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エコバッグ作りで脱貧困手助け 比で名古屋のNPO活動

2009年4月29日11時9分

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写真フィリピンで作られた手提げバッグ。元はホンダの広告だった。井川さん(左)は「おしゃれなので、受け入れられる」と自信を示す=名古屋市中村区、相原写す

写真コカコーラのナイロン製広告。街ではよく見られる=フィリピン・マニラ、アイキャン提供

 フィリピン・マニラのゴミ処分場周辺に住む住民が、企業の屋外広告を手提げバッグに作り替える試みを始めた。広告を現地製造する名古屋市の企業や住民を支援する同市のNPOと連携。日系企業の広告主や一般向けに売り込む。住民の収入源を広げ、自立につなげるのが目標だ。

 バッグ作りは、同市中区の横断幕製造会社「SPP」(杉本寿央社長)と同市中村区のNPO法人「アイキャン」が発案した。

 08年3月創業の同社は、ナイロン製の横断幕をフィリピンで作っている。製造時に出る切れ端や、使用済み横断幕の処分に悩んでいた。

 杉本社長が同年5月、アイキャンに相談し、バッグ作りが始まった。ナイロン製の横断幕は現地で広く使われており、水や汚れに強く、破れにくい。1メートルほどの個人店主向けのものから、10メートル以上の大企業向けのものまで、大きさも色々。適当な大きさに切り取り、縫い直すとバッグにぴったりだった。

 バッグを作るのは、国内最大級のごみ処分場があるパヤタス地区に住む母親約20人。アイキャンが熊のぬいぐるみ作りを指導した経験からミシンを使い慣れており、バッグ作りに生かせた。

 試作品は長さ約45センチ、幅35センチで、ポケットなどはなく、シンプルな作り。作業工程を簡略化して、作りやすくした。著作権は広告主にあるため表面は塗り直すが、企業が賛同してくれた場合はそのまま使用する。

 試作品100個は同国に進出している英国の広告会社に販売した。今後、「企業用エコバッグ」として広告主の日系企業を中心に売り込む。会社のロゴを付け、書類を入れられる大きさにする。個人向けには、ホームページを5月に開設して販売する予定だ。

 複数の企業が関心を示しているといい、杉本社長は「企業の社会貢献が問われる時代。このバッグを使うことで、フィリピンに進出した企業が環境対策や現地への還元をアピールできる」と話す。

 収益は同社、アイキャン、作業した住民の3者で均等に分ける構想で、住民も収入増を期待している。アイキャンの事務局長井川定一さん(30)は「パヤタスの母親たちは、主に、危険と隣り合わせのごみ拾いで生計を立てている。バッグ作りが手助けになれば」と期待を込める。

 値段は3千〜8千円の間で調整している。問い合わせは、SPP(052・618・9270)へ。(相原亮)

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