パネル討論
「SDGsで社会を変え、地球を守る」パネリスト 住友商事 代表取締役 専務執行役員 田渕 正朗
CSOネットワーク事務局長・理事 黒田 かをり
TREE 代表取締役 水野 雅弘
コーディネーター 朝日新聞記者 北郷 美由紀

田渕 正朗 さん

田渕 正朗 さん

黒田 かをり さん

黒田 かをり さん

SDGs(エスディージーズ)(持続可能な開発目標)は2015年に国連で採択された世界共通の目標だ。地球規模の課題を解決しようと17分野の目標を掲げ、30年までの達成を目指している。担い手として特に期待されているのが、企業と市民社会だ。

住友商事の田渕正朗・代表取締役専務執行役員は、66カ国130拠点で展開する同社の約100種類のビジネスモデルを、SDGsの課題と関連づける作業を進めたことを紹介した。

その結果として、地球環境との共生▽地域と産業の発展への貢献▽快適で心躍る暮らしの基盤づくり▽多様なアクセスの構築▽人材育成とダイバーシティーの推進▽ガバナンスの充実――という六つの重要課題を特定したという。


水野 雅弘 さん

水野 雅弘 さん

日本政府は実施推進本部を設置、民間の円卓会議から提言を受けている。CSOネットワークの黒田かをり事務局長は、会議に加わる一人。「誰一人取り残さないと、国際社会が約束した。それがSDGsの根源的な意味だと思う」

黒田さんは、東日本大震災で避難を余儀なくされた13の福祉事業所を結ぶ福島県郡山市のNPOが、SDGsを意識して活動する例を紹介。関係者は「ニュースと自分のことをリンクするようになった」と話しているという。

メディアプロデューサーの水野雅弘・TREE代表取締役は、動画を通じた普及活動を進めている。無料で公開する「SDGs.TV」を、授業やワークショップで活用し、行動に結びつけてほしいと述べた。

水野さんは再生可能エネルギーを地域で広げるための講座にもかかわる。「クリーンエネルギーの目標を起点に、技術革新、町づくり、働きがい、パートナーシップなどをつなげていくことができる」として、SDGsの枠組みで取り組む効果を強調した。

コーディネーターから

専門性の壁を溶かす

総合商社の事業展開、障がい者協働プロジェクト、地域での再生可能エネルギー。SDGsを取り込んだ事例紹介に、ヒントを得た人は多いのではないか。

SDGsは課題解決の目標のもと、これまで接点のなかった人たちを出会わせ、専門性の壁を溶かしていく。動き始めた人たちが伝え合い、それらが積み重なれば、目標達成の原動力になるだろう。

国連から降ってきたものでも、押しつけられたものでもない。この先の世界と地球の環境を左右する改革の基盤を、私たちが使いこなすかどうかなのだ。

(北郷美由紀)

講演動画

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