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電車内や路上の飲食、どこまで?

(朝日新聞東京本社発行 3月15日付朝刊)

張り紙
食べながらの入店を断る張り紙。商店街には、食べ物を手にした観光客も目立つ=神奈川県鎌倉市で

 電車に乗っていたら、ドアの前に立った若い女性がバッグをごそごそ。おにぎりを取り出して、無表情に食べ出した。おにぎりブームのせいか、最近では歩きながら食べる人も見かける。路上や電車の中でパンをほお張る人も、今や珍しくない。長距離電車の楽しみは、駅弁とビールという人も少なくないはず。どこまで許せる?(佐々木達也)

 読者は予想以上に厳しい。埼玉県蓮田市の大学生、新井めぐみさん(21)は「ハンバーガーなどのにおいの強い食べ物は、においが車内に充満して、多くの人が不快を覚える。飲み物はまだ許せるが食べ物はマナー違反です」。

 すみません。かくいう私も20年ほど前、函館から札幌への電車内で、市場で買ったカニを広げ、においを充満させたことがある。ほかの乗客には迷惑だったことだろう。

 飲み物も迷惑をかけないわけではない。車内に缶入り飲料が置き去りにされ、振動で倒れて床に広がっている光景を見かけた。「衣食足り過ぎて、礼節を知らず」など、年配の方からのお怒りの声が多数寄せられた。

  ○ ○ ○

 さらに問題なのは、食べた後。東京都西東京市の主婦、加川美恵子さん(49)は、車内や路上に放置される菓子の袋や弁当の空き容器などのゴミが気になる。「大人にも、食べ散らかす人が増えてきたせいでは」と憤る。

 JR東日本の営業部サービスグループによると、飲食についての苦情は三つに分けられる。(1)車内の飲食によるにおいやゴミの不始末(2)乗客の酒臭さ(3)集団でホームや通路に座り込んでの飲食、だという。

 昨年度、同社に寄せられたマナーに関する苦情は約3千件。約600件と最も多かった携帯電話については、車内放送で利用自粛を呼びかけている。しかし、飲食に関する苦情は携帯電話ほどではなく、特別な対応は取っていない。「お客様から指摘があれば、そのときに対応していく」という姿勢だ。

 電車内や路上で飲食する人にも、事情はあるようだ。「私も人目を忍んで食べることがあります」とメールをくれた大阪府堺市の大学生(22)は、「過密スケジュールの中で、食事というよりはむしろ餌。とてもみじめです。栄養学部なのに情けない」。

 埼玉県上尾市のスポーツインストラクター、小川真紀さん(26)も、「勤務先を出るのは夜9時近く。自宅まで1時間半かかります。どこかで食べていきたいけれど高くつくし、時間も気になる。私は人目が気になるのでしませんが、歩きながら食べる人にはそんな理由もあるのでしょう」。

  □ □ □

 コラムで街角や車内での飲食風景を絵入りでつづっているイラストレーターの石渡希和子さんが、これまでで最も嫌だと思った風景は、コンビニの前に置き去りにされたカップめんの食べ残し。汁が残り、割りばしを突っ込んだまま。「人間なら置けないはずでしょって思った」

 でも、公共の場での飲食すべてが「お行儀悪い」とは思わない。公園で食べる気持ちよさも分かるし、現代人の忙しさも理解できる。石渡さん自身、自宅から駅まで、おにぎりをほお張りながら歩いたことがある。

 「周りをまったく意識しなかったらただの不愉快な人。人に見つからないように、ちゃちゃっと食べようという方が、可愛さがあるんじゃないかな」

 ○私の場合は…

 津市 商店経営・小野操(58歳) 夕方、勤め帰りらしい男性3、4人が、店頭の自動販売機で飲み物を買い、路上に座って話し込むようになりました。風紀上良くないので、やめるよう頼みました。

 東京都品川区 無職・角武夫(81歳) 旅行や遊山は別として、電車やバスや路上で飲み食いするのは、心の貧しさの表れ。しつけの問題では。

 山口市 農業・藤井則子(26歳) 出先でどうしようもないほどおなかがすいたときは、何か買って食べます。ゴミ袋を常に携帯し、最低限のマナーは守って、素早く空腹を満たします。





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