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旅するチョウ 輪島から中国までヒラヒラ、1644キロ

2008年12月27日11時5分

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石川県で放され、中国で再捕獲されたアサギマダラ。捕獲、撮影した人が台湾人研究者を経由で写真を寄せた(藤井さん提供)

 春には北へ、秋には南へ旅するチョウ、アサギマダラが、石川県輪島市から1644キロ離れた中国浙江省まで飛んでいたことが、研究者らで作る団体アサギネットの調査で分かった。日本から台湾への「渡り」は過去に確認されているが、中国大陸は初という。

 同ネット世話人の京都学園大非常勤講師の藤井恒さん(49)によると、このアサギマダラは06年8月6日に輪島市の鉢伏山で捕獲。2カ月後の10月14日、浙江省平湖市の森林公園で再捕獲された。

 中国で採集した人から、アサギネットに参加している台湾の研究者に連絡があり、藤井さんに写真などが届けられた。

 アサギマダラは今秋、岐阜県から奄美大島への渡りが確認され話題になった。同ネットによると、06年に山形から沖縄へ約2240キロ旅した記録もある。「きっと中国大陸で越冬する一団がいると思っていた。旅路の全容解明を期待したい」と藤井さんは話す。(長野剛)

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