWARDS事務局(お問合せ窓口:株式会社クレアン)
sdgsaction@cre-en.jp

主催:朝日新聞社
特別協賛:
後援:文部科学省、外務省、国連広報センター、独立行政法人国際協力機構( JICA)、
ESD活動支援センター  ※申請中、予定
連携協力: SDGs-SWY

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