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世代を超えての友だち

2008年11月20日

  • 筆者 兵藤ゆき

 先日の日曜日、愛知県大府市に行ってきた。

 大府市の石ケ瀬会館が、「オータムフェスティバル2008・地域別愛知県民文化大祭典」の知多北部会場になっていて、その記念講演に呼んでもらったのだ。

 このフェスティバルは、普段、学校にかかわりのない人たちも、祭りを通して教育の大切さを楽しみながら考え理解しようという催しだそうで、基本的には、愛知県の私学の教師、私学に通う生徒の保護者、生徒、市民など、県の各地域で結成されたボランティア組織の人たちが運営しているとのこと。

 石ケ瀬会館のほかにも10月、11月の土日、愛知県下のどこかで、地域で活躍している様々な技能、知恵を持った大人たちが、子どもたちと交流を深めたり、地元の高校生が音楽、ダンス、武術など、日ごろ鍛えた腕を披露したり、コンサートや講演会などを開いたりしているのだそうだ。

 さて、私が呼んでもらった石ケ瀬会館の敷地に入ると、うどん、ぜんざい、みたらし、フランクフルト、綿菓子などの屋台がずらっと並んでいた。

 お店を仕切っているのは、地元の大人たち。

 あいにくの小雨模様だったが、子どもから高校生、おじさん、おばさん、おじいちゃん、おばあちゃんまで、綿菓子やフランクフルトをみんなおいしそうに頬張っていた。

 風船釣りや輪投げなど遊びのコーナーも設けられていた。

 会館の中に入ると、ロビーには地域の幼稚園児たちの絵が展示されていたり、健康チェックのコーナーなどもあったりして、子どもや大人でにぎわっていた。

 ここに来る前にもらったパンフレットには、「創り出そう街と学校のハーモニー、大府・東海・東浦・知多『ときめきシンフォニー』」と書かれてあり、催し物の一覧も載っていたりして、どんなふうなのかなあと思っていたが、地元の大人たちの子どもたちに対しての愛情がそこここに感じられ、学校と街の人たちが交流を深め、地域の子どもたちが様々な人たちと出会え、様々な人たちとのつながりを作り、豊かな人間関係を築けるよう協力し合おうという温かな雰囲気が漂っていた。

 私は、ニューヨークで見た親子のあり方など、自分の子育てにとても参考になった子どもと大人のいい関係の話をさせてもらったのだが、ここの子どもと大人の関係も素晴らしいなあと思った。

 催し物を主催している私立高校の先生やお母さんたちとも少し話をさせてもらったのだが、地元の企業へ協力金をお願いに行ったり、毎年催し物の企画を考えたりとの努力も頭が下がる思いだった。

 さて、石ケ瀬会館の「ときめきシンフォニー」、大トリを務める呼び物の総和太鼓演奏は、外は小雨が降ったりやんだりだったので、会館の中で行われることになった。

 午前中から和太鼓チームが入れ替わり立ち替わり、その威勢のいい演奏を披露していたのだが、それが一堂に会しての総和太鼓演奏。

 地元のおじさんや高校生のお兄さん、お姉さんたちのカッコいい和太鼓の演奏に、子どもも大人もみんな魅了されていた。

 子どもには大人の、大人には子どもの、世代を超えての友だちがたくさんいると人生が何倍も豊かになると思う。

 オータムフェスティバルはまさにそんな感じのお祭りだったのである。

(次回に続く)

兵藤ゆき プロフィール

兵藤ゆき

兵藤ゆき(ひょうどう・ゆき)

名古屋市出身。血液型O型。東京・名古屋・大阪で深夜ラジオのパーソナリティーを皮切りに個性的なキャラクターでテレビ番組に登場し、その後エッセー、脚本、作詞、歌手、小説等ジャンルを超えて幅広く活躍。1996年に長男誕生後、ニューヨークにで11年余り生活。2007年に日本に帰国。

主な著書に、「子どもがのびのび育つ理由」(2008年4月 マガジンハウス)(対談集)「頑張りのつぼ」(05年7月 角川書店)…ニューヨークで活躍する日本人8人の方との書き下ろし対談集(宮本亜門・千住博・宮本やこ・野村尚宏・平久保仲人・河崎克彦・高橋克明・小池良介)、(翻訳本)「こどもを守る101の方法」(06年7月 ビジネス社)などがある。公式ブログは、「子育ての話を聞かせてください―I‘m proud of you―」

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