パネル討論
「海底に眠る資源を探る -Team KUROSHIOの挑戦」
パネリスト 三井造船 企画本部 海洋事業推進部長 横田 浩明
海洋研究開発機構 技術研究員 中谷 武志
コーディネーター 朝日新聞社会部記者 中山 由美

未知の深海、ロボで迫る

中谷武志さん

中谷 武志 さん

海中ロボットで海底資源を探る技術を競う国際コンペに日本から参加する「Team KUROSHIO」。海洋研究開発機構の中谷武志さんと三井造船の横田浩明さんが意気込みを語った。

中谷さんは、測量船による詳細な海底地図が得られているのは世界の海の約1割しかないと指摘。人工衛星による測量では、海水層に阻まれて十分な解像度が得られず、石油採掘などに欠かせない海底地形の測量に無人機を活用する期待が高まっているとした。「アマゾンや楽天でクリックして注文するように、ある海域データがほしいとなったら、ロボットだけで調査して、データを納品してくれるような態勢を確立したい」と述べた。


横田 浩明 さん

横田さんは、日本の海(領海と排他的経済水域)は世界6位の広さがあり、海底にメタンハイドレートやレアアースなど豊富な資源が眠っていると紹介。三井造船は、アフリカ沖の海底からダイヤモンド鉱石を掘り出す技術を持つドイツ企業と採掘事業で連携に乗り出した。「採掘には海底の地図が必要になる」「(海底資源で注目される)北極の海底は、火星の表面よりわかっていない神秘の場所だ」などと深海探査の意義を強調した。

国際コンペは米非営利団体「Xプライズ財団」が主催し、22カ国の32チームが参加。石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルがスポンサーになり、総額700万ドル(約7億9千万円)の賞金が贈られる。今年2月に技術審査を通過した21チームのうち「Team KUROSHIO」を含む20チームが12月から始まる競技に参加する。自動操縦の海中ロボットを水深2千メートルの海底に送り込み、16時間以内に100平方キロ以上を調査。勝ち残った最大10チームが参加する決勝は、水深4千メートルで250平方キロ以上の地形を24時間以内に探査し、高精度の3次元地図を作製する。


中谷さんは「チームの名前は、日本を代表する暖流から名付けた。世界に向けて、力強い、熱いトレンド、流れを作っていきたい」と語った。

講演動画

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