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日本は数学6位、読解力14位に転落 OECD学力調査

国際学習到達度調査における平均得点の比較
国際学習到達度調査における平均得点の比較

 経済協力開発機構(OECD)が昨年実施した国際的な学習到達度調査の結果が7日、世界同時に公表された。41カ国・地域の計約27万6000人の15歳を対象に、知識や技能の実生活への応用力をみるテストが行われた。日本は、前回(00年)8位だった「読解力」がOECD平均レベルの14位まで低下。「数学的リテラシー(応用力)」は前回の1位から6位になった。文部科学省は日本の学力について初めて「世界のトップレベルとはいえない」との表現を使い、厳しい現状認識を示した。

 「科学的リテラシー」は前回同様2位で、今回から実施した「問題解決能力」は4位だった。文科省は今回の結果について「日本の学力は上位にある」としつつも、特に落ち込みの目立った「読解力」に対応するため「読解力向上プログラム」を来夏までに策定すると表明した。

 読解力は、文章や図表を理解して利用し、熟考する能力と位置づけられ、設問は計28題。1位のフィンランドの平均点が543点で、日本は498点。前回に続いて参加した国の中では、前回に比べ最悪となる24点の減になった。習熟度レベルの高い(得点の高い)グループは前回並みだったものの、習熟度レベルの低いグループで落ち込みが大きく、学力格差が広がった形だ。

 今回、数学は重点的に調べた分野で、85問を出題した。1位香港の550点に対して日本は534点(前回比23点減)だったが、同省は「誤差を考慮すると統計的には香港と差がない」と説明している。

 テストにあわせて行ったアンケートの結果、数学について「授業が楽しみか」「内容に興味があるか」など関心を聞いた質問項目すべてで、日本の生徒は肯定的な答えがOECDの平均以下だった。「数学を日常生活にどう応用できるか考えている」と答えた生徒はわずか12.5%で、平均の53%にはるか及ばなかった。

 また、授業以外の勉強時間は週平均6.5時間で、OECD平均の8.9時間を下回った。

    ◇

 〈経済協力開発機構(OECD)の国際学習到達度調査〉 アジア・欧州・北米・中南米・オセアニアにまたがる加盟国を中心に、四つの非加盟国を含む32カ国が参加し、00年から始めた。2回目となる今回は、トルコなどが新たに加わった。知識量ではなく、将来、社会生活で直面する課題にその知識を活用する力があるかどうかをはかる。各分野の得点は、OECD加盟国の生徒の平均得点が500点になるよう換算してはじき出す。日本では、無作為に選ばれた約4700人が約2時間のペーパーテストを昨年7月に受けた。 (12/07)


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