世界の中学2年生と小学4年生を対象に国際教育到達度評価学会(IEA、本部アムステルダム)が昨年実施した学力調査の結果が公表された。日本は、理科では中学生が前回(99年)の4位から6位に、小学生が前回(95年)の2位から3位にそれぞれ低下した。数学(算数)は、中学生が5位、2回目の実施となる小学生は3位で変わらなかった。2教科の勉強が「楽しい」と答えた子どもは、前回に続き世界最低レベルだった。
経済協力開発機構(OECD)の調査でも学力低下が明らかになったばかり。文部科学省は「平均得点が下がったという事実を厳粛に受け止め、実効ある対策を取りたい」としている。
調査は64年に始まった。今回は46カ国・地域の中学生約22万5000人、25カ国・地域の小学生約11万7000人が参加した。日本は中学生約4900人、小学生約4500人が80〜60題あるテストを昨年2月に受けた。
中学生の数学は今回570点で、1位シンガポールと35点差。前回は1位の同国と25点差だった。理科は、今回の日本は552点でシンガポールと26点差。前回は、1位台湾と19点差だった。
テストに合わせて実施したアンケートで、理数の勉強がとても楽しいと答えた小中学生はいずれも全体でワースト2〜4位だった。学校外の過ごし方では、中学生の「宿題をする」が1時間と参加国中で最短、「テレビやビデオを見る」は2.7時間で最長だった。
(12/15)
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