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応用力、日本続落 数学6→10位 科学2→6位 OECD15歳学力調査

2007年12月10日

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 ●読解力も14→15位

 経済協力開発機構(OECD)は4日、15歳を対象に06年に実施した国際的な学習到達度調査(PISA)の結果を公表した。3回目となる今回は57カ国・地域が参加し、知識・技能を実生活に応用できるかどうかを主眼に合計40万人、国内は約6千人の高校1年が受けた。日本は、「読解力」で前回(03年)14位から15位、「数学的リテラシー(応用力)」では6位から10位に順位を落とした。(中井大助)

 先行して公表された「科学的リテラシー」でも2位から6位に下がっている。参加した国や地域が16増えたことや読解力の点数は03年の前回と同じだったことなどから、日本の学力がさらに落ちたとは言い切れない。ただ、文部科学省が「世界トップレベルと言えない」と分析した前回調査からの3年間で対策は目に見えた効果をあげておらず、学力をめぐる議論が再燃しそうだ。

 点数は3分野とも、OECD平均で500点になるよう調整されている。文科省は今回の日本の得点について統計的な誤差も考慮に入れたうえで、読解力は「11〜21位でOECD平均と同程度」、数学的リテラシーは「6〜13位で平均より高得点グループ」、科学的リテラシーは「3〜9位で上位グループ」と分析している。

 今回受験した生徒は現行の学習指導要領が施行された02年春に小学6年だった。文科省は順位が落ちたことを「課題として受け止める」とし、指導要領の改訂で理数の授業増や各教科で言語力の育成などを盛り込む方針。これが、調査で浮かんだ課題への対策の中心となる。

 国際的にみると、読解力では韓国が1位(前回2位)、数学的リテラシーでは台湾が初参加で1位、科学的リテラシーではフィンランドが前回に引き続き1位だった。

 今回最も力を入れて調べた科学的リテラシーを詳しくみると、日本は、「証拠を用いる」能力で2位だったものの、「疑問を認識する」で8位、「現象を説明する」で7位と、自ら課題を設定し説明する力に弱点があった。

 PISAではアンケートも実施。科学に興味・関心や楽しさを感じている日本の生徒の割合は、さまざまな質問でOECD平均を軒並み下回った。

 ●OECD、システムは評価 渡海文科相「率直に残念」

 来日中のアンヘル・グリアOECD事務総長は4日夕、都内で会見した。日本の教育システムを「学習機会の公平な配分を実現し、高い学習達成度を得ることに成功している」と評価する一方、応用力や読解力に課題があると指摘。さらに、「PISAはランキングを見ることではなく、教育の課題を把握し、どうよくするかが目的だ」と説明した。

 一方、渡海文科相は会見で「率直に残念」と語った。そのうえで「前回の結果を受けて改善をはかってきたが、まだ生きていないのかもしれない」と述べた。

(12月5日付け朝刊1ページ 総合)

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