DIALOG 日本の未来を語ろう :朝日新聞デジタル
2019/06/01

『SDGs Design International Awards 2019』 作品募集

【PR】九州大学

SDGsにデザインで取り組む『SDGs Design International Awards 2019』のエントリーがいよいよスタートした。国内外の学生から多数の応募が予想されるなか、主催する九州大学大学院 芸術工学研究院の教授で審査員長を務める平井康之氏に、本アワードの意義や作品に期待する思いを語ってもらった。

デザインとサイエンスの両輪で人類の課題解決を

『SDGs Design International Awards 2019』では、次の社会を創る担い手である若い世代に新鮮なアイデアを出していただくことで、2030年の社会の方向性について提言ができればいいなと思っています。

SDGsの目標達成のためには、サイエンスやイノベーションの観点から取り組むことが必要ですが、私はそこにデザインも非常に重要な役割を占めると考えています。特に日本の場合、サイエンスにとってデザインは、科学技術をビジュアライズする、可視化する存在という捉え方があるようです。でも実は、それだけではなく、サイエンスとデザインは車の両輪であるべきなんです。原理や法則で考えるのがサイエンスだとすれば、人を中心に考えるというのがデザインであり、この二つが同時に動かなければSDGsの目指す社会のイノベーションは前へ進んではいきません。

もともとデザインはユーザー視点から生まれるものですが、今のデザインはユーザーから市民、市民から人類というように、多様性を認めながら共に考えていく大きなフレームのデザインに変わりつつあります。SDGsに掲げられた人類の課題解決のための目標を達成するためには、サイエンスにはないクリエイティブの考え方、デザインの考え方が大きな可能性をもっているのではないでしょうか。

問題を自分ごととして捉え、共に考えることが大事

そういう意味では、募集テーマの一つである『民族、国籍、年齢を超えて多様な人が共生するためのデザイン』は、これからの我々の社会のあり方の根本をなす部分といえます。問題を自分ごととして、あるいは対象となる人を我々のコミュニティの一員として捉える、そういった思考のデザインが求められているのです。『自然災害による被害の対策につながるデザイン』も同様です。単に技術的なソリューションでなく、市民と共にどうすればお互いに助け合うことができるか、それがどうすれば持続的な対策につながるかを具現化していってほしいと思います。

『美しい海と海の豊かさを守るためのデザイン』には、さらに生命全体との共生という発想が必要でしょう。私がよく例に挙げるのが、イギリスの若手デザイナーが開発した漁網です。漁網にLEDのライトがついた小さな穴がいくつも空いていて、成長していない稚魚はそこから逃げることができるため、乱獲や混獲を防げるのです。これこそまさに生命の視点から考えたデザインであり、そういった気づきのあるアイデアが出てくることを大いに期待しています。

「SafetyNet Technologies」

イノベーションを起こすデザインは会話から生まれる

「誰か」のためではなく「多様な市民と共に」創るデザインは、頭で考えるだけでは生まれません。問題に直面している人々に会って当事者と一緒に考え、そこからアイデアをつくっていくことが重要です。

私は、デザインは会話から始まると思っています。相手と話をすることで発想が生まれ、スケッチができモデルができ、アイデアがどんどん具体的な形になっていく。お互い違う立場なので最初は分かり合えないかもしれませんが、分かり合う手立てをデザインすることによって、相手が抱える本当の思いと課題を見つけることができるはずです。学生の皆さんには、ぜひともそういう作業を積み重ねっていってほしいですね。

今回のアワードは学生を対象としていますから、人材育成という意味合いもあります。今はどこの企業でも、社会という大きな視野で考えてビジネスで活躍できるダイナミックな人材を求めています。そういった能力を培うためにも、SDGsのアワードは有効です。

もしかすると、これを機に企業をスタートアップさせる人、世界を変えていける人が生まれるかもしれません。WOW!と驚くような、斬新で画期的なアイデアに出会えることを楽しみにしています。

平井康之(ひらい・やすゆき)氏 プロフィール

九州大学大学院 芸術工学研究院 デザインストラテジー部門 教授。京都市立芸術大学卒業後、コクヨ(株)にデザイナーとして勤務。在職中にロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)に留学し、マスターを取得。アメリカのデザインコンサルタント会社IDEO、九州芸術工科大学(現九州大学)准教授を経て現職。さまざまな企業のコンサルタントや共同プロジェクトにおいてインクルーシブデザインを実践・研究している。

■応募要項

・募集テーマ
A 自然災害による被害の対策につながるデザイン
B 美しい海の豊かさを守るためのデザイン
C 民族、国籍、年齢を超えて多様な人が共生するためのデザイン

・対象
国内外のデザインに関心のある専門学校生、大学生、大学院生など
(社会人学生も含む)
デザインを専門的に学んでいない学生の方の応募も可能です。
※個人もしくはグループ
※2020年3月14日(土)に九州大学大橋キャンパスにて行われる最終選考会にご参加できる方

・賞金
最優秀賞    1組 30万円
準優秀賞    1組 20万円
優秀賞     1組 10万円
特別奨励賞  2組 5万円

・応募デザインの条件
デザインのジャンルは問いません。色や形を伴うデザインに限らず、サービスや社会の仕組みのデザインなども含めます。SDGsの目標達成に貢献できる、実現可能性のある提案を求めます。

・1次審査応募締め切り
2019年10月31日(木)

・お問合せ
九州大学大学院芸術工学研究院内 SDGs デザインユニット 事務局
TEL:092-553-9461(平日10~17時)

主催 九州大学大学院芸術工学研究院 SDGs デザインユニット/九州大学未来デザインセンター
共催 九州しあわせ共創ラボ(博報堂九州支社)、朝日新聞社、西日本新聞社

詳しくはこちら

関連記事

pagetop