DIALOG 日本の未来を語ろう :朝日新聞デジタル
2019/11/28

ロマンとビジョンがあれば成功できるニトリ寄付講座2019「流通と経営戦略」@東京大学

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「流通を科学する」をテーマに、株式会社ニトリホールディングスは東京大学で寄付講座を開講しています。今年で5年目を迎え、最終年となりました。各年度7回の講義では、業界の著名な経営者が登壇。11月8日に行われた最後の講義はニトリの似鳥昭雄会長(75)が講師を務め、本郷キャンパスの大教室には250名近くの生徒が集まりました。世界的に流通業が伸び悩む中、ニトリは32期連続増収増益を達成しています。成長し続ける原動力はどのようなものなのでしょうか。

逆境こそ最大のチャンス

「社会貢献のバロメーターは売上高や利益ではありません。ニトリは店舗数と買い上げ客数を増やすことで社会貢献しています」
講義の冒頭、似鳥会長は店舗数を増やすことによって客数が増え、その結果、求めやすい価格が実現できると強調しました。実際、ニトリの店舗数は急増しています。今年10月末時点で594店舗。1号店をオープンしてから100店舗になるまでに36年かかりましたが、400店舗から500店舗に増えるまではわずか2年でした。
「売り上げや利益を無理に上げようとしなくても、客数が増えれば増収増益になります。お客様のことだけを考え、どうすればお客様が来てくれるかを追求した結果、増収増益を達成しています」

ニトリは製造、物流、小売などすべてを自社で賄うビジネスモデルを採っています。
「普通の小売企業から見たら邪道だと思います。ですが、お客様により安く、より良いものを届けるために行きついた結果がこれなのです」
アメリカでは近年、家電、スポーツ 、書籍などの専門店の倒産が相次ぎ、小売業全体の寡占化が進んでいます。大手であっても生きるか死ぬかの瀬戸際です。似鳥会長は、いずれ日本も同じような状況になり、勝ち残るためには「製造、物流、小売、商社といった業界の垣根を超えられる企業になること」を条件に挙げます。そして、最終的にはネット通販とリアル店舗を同時に展開し、買いやすさを実現できる企業が生き残ると指摘します。

「逆境こそ最大のチャンスです。ニトリは不景気のときこそ多くの挑戦をし、成功してきました」
ニトリはこれまで、好景気のときには投資を半分に減らし、不景気のときには2~3倍の投資をするという、他社がしないような取り組みで急成長を遂げてきました。現在は、今後の景気減速を想定し、2020年までは様子を見つつ、2021年から本格的に投資することを検討しているそうです。

人生を変えたアメリカ視察

似鳥会長は、自身のことを劣等生だったと断言します。ユーモアを交えて体験談を披露すると、教室には笑いが広がりました。
「私は接客が苦手なんです。大学を出てから広告会社の営業マンになりましたが、1件も契約を取れず、雑用に回された後、1年半でクビになりました。その後、土木関係の仕事をしたけれど、それもダメで、結局、自分で商売をすることにしました」
23歳のとき、親兄弟や親類から借りた100万円を元手に、ニトリ1号店を札幌にオープンします。30坪の店舗でのスタートでした。
2号店を出した際、競合店が同じ道路沿いにでき、倒産の危機に陥りました。さあ、どうするか。悩んでいるときに偶然、アメリカ家具視察セミナーの案内を目にします。似鳥会長は40万円を借金してセミナーに参加。これが人生を一変させました。
「アメリカに行って正解でした。当時のアメリカは、日本とは50~60年近く時代が違うんじゃないかと思うくらい豊かでした」
そのころ日本で売られていた家具はとても高価で、一般の消費者が気軽に買えるようなものではありませんでした。それに対し、アメリカで売られていた家具は価格が安く、機能性も高い。家具の組み合わせもトータルコーディネートされていて、驚かされました。
「アメリカに行くまではもうけることばかり考えていましたが、行ってからは、日本人の生活を豊かにしたいという考えに変わったのです」

絶対に不可能と思う目標を立てる

帰国した似鳥会長は、「住まいの豊かさを日本の人々に提供する」という会社のロマンを掲げ、「100店舗、売上1000億円」を目標とする30年計画のビジョンを作りました。会長の頭がおかしくなったと思い、退社する社員が大勢いたそうです。その後、ニトリは急成長を遂げ、昨年度(2018年度)は店舗数が576、売上高は6000億円を超えました。会社のロマンは、対象を日本から世界に広げて「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」に進化しました。2003年からの第2期30年計画では、「2032年に3000店舗、売上3兆円」を目標に掲げています。
「手が届きそうな目標では絶対にダメなんです。絶対に不可能と思うような目標を立てることが成長につながります」。似鳥会長の声に力が入りました。

「ロマンとビジョンがあれば意欲が出てくる。ロマンとビジョンがあれば執念が出てくる。ロマンとビジョンがあれば好奇心が出てくる。これがあれば、誰でも成功できる。頭の悪い私でも成功できたんです」
「ビジョンがないと目先のことばかり考えてしまいます。ビジョンがあることで、未来のことをいつも考えることができる。ビジョンがあると人間が変わります」 100分間の講義中、ロマンとビジョンを語るときの口調には、一段と熱がこもっていました。

最前列で受講した学生は、講義終了後、「普段聞けない似鳥会長の熱い話を生で聞けて、貴重な経験でした」と話していました。また、「ニトリに就職が決まっているので、会社の勉強になりました」と話す学生もいました。

独自のシステムを積極的に採り入れ、新たな挑戦を続けてきたニトリ。ロマンとビジョンの実現に向けて、さらに突き進んでいます。

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