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亜酸化窒素が最大のオゾン層破壊物質 米機関が警告

2009年9月6日10時8分

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 窒素肥料をまいた農地などから発生する亜酸化窒素というガスが、地球のオゾン層を破壊する最大の要因になっているとの試算を米海洋大気局(NOAA)の研究者がまとめた。このまま排出を減らさなければ、オゾン層破壊物質として有名なフロン類を上回る「悪玉」になると警告している。米科学誌サイエンス電子版に論文を発表した。

 論文によると、亜酸化窒素のオゾン層破壊力は、フロン類の代表格であるクロロフルオロカーボン(CFC)の約60分の1にとどまるが、大気中での寿命が100年程度と長く、人為的な排出量が減る見込みもない。フロン類は、モントリオール議定書によるオゾン層保護の国際規制で排出量が大幅に減っており、21世紀全体を見通すと、亜酸化窒素がフロン類以上にオゾン層を破壊すると結論づけた。

 亜酸化窒素は土壌中の微生物が窒素肥料を分解してできるほか、工場の排ガスなどからも出る。天然起源のものもあり、モントリオール議定書の対象外だ。ただ、二酸化炭素の約310倍の温室効果を持ち、京都議定書の規制対象のひとつになっている。排出削減はオゾン層保護だけでなく地球温暖化対策にも役立つと研究者は訴えている。(安田朋起)

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