対談
「建築で世界を駆ける」
ゲスト 建築家 坂 茂
聞き手 朝日新聞編集委員 大西 若人

被災地の仮設、紙と木で建てる

坂茂さん

坂 茂 さん

自然災害の被災地に飛び、住む家を失った人のために、紙管や木などで仮設住宅をつくり続ける建築家の坂茂さんが、支援にかける思いを語った。

「建築は特権階級のための仕事で、社会の役に立っていない」。坂さんがそんな疑問を持ち始めたころの1995年、阪神・淡路大震災が起こった。すぐに現地に飛び、仮設住宅をつくった。今では自然災害に襲われた世界各地から依頼が舞い込む。「自然災害で建築物が崩れて人がけがをする。根本的に建築の責任でもある」

2011年にニュージーランド第2の都市、クライストチャーチを襲った地震でも、崩落した大聖堂の再生に携わった。長く住民に親しまれた三角形の特徴的なデザインを生かしつつ、従来の石ではなく、紙で再現した。「いまでは街の復興のシンボルで、観光では必ず(大聖堂に)連れて行ってもらえる」

被災地支援の資金集めにもいい影響がある。「特権階級は社会的なことへの関心が割と高い。お金集めもしやすくなってきた」と手応えを感じている。

全体会場

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