取材16回・イベント企画 すべてに思い入れ——DIALOGに参加して杉山麻子さん(中央大学):朝日新聞DIALOG
2021/03/19

取材16回・イベント企画 すべてに思い入れ——DIALOGに参加して
杉山麻子さん(中央大学)

 朝日新聞DIALOGに参加して、2021年春、社会へと巣立っていく学生たち。参加のきっかけは? 印象に残った出来事は? みなさんにリポートしていただきます。

始まりは大学3年の夏だった

 朝日新聞DIALOGには、大学3年の夏に入りました。朝日新聞社の記者インターンに参加したときに、声をかけてもらったことがきっかけです。これまでに16回の取材を経験しました。そのすべてに思い入れがあります。取材は、DIALOG編集部からいただいた案件と、学生部メンバーとして自分で一から企画したものがあります。


こんな性教育が受けたかった! シオリーヌさんと対話

性教育イベント シオリーヌさんと

 性教育YouTuberシオリーヌさんのインタビューと、性教育を扱った座談会、この二つは、私が一から企画して実現したものです。企画のきっかけは、学生部内で性教育に関心を寄せる人が多くいたことと、フィンランド人の友人が性教育についてのツイートをしていて、心に引っかかっていたからです。

 どのような内容にするか、学生メンバーに助言をもらいながら企画書の推敲(すいこう)を重ねました。座談会には、学生部メンバーに登壇してもらい、学生ならではの悩みをシオリーヌさんにぶつけました。ピルへの偏見や、LGBTQの話など、モヤモヤ解決の手立てを探れたと思います。

読者から感想 「勇気もらえた」

 印象に残っているのは、仲間と読者の声です。登壇した仲間からは「参加して良かった。過去に傷ついたこともあったけれど、勇気をもらえた」とLINEをもらいました。読者からは「性についての認識のズレを感じ、モヤモヤしていたので、涙するくらい良かった」と友達伝いに教えてもらいました。性については、身近なことなのにタブー視されている面もあり、学生だからこそのテーマだったと思います。

上原浩治さん・あさのあつこさん……取材相手とつながれる

 コロナ禍だったので、座談会はオンライン。学生メンバーはもちろん、シオリーヌさんにもお会いすることは、かないませんでした。ですが後日、シオリーヌさんとお話しする機会が。私が、昨年12月にシオリーヌさんが発売した本のサイン会を訪れたからです。数分ですが、対面でお話をすることができました。取材相手と、こうしてつながることができるのも魅力の一つです。

 他にも、元プロ野球選手・上原浩治さんや小説『バッテリー』の作者・あさのあつこさんの取材を担当したことも忘れられません。大学ではソフトボール部で主将を務めていました。野球好きとしてはたまらない、貴重な体験でした。

現場に赴き 記事に立体感

 記事を書く際に意識したのは、現場に足を運ぶことです。ホームレス状態の人を支援している大阪の団体の代表に取材をしたときは、この目で現状を確かめたいと、取材翌日に東京・池袋のホームレス支援の現場を見に行き、記事に盛り込みました。また、聴覚に障害がある人向けに、光と振動で音を伝える機械を開発しているイノベーターにインタビューするときには、実物を手に取ってみたいと、お店に足を運びました。

 コロナ禍の前は、出張することもありました。岡山県に行ったときは、取材とは別に、一人でレンタカーを借り、街を歩いて地元の人から話を聞いたこともあります。自分の学びにもつながり、記事に立体感を出すこともできます。自分次第で学びが深まると思います。

インタビュー 時間が余って……

 朝日新聞の紙面企画「明日へのLesson」で登場する若手イノベーターに取材をする機会が5回ありました。事前に質問案を考え、約1時間、1人で取材をします。編集部の記者が見守る中ですが、最初は時間が余ってしまったり、緊張で次の質問がすんなり出てこなかったりすることがありました。もっとこうすれば良かった、と毎度反省ばかりだった、というのが正直なところです。ですが、だんだんとコツをつかんでいきました。入念に下調べをすることや質問の流れを整理しておくことの大切さに気がつきました。

頑張ったと思える経験 みなさんも

 自分が担当した取材を終えると、取材相手がたまらなく魅力的に感じます。どうしたら読者に伝わるか。どこを削るか。この順番でいいのか——。良い記事にしようと、四六時中、原稿のことで頭がいっぱいでした。やっとの思いで書き上げたものを評価してもらえることもありました。「ヤフーニュースに外販できるレベルだと思う」と編集部の方に言ってもらえたときは、涙が出るほどうれしかったです。文章力よりも、取材に対しての熱量のほうが求められている気がしました。

 DIALOGでの経験は、大学時代で頑張ったと思えることの一つです。チャレンジしてみるか迷っているのなら、一歩踏み出してみることをおすすめします。

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