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全国のサーファー、六ケ所村再処理工場に「待った」

2009年7月30日5時39分

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 各地のサーファー有志が、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の本格稼働に「待った」の声を上げている。「海を放射能で汚さないで」と訴えるサーファー団体が、反対署名を5月末に政府に提出。これに合わせて、定額給付金からの寄付を求める活動も始まっている。

 署名活動をしているのは、海辺の環境保護を目的にしたボランティア団体「サーフライダー・ファウンデーション・ジャパン(S・F・J)」(事務局・東京)。全国のサーファーら約1200人や協賛企業約50社がサポーターとして登録し、海岸、水質の調査や子供たち向けのサーフィン教室などを開いている。「サーフポイントが汚染されるのは問題」と、再処理工場の本格稼働に反対してきた。

 メンバーは今年5月28日、参議院議員会館に原発反対のメッセージ入りのサーフボードを持ち込み、南国の衣装で約1万2千人分の反対署名を経済産業省や農林水産省など関係省庁の職員に提出した。

 S・F・J代表で、京都府京丹後市で旅館を経営する守山倫明さん(50)は、旧久美浜町(現京丹後市)で持ち上がった原子力発電所の建設計画(06年に撤回)の反対運動にかかわるなかで、六ケ所村の再処理工場のことを知った。

 守山さんが幼いころから慣れ親しむ遠浅の海は、透明度が高い。それでも海水温の上昇が一因で海藻が減るとされる「磯焼け」が進み、赤潮がよく発生するようになった。S・F・Jの調査でも、似た現象は全国の海で起こっていることがわかった。「ましてや放射性物質を海に流すなんて愚の骨頂。子供たちの遊びや教育の場でもある海を汚されるのは我慢できない」

 S・F・Jに登録する宮城県石巻市の水産会社員、武藤北斗さん(33)は、定額給付金からカンパ金を求める「STOP再処理!基金」を創設した。集まった資金は、市民レベルでのグリーンエネルギー政策大綱づくりや、再処理に関するデータバンクづくりなどに使うという。

 再処理工場に関心を持ち始めたのは、六ケ所村を舞台に住民の生活を記録したドキュメンタリー映画「六ケ所村ラプソディー」(鎌仲ひとみ監督、06年公開)を見てから。これまで宮城県内で、自主上映会や原発の勉強会を数回開き、「海流にのって放射性物質が千葉の房総半島まで流れることもある。他人事じゃない」と伝えた。

 地元のサーファーが賛同して、会場に足を運んでくれた。彼らとの出会いをきっかけに、2年前からサーフィンを始めた。「海と一体になる感覚を覚えて、汚したくないという思いが強くなった」

 映画では、再処理工場をめぐって賛否が分かれる村民の姿が描かれていた。「未来の子供たちに押しつけているのは、争いと、放射性廃棄物というゴミだけ。電気を使うから原子力は仕方ないという理屈ではなく、電気の使い方を考えるべきだ」と話す。

 「STOP再処理!基金」は郵便振替で、口座番号は02290・1・124244、口座名は「6ラプ市民サミット・STOP再処理基金」。振込用紙に「定額給付金より寄付」と記入する。問い合わせは基金事務局(0178・22・3269)へ。(山田理恵)

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