新種と分かったエビ=採取した山田祐介さん提供
新種の青いケシ「ヘテンドラ」=吉田外司夫さん撮影
日本人による新種の生物の報告が相次いでいる。沖縄では、サンタクロースを連想させる鮮やかな紅白模様のエビが見つかった。中国では、幻の花ともいわれる「青いケシ」の仲間2種が新たに確認された。
エビは全長約1センチで、沖縄本島の浅瀬のほか、1万キロ近く離れたインド洋のマダガスカル島でも発見された。千葉県立中央博物館の駒井智幸さんらが調べたところ、テッポウエビの仲間と分かった。ニュージーランドの学術専門誌に論文が掲載された。
駒井さんは「広い海域に生息しているようだ。サンタのような紅白の体色はよく目立つが、体が小さく、これまで発見されなかったのだろう」と話している。
「青いケシ」は、千葉県在住の植物写真家、吉田外司夫さん(61)が昨年8月、四川省南西部の標高4千メートルを超す山中で2種、見つけた。いずれも岩と岩の間などに点々と花を咲かせていた。米ハーバード大や昆明植物研究所の植物学者との共同研究で新種と確認された。このケシの仲間は世界で40種以上が知られている。(山本智之)