DIALOG 日本の未来を語ろう :朝日新聞デジタル
2020/04/06

SDGs動画コンテスト最優秀作品 
【ジェンダー平等 男性も悩む「らしさ」の壁】

Written by 朝日新聞DIALOG編集部
Video and Photo provided by 石井大輝

1200人が参加する動画コミュニティー「TranSe Salon」と、朝日新聞DIALOGが新たに始めた動画コンテスト「U30 CREATOR’S EYE 社会課題をみつめる」。毎月、SDGsをテーマに全国のサロンメンバーから動画を投稿してもらい、最優秀作品をDIALOGで紹介していきます。今回はSDGsのゴール5の「ジェンダー平等を実現しよう」テーマにした、東京都在住の映像クリエイター・石井大輝さん(21)の作品が選ばれました。

石井大輝さん

石井さんが動画を撮り始めたのは1年半ほど前。知人の送別会で上映するスライドショーの担当になったことがきっかけだったそうです。最初はスマホで動画撮影・編集を始め、1年後にカメラを購入。撮影技術を学ぼうと、YouTubeで知ったTranSe Salonに入会したといいます。「撮影って実はとても地味な作業なんですけど、映像をつなぎ合わせ、音楽を入れて編集すると、全く違う世界観を作り出せる。そこが動画制作の最大の魅力だと思います」

今回の「ジェンダー平等」というテーマについては、「正直、あまり意識してきませんでした」と石井さん。男女平等が当たり前という価値観で育ってきたため、男女格差を表す「ジェンダー平等指数」で、日本が153カ国中121位と知ったときは、意外に思ったそうです。

なぜこんなに低い順位なのか。調べていく中で、日本では政治や経済の分野で女性が活躍できていないことが背景にあることを知ったといいます。「身の回りでは、女性であるために不利益を被ったという話はあまり聞きません。でも、だからといって、僕自身、この問題に無関係だとは思いたくなかった」と石井さん。

主人公を男性にしたのは、男性もまた、「男はこうあるべき」という価値観に縛られているのではないかという問題提起をしたかったからだといいます。友人に出演を頼み、2月末に都内各地で撮影しました。「男性も、身を粉にして働かなきゃいけないとか、弱音を吐いてはいけないとか、色んな固定観念に苦しんでいる。女性だから、男性だから、という考えから誰もが自由になることで、新しい世界が見えてくるといいなと思います」と語ります。

そしてこの作品は、自身と同じように普段、ジェンダーについてあまり意識したことがない人にこそ見てほしいと、石井さんは考えています。「ちょっと想像力を持てば、世の中の見方が変わる。そういう力が、動画にはあると思うんです」