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サンゴの赤ちゃん、この「くい」止まれ 沖縄で開発

2009年7月30日12時19分

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写真コーラルペグ上で育った稚サンゴ=阿嘉島臨海研究所提供

写真使用前のコーラルペグ=阿嘉島臨海研究所提供

 サンゴを育てるのに有効な「くい」を、沖縄県の阿嘉島臨海研究所が開発した。テントを張るとき地面の固定に使うペグに似た形で、「コーラルペグ」と名付けた。海底に差し込んで移植できるため、ダイバーによる作業時間が従来の半分ですむという。近く日本サンゴ礁学会誌に論文発表する。

 同研究所は、卵からサンゴを育てる技術開発を進めている。サンゴの枝を折って海底に移植するのに比べ、親サンゴを傷つけずにすむ。ただ、これまでは10センチ四方の陶製の板にサンゴの幼生を付着させ板ごと海底に植えていた。海底に固定する際に金属製のクギで打ち付けたり、接着剤を多く使ったりして作業に手間がかかっていた。

 コーラルペグは長さ6センチ。先端部はコンクリートに石英を混ぜた素材で、サンゴの幼生が着生しやすい。サンゴの卵を入れた水槽に2日間浸すと、この先端部に幼生が付着して成長を始める。1年半ほどで高さ約3センチに育った稚サンゴを、あらかじめドリルで穴を開けた海底に植えるため移植作業が簡単で、接着剤の使用も少量ですむ。

 移植海域へ稚サンゴを運ぶ際に、これまでのような大きな水槽は必要ない。東京水産大(現東京海洋大)名誉教授の大森信所長は「従来に比べ輸送コストを5分の1程度に抑えられる。沖ノ鳥島で進められている稚サンゴの移植事業などに活用できそうだ」と話している。(山本智之)

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