パネル討論「見えない生き物、お邪魔な生き物、地球を救う」|2019講演記録|朝日地球会議2019|朝日新聞

パネル討論
「見えない生き物、お邪魔な生き物、地球を救う」
Spiber Inc. 取締役兼代表執行役 関山 和秀
ムスカCEO 流郷 綾乃
歌手 タレント 中川 翔子
コーディネーター 朝日新聞編集委員 中島 隆

化石資源とは異なる可能性

関山 和秀さん

パネル討論「見えない生き物、お邪魔な生き物、地球を救う」では、3人のパネリストが、生き物が持つ力とそれに賭ける思いを語った。

微生物を使ってたんぱく質をつくり、衣服の材料などを開発している「スパイバー」の関山和秀さん。中学のときに見たルワンダでの虐殺の映像で、目覚めた。戦争は、資源の奪い合いから始まる。それが全てのスタートで、大学時代から研究を重ねてきた。


流郷 綾乃さん

「化石資源とは異なる人類にとっての大きな可能性を開くことが、違った未来をつくることになる」

流郷(りゅうごう)綾乃さんが経営する「ムスカ」。旧ソ連の宇宙開発事業を受け継ぎ、ハエを1200世代にわたって選別交配を重ねて、うじ虫やさなぎの力で、栄養豊富な土壌やエサなどを開発している。完全な循環型社会で世界の食糧危機を救う、というプロジェクトだ。

流郷さんは会場に呼びかけた。「ハエってすごいじゃんと誰かに伝えてくださったら、うれしい」


中川 翔子さん

おそらく芸能界一の生き物好きだろうタレントの中川翔子さん。キタシロサイが絶滅寸前なのは貧困による密漁という人間の都合だ、と指摘した。また、ウニの仲間スカシカシパンについては「研究者が少なく、人に知られていない。理由は、ウニと違っておいしくないから。これも人間の都合です」。

スカシカシパンは、死ぬときにクローンを出すという。「研究すれば、アンチエイジングや医療の発展につながるかも」と中川さん。「好奇心、熱意。研究者や起業家のみなさんは、私たちの宝です」

寄せられていた質問に答えてもらった。学生に戻れたらという問いに、関山さんは研究者の魂を披露した。「まだ手の着けられていないことを探します」

コーディネーターから

あなたにとって、お邪魔な生き物は何ですか?

でも、その生き物の立場からすると、一生懸命に生きているだけなのかもしれません。

その生きる力を借りることが、私たち人間を、いや地球を守ることにつながるかも、かも、かも。

どんな生き物が活躍してくれるのでしょうか。私のような生物のド素人には、見当もつきません。


でも、私たちはラッキーです。なぜなら、多くの研究者がいます。研究成果をビジネスとして生かす起業家がいます。そんな方々が、これからも次々に現れることでしょう。周りにどんなに冷笑されようとも志を貫き、数々の成果を出してくれるでしょう。

応援しています。(コーディネーター・中島隆)

PAGE TOPへ戻る