飛行機に乗って、楽しみながらSDGsを体験するには? 「大学SDGs ACTION! AWARDs 2019」 JALワークショップリポート:朝日新聞DIALOG
2019/03/25

飛行機に乗って、楽しみながらSDGsを体験するには?
「大学SDGs ACTION! AWARDs 2019」 JALワークショップリポート

【PR】日本航空株式会社

東京・有楽町で2月20日に開催された「大学SDGs ACTION ! AWARDS 2019」(朝日新聞社主催)では、企業のリアルな課題について、若者たちがSDGsの視点から考える「SDGsワークショップ」も行われました。大学生を中心に約150人が参加し、日本航空(JAL)が出したミッションについて、ユニークなアイデアが次々と「見える化」された当日の模様をお伝えします。

四つの領域でSDGsに取り組む

今回のワークショップでは、SDGsの達成に意欲的な企業がまず自社の取り組みについてプレゼンテーションを行い、参加者にSDGsに関するミッションを与えます。参加者はそのミッションを解決できるアイデアを考え、付箋に書き込み、それがSDGsの17の目標のどれに寄与するかを示して、会場内に設置されたボードに貼付。最終的にファシリテーターによる総評を行います。

最初に、JALコーポレートブランド推進部コーポレートブランド企画・戦略グループアシスタントマネジャーの松尾知子さんが、同社のSDGsに関する取り組みについてプレゼンテーションをしました。

JALでは、社会課題について「環境」「お客さま・地域」「人権・ダイバーシティー&インクルージョン」「ガバナンス」という四つ領域を設定し、SDGsに取り組んでいます。たとえば、「環境」ではCO2や廃棄物の削減、「お客様・地域」では、ストレスのない空の旅を楽しんでもらうためにアレルギー対応ツアーを実施するなどしてきました。また、「人権・ダイバーシティー&インクルージョン」では、障害者や外国人の採用を積極的に行い、「ガバナンス」では、安全データベースの導入などを進めています。

古着をバイオジェット燃料に!

なかでも注目されているのは、「10万着で飛ばそう! JALバイオジェット燃料フライト」というプロジェクトです。

これは、全国から提供してもらった古着の綿を使い、地球に優しいバイオジェット燃料を製造する試みです。2020年には、その燃料を使ったチャーターフライトを目指しています。これまでに約25万着の古着を回収。提供者を抽選でチャーターフライトに招待する予定です。
燃料は国内の既存の施設を使って製造し、プロジェクトには国内の企業が数社協力しています。松尾さんは「SDGsの目標の一つである『パートナーシップで目標を達成しよう』を意識しながら進めています」と話しました。
そして、プレゼンテーションの最後に、松尾さんから「飛行機へ搭乗する際、楽しみながらSDGsを体験できる取り組み、商品、サービスについて、みなさまのアイデアをお聞かせください」というミッションが与えられました。さあ、アイデア出しのスタートです。

ミッションは「搭乗中に、楽しみながらSDGsを体験できること」

参加者はひらめいたことを付箋にどんどん書いていきます。付箋にはSDGsの17目標のロゴが印刷してあり、参加者は自分のアイデアが一番当てはまると思うロゴに◎を付けたうえでアイデアを書き込み、ボードに貼っていきます。その際、◎を付けた目標以外で関連すると思われる目標にも〇を付けておきます。ボードは瞬く間に付箋でいっぱいになりました。

ワークショップのファシリテーターを務めたのは、一般社団法人サステナビリティ・エンパワーメントの杉浦正吾代表理事。◎を付けた目標や、アイデアの内容ごとに整理されたボードを元に進行しました。
アイデアの中では、機内ディスプレーを使ったコミュニケーションに関するものが最多でした。また、「機内の席でできるストレッチヨガ」など面白いアイデアもありました。参加者からは「JALは人とかかわる機会が多い会社だからか、教育分野の提案が多いと感じた」といった感想が出ました。

斬新な機内食の提案も

さらに、付箋に付けられた〇(関連すると思われる目標)の数も集計。最も〇が多かった分野は「パートナーシップで目標を達成しよう」、2番目が「陸の豊かさを守ろう」、3番目が「海の豊かさを守ろう」でした。「陸の豊かさを守ろう」と「海の豊かさを守ろう」は◎は少なかったのに〇が多かったことも判明。杉浦さんは「SDGsに関する取り組みを考えるうえでは、こうした隠れたコミュニケーションのコアを見逃さないことが大切」と指摘しました。

最後に、ミッションを出した松尾さんが、膨大なアイデアの中から特に気になったものを紹介しました。「斬新だと思ったのは『フォークやプレートなど食器まですべて食べられる機内食』です。また、『目の不自由な方や障害のある方が機内でマッサージしてくれる』というのは、これまで考えたこともなかったのですが、雇用のことも意識されていて感心しました」
ワークショップはこうして大盛況のうちに幕を閉じました。

<参加者から出たアイデア>
・ゴール4「質の高い教育をみんなに」
子供たちが飽きずにフライトを楽しめるように「SDGsワークブック」をつくり親子でSDGsを学べる機会を与える。
・ゴール2「飢餓をゼロに」
機内食を事前に断っておくと次回使える割引チケットまたはマイレージをプレゼント。さらに断られた分に合わせて途上国へ寄付を行う。
・ゴール13「気候変動に具体的な対策を」
定時運航もCO2削減に繋がるので、余裕を持って登場口に着いたお客様にはSDGsマイルをプレゼント。
など

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