2009年3月19日
ニューヨーク(NY)からの御一行様(前回参照)の初めての日本滞在も、あと残り数日になってしまった。
彼らはNYで日本に遊びに来ると決めたとき、京都にはぜひ行ってみたいとリクエストしてきた。
お父さんのジョージは、京都にある日本の古い建物を見てみたい。
お母さんのジーンは、舞妓さんに会ってみたい。
息子のアレックスは、新幹線に乗ってみたい。
そんな彼らの希望に添えるよう、私たちも全力を尽くすことにした。
と、意気込んでも、京都に行くには新幹線が便利だし、着けば、清水寺、平安神宮、金閣寺など、日本が誇る美しい建物の数々が迎えてくれる。
舞妓さんも祇園に行けば会えるだろう。
全力を尽くさなくても、京都に行きさえすれば、彼らの要望に十分こたえられるのである。
ただ心配なのは、京都の滞在が1泊2日。それも初日は諸々の事情で、午後の3時くらいにしか京都には着けないときた。
前に私は京都のKBS京都というラジオ局で3年ほどギュラー番組を持たせてもらっていた。仕事が終わった後など、時々街をぶらぶらしていたので、京都にはちょっと詳しい。
が、1泊2日で効率よく京都を味わうにはどう動いたらいいのかは、ちょっと自信がなかった。
そこで助っ人にお願いしたのが、京都在住の歌手、平山みきさん。
彼女とはもう20年来の親友だし、なんといっても彼女は京都が大好きで、京都の隅々まで熟知している京都の達人なのだ。
「NYからアメリカ人の友だち家族を連れて京都に遊びに行くのだけれど、1泊2日で効率よく回るにはどうしたらいい?」
と電話を入れると、私たちの宿泊先の旅館まで出向いて来てくれ、いろいろアドバイスをしてくれた。
みきさんによれば、押さえておきたい京都の見所は、京都御所、八坂神社、祇園、二条市場、清水寺、平安神宮、金閣寺とのこと。
そして、時間のないときの京都見学は、街自体そんなに広くないのでタクシーがいいのではないかとのこと。
さっそく達人のアドバイスに添って行動開始。
私たちが泊まった旅館は、京都の中心地にある六角堂のすぐ近く。
ここからだと、京都御所が近い。日のあるうちに御所を見学して、その後八坂神社に行き、日が暮れてきたら祇園を歩き、お茶屋さんのある路地に入って舞妓さんに会えるのを願う。
と、来たよ、舞妓さん。
見事、写真も撮れました。
翌日は、名古屋から私の姉と、友だちの直ちゃんも京都に集合。
彼女たちは前にNYに遊びに来て、アレックス家族とも会っているので、久々の対面となる。
私たちは二条市場まで歩いて行き、タクシーで清水寺に。
清水寺の巧妙な建築に御一行様は大感激し、その後、平安神宮で姉たちと合流。
姉は京都ということで着物を着て登場。
ジーンは、
「お姉ちゃん、きれい!」
と見惚れていた。
と同時に、平安神宮の鮮やかな朱色にも見惚れ、今度は金閣寺へ。
こちらはまばゆいばかりの金の建物、それも全部リアル・ゴールドとの説明に、またまた御一行様大感激。
「京都ってすごい!」
を連発し、大喜びだったのである。
日本在住組も、改めて、
「京都ってほんとにすごい!」
と再確認した京都見学だった。
さて、NYからの御一行様の初めての日本滞在はこうして無事に終わり、京都から帰った翌日、大満足の面持ちでNYに帰って行った。
NYからすぐに300枚にもおよぶ彼らが撮った日本の写真と、
「またすぐに日本に行きたくなりました。アレックスは日本に留学したいとも言っています」
との便りが届いた。
「それはもう大歓迎です」
と、我が家族も返事を返したのは言うまでもありません。
(次回に続く)
名古屋市出身。血液型O型。東京・名古屋・大阪で深夜ラジオのパーソナリティーを皮切りに個性的なキャラクターでテレビ番組に登場し、その後エッセー、脚本、作詞、歌手、小説等ジャンルを超えて幅広く活躍。1996年に長男誕生後、ニューヨークにで11年余り生活。2007年に日本に帰国。
主な著書に、「子どもがのびのび育つ理由」(2008年4月 マガジンハウス)、(対談集)「頑張りのつぼ」(05年7月 角川書店)…ニューヨークで活躍する日本人8人の方との書き下ろし対談集(宮本亜門・千住博・宮本やこ・野村尚宏・平久保仲人・河崎克彦・高橋克明・小池良介)、(翻訳本)「こどもを守る101の方法」(06年7月 ビジネス社)などがある。公式ブログは、「子育ての話を聞かせてください―I‘m proud of you―」
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